わたしの自分史から、自分軸へと変化した過程を書いてます。

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ノルマンディーに家を買う

パリ郊外の緑のある地区に住んで

一年ちょっとした時、
それまでは賃貸だったのですが、

家を買おうという話になり
夫と物件を見に行きました。



パリ近郊では地価が高く、

アパルトマン、日本でいうマンションは
思ったよりも小さいものになってしまう。


パリの場合、建物は石造りが主流。
また、湿気が少ない乾燥した気候ということもあり、


18世紀や19世紀に建てられた建物、

アパルトマンは、とても頑丈。

 

日本とはだいぶ状況が違い、
修繕され、古くなったから、と

その価値は下がらない。


地震もなく、湿気がないので、

建物の寿命は長く、
何百年も、温存され、売買されています。


17世紀以前、パリでは現在と違い、

住宅はほとんど木造でした。


しかし、ロンドンの大火事などの影響で、
密集した都市部では木造建築が

大火の原因になる、ということで
街路沿いの木造建築が禁止され、

建物構造が、木造から石造りや

レンガ造りへと転換していき、
パリは、現在の石造りのアパルトマンになったのです。


わたしたちは、アパルトマンもいいけど、
戸建てを見に、パリ近郊から一歩抜けた

隣の地域まで物件を見に足を運びました。

 


パリの隣の地域とは、

なんとノルマンディー地方でした。



何軒か見ていて、気に入ったのが、
19世紀に建てられたお城のような家で、
地下から数えると四階建てのレンガと石造りの家。


広大なフランス式庭園の庭があり、
庭の奥には小川が流れていて

白鳥も住んでいるようなところでした。

建物の内部は修繕が必要なところも多々あり
広大な庭の手入れは

とても労を要するものだと推測しましたが、


小さい猫も、そんな自然の中で遊べたら、

すごく楽しいだろう、と

なにより、これぞまさにフランスっぽく


こんなお城みたいな家が、

手の届く値段で購入できるなんて・・・

そして、

わたしが日本の貯金を持ってきて頭金を出し
夫がローンを組んで、ふたりで購入をしました。



そこは、パリから60km離れていて、
夫は、毎日パリまで通勤。

喜んだのはうちの猫さん。
庭でたくさん遊び、色んな動物を見て、

楽しそうでした。


実際に、田舎に移ると、
その街にはアジア人の姿がなく、

移民もいず、白人だけ。
日本米や日本の食材も買えず、空港も遠く

わたしは、田舎にぽつんとひとりになり、
毎日庭の手入れ、

雑草や緑を相手にしていると、


30代半ばにして、

自分の人生は終わった・・・という気がしたものです。


家の修繕は、

クローゼットの中の壁紙張りやペンキ塗り、
庭の手入れ、庭にあるバラ園や庭の開拓・修繕、


わたしたちはDIY初心者でしたが、

近所にいる慣れた隣人がたくさん手伝ってくれました。



引っ越しで新しい家づくりに

精を出すのも束の間、


母が闘病で認知症と診断されていた父が、
母が亡くなったのち、市の施設に入っていましたが、
こんどは入院となりました。

父は高齢だったので、

ほんのちょっとの寝たきり生活で
筋肉が落ち、歩行困難になります。

肺炎を患って、熱が下がらず、入院に。


わたしはまた、日本に一時帰国。

それを見ていた夫は、

「家族家族って、家族のためばっかり。
君には、自分の人生はない」

と。

夫はそう言いながらも、

わたしの不在時には、猫の面倒を見てくれ、

 

「君は大変だから」

と、

日本への帰国の航空券を買ってくれることも

ありましたが、


このノルマンディーの家で持ち家になっても
夫は怒ると物を投げて窓のガラスを壊したり
ドアを壊したりしていました。


わたしは、日本に三週間ほど滞在し、
まだ病院のベッドで

熱が下がらないままの父を
置いてくるのが心苦しかったけれど、

フランスに帰国。

日本からフランスに帰国して、

一週間が経たないうちに
父が亡くなった、との日本からの知らせを受けました。

とうとう父も逝ってしまった・・・
お葬式、喪主を務めるため、
またすぐに日本へ行かなきゃ。

みんなが待っている。

 

その準備をしていると、

横で夫は、


「もう仕事も家庭も、全部嫌になった。
離婚しよう」

こんな時に何言ってるの?

わたしはそれどころではありませんでした。

夫はそう言いながらも、

車でパリの空港まで送ってくれました。

 


父の葬儀、その他諸々を終えて、
フランスに戻ってくると、

寝室の横に位置していた、わたしの部屋の
蓋つきの籐のカゴの中に、ゴミ箱と

間違われたのか、使用したコンドームが

いくつも捨てられていました。

夫は、わたしのいない間に、
マッチングアプリで知り合った女性を
わたしたちの家に招き入れ、

過ごしていたのです。

それを見た時、すごくショックでした。
どうしていいか、わからなかった。
気持ち悪い、という思いと、
置いて行っていた猫は大丈夫だったか、

父のことで大変だったのに、
この人がしたことは・・・?

夫は、そんなわたしの気持ちをよそに、
離婚・離婚、の一点張り。

 

喧嘩になって、暴れたりするのも怖く、

再び警察にお世話になりながら、
身の危険上もあり


わたしは、考える暇もなく、
急いで住む場所を探し、
固定給のある仕事を探し、
パリの小さな日系企業に職を見つけ、
猫を連れて、家を出たのです。


夫と東京で知り合ってから9年、
籍を入れて結婚してから7年が過ぎた時でした。

 

 

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