"You Know My Name (Look Up The Number)" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"You Know My Name (Look Up The Number)"

Writers : credited Lennon-McCartney (by John Lennon and Paul McCartney  )

Artist :  The Beatles

Recorded : 1967/05/17, 1967/06/07,08, 1969/04/30, EMI Studios

Released : singleB 1970/03/06(UK) 1970/03/11(US) 1970/3/25(JP) A-side "Let It Be"

1988/03/07 「Past Masters Vol.2」

1995/11/20 「The Beatles Anthology 2」

2009/09/09 「Past Masters Vol.2」[Remastered]


 

全部は訳しませんでした。

           <歌詞和訳>"You Know My Name (Look Up The Number)"  
                       邦題 "ユー・ノウ・マイ・ネーム"                

[part 1] [Intro]

You know my name, look up the number

You know my name, look up the number
You, you know, you know my name
You, you know, you know my name

    僕の名前がわかっているなら 電話番号を調べてみて

    僕の名前がわかっているなら 電話番号を調べてみて

    ねぇ 知っているよね 僕の名前ぐらいは知っているよね

    ねぇ 知っているよね 僕の名前ぐらいは知っているよね

 

[Interlude]    

Good evening 

And welcome to Slaggers 

Featuring Denis O'Bell
Come on Ringo (good evening)

Here we go
Let's here it for Denis, ha hey

    こんばんは

    スラッガーズにようこそ 

    デニス・オーベルがゲストとして登場です

    いくぞ!リンゴ(こんばんは

    さぁ始めよう

    皆さん デニスに拍手を!

 

[part 3]   [Verse 1] 

Good evening

You know my name, Look up look up look up my number
You know my name, that's right, look up my number
You, you know, you know my name
You, you know, you know my name

You know my name, ba ba ba ba ba ba ba ba ba, look up the number
You know my name, ha, that's right, look up the number
Ooh, you know, you know, you know my name

You know, you know, you know my name, Huh huh huh huh 

You know my name, ba ba ba bummm, look up the number
You know my name, look up the number
You-a you know, you know my name, baby
You-a you know, you know my name

You know, you know my name
You know, you know my name

 

[Interlude]

Oh let's hear it
Go on Denis

Let's hear it for Denis O'Bell

    オー もっと聞きたいな

    続けてくれよ デニス

    皆さん デニスに拍手を!

 

[part 4]   [Verse 2]

My name
  (You know, you know you know my name)
You know my name, you know my number
  (You know, you know, you know my name)
You know my number, you know my number 

Prr, prr,

  (You know my name, look up the number)
  (You know my name, look up the number)
You know my

  (You know)
My name

  (You know my name)
Look up the number

  (You know my name)
You know my name
  (You know)
You know my number two
  (You know my name)
You know me number three
  (You know my name)
You know my number four
  (You know my name [incomprehensible] )
You know me name
  (You know)
You know me number two
  (Look up the name)
You know me name, you know me number

What's up with you? ha huh huh
You know me name huh huh

It's right?

  (Yeah)

 

[part 5]   

  John muha muha

      Paul   Oh yea 

 

1970年3月リリースされたものは、

[パート1]  から [パート5] で構成された曲の[パート2] をカットしたものです。

[パート2] を含めたものは、ビートルズが解散して25年、1995年3月「The Beatles Anthology 2」で発表されました。

 

????

もはや、英語のままで聞いた方がいいような…。

そんな思いで、全訳は載せませんでした。すみません。

 

以下 デヴィッド・シェフ著「ジョン・レノン&オノ・ヨーコ プレイボーイ・インタビュー」

の原文です。

Beatles Bible より 

″That was a piece of unfinished music that I turned into a comedy record with Paul. I was waiting for him in his house, and I saw the phone book was on the piano with ‘You know the name, look up the number.’ That was like a logo, and I just changed it. It was going to be a Four Tops kind of song – the chord changes are like that – but it never developed and we made a joke of it. Brian Jones is playing saxophone on it."

John Lennon

All We Are Saying, David Sheff

(私の訳です。信じないでください。)

あれは仕上がっていない音楽のひとつのピースだった。それを僕はポールと一緒にコメディの録音を入れて変えたんだ。僕はポールの家で彼を待っていた。そしてピアノの上にある "You know the name, look up the number" と書いてある電話帳を見たんだ。それはスローガンみたいなものだった。僕はただそれを変えただけなんだよ。この曲はフォー・トップス(グループ名です)のような曲になる予定だったんだ。コード・チェンジがそんな感じだったからね。でも展開することはできなかった。だから僕たちはそれをジョークにしたんだ。ブライアン・ジョーンズがサックスを吹いているよ。

 

 

以下 バリー・マイルズ著「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」の原文です。

Beatles Bible より 

"John had arrived one night with this song which was basically a mantra: ‘You know my name, look up the number.’ And I never knew who he was aiming that at, it might have been an early signal to Yoko. It was John’s original idea and that was the complete lyric. He brought it in originally as a 15-minute chant when he was in space-cadet mode and we said, ‘Well, what are we going to do with this then?’ and he said, ‘It’s just like a mantra.’ So we said, ‘Okay, let’s just do it’." 

Paul McCartney

Many Years From Now, Barry Miles

goo辞書より

space cadet :  ((略式))ぼうっとした人;現実離れした人;麻薬使用者

        宇宙飛行訓練生

 

 (私の訳です。信じないでください。)

ジョンがある晩、基本ほとんどマントラのような"ユー・ノウ・マイ・ネーム・ルック・アップ・ザ・ナンバー"という曲を持って来た。 彼が誰に向けてのものかは僕には分からなかったけど、ヨーコへの初期のシグナルだったのかもね。これはジョンのオリジナル・アイデアで、歌詞はそれで全部だった。もともとジョンは、自分がスペース・カデットモードに入る時の15分の単調な歌としてそれを持ってきたんだ。それで「いいけど、これからこれで僕らはどうすればいいんだ?」と尋ねると、ジョンは「マントラみたいなものだよ」と言った。だから僕らは「オーケー、とりあえず演ってみよう」ということになった。 

   

以下はその続きです。

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 582ページ

 十五分といっても、殆ど内容はないから、ただ単調な音を鳴らし続ける結果になって、一応これは保留しておいた。その後、この曲が僕らの間でのジョークになった。次の曲に進もうというときに、馬鹿馬鹿しい気分になったら、『じゃあ、"俺の名前は知ってるだろう。番号を調べてみな" をもう一回演ってみようか』って言うのがお決まりのギャグになってさ。覚えるほどの歌詞もないから、簡単に出来る。アップル・フィルムの重役のデニス・オデルをパロディにして、デニス・オベルというナイト・クラブのシンガーに僕が扮して歌うという、ふざけたテイクを録ったりした。あの曲は出来上がるまでに、いろいろ楽しいことがあったから、ビートルズの中でも大好きなレコードの一つだね」。

 

[Interlude]の「Featuring Denis O'Bell」や「Go on Denis」は、

「Denis O'Del」(デニス・オデル)のパロディなんですね。

 

デニス・オデル

ウキペディア 「Denis O'Dell」より 

Denis O'Dell (2 May 1923 – 30 December 2021) was a British film producer,[1] best known for his work on films featuring The Beatles, including A Hard Day's Night and the telefilm Magical Mystery Tour, he was the director of the Beatles newly founded Apple Corps and the Head of Apple Films. He retired in 1980.

The Beatles referenced his name in the lyrics of "You Know My Name (Look Up the Number)".

 

デニス・オデル(Denis O'Dell、1923年5月2日 - 2021年12月30日)はイギリスの映画プロデューサーで、『ハード・デイズ・ナイト』やテレフィルム『マジカル・ミステリー・ツアー』などのビートルズ出演作を手がけたことで知られる。1980年に引退。

ビートルズは「You Know My Name (Look Up the Number)」の歌詞で彼の名前を引用している。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で訳しました

デニス・オデルさんが亡くなった時

ビートルズの公式ホームページには、お悔やみの言葉と、ビートルズの4人と一緒に笑顔で話している映画『Get Back』の映像がアップされました。

そのようなメッセージがアップされるくらいビートルズのみんなと身近な人だったのですね。


Our thoughts are with the family and friends of Denis O’Dell, who has passed away. Denis first worked with The Beatles on the film "A Hard Day’s Night" as associate producer, but he continued to work with the band as producer of "Magical Mystery Tour", "How I Won The War" (with John) and became Head of Apple Films in 1968.

Denis was the supervising producer of the 3 week shoot in January 1969 which became the source material for the recent Get Back 

私たちの想いは、亡くなったデニス・オデルのご家族やご友人の皆様と共にあります。

デニスは映画『ア・ハード・デイズ・ナイト』のアソシエイト・プロデューサーとして初めてビートルズと仕事をしたが、その後も『マジカル・ミステリー・ツアー』、『ハウ・アイ・ウォン・ザ・ウォー』(ジョンと)のプロデューサーとしてバンドと仕事を続け、1968年にはアップル・フィルムズのヘッドとなった。

 

最近の『ゲット・バック』3部作の素材となった1969年1月の3週間の撮影では、デニスがスーパーバイジング・プロデューサーを務めた。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で訳し、少し変えました。

その他に、

1969年リンゴ出演の映画『The Magic Christian』でも、プロデューサーを務めました。

 

 

 

"You Know My Name (Look Up The Number)" が発売されるまで

1967年5月17日 1回目のレコーディング

 

5月19日 マネジャーのブライアン・エプスタイン退院。ブライアンのタウン・ハウスで、「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」の発売を記念するプレス・パーティーが開かれ、ポールとリンダ・イーストマンが再会する。

 

5月25日、31日 別の曲、"It's All Too Much"になる前の"Too Much"のレコーディング。

 

6月1日(UK)、6月2日(US) アルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」発売。

 

6月7日 2回目のレコーディング

6月8日 3回目のレコーディング

 バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 581ページ

 その月には、アビイ・ロードでブライアン・ジョーンズがビートルズのセッションに参加した。ストーンズのメンバーが正式に参加したビートルズのレコードは、この一枚限りである。一九六七年五月十日に逮捕されたブライアンを、仲良しだったポールはとても気遣っていた。心配して電話をしたポールは、ビートルズのレコーディングにブライアンを招待した。三週間後の六月八日、ブライアンはスタジオに姿を見せた。

ポール「大きなアフガン・コートを着て彼は現れた。彼はいつも緊張して、少し不安そうに見えたけど、あの日は特に、ビートルズのセッションに参加するというので余計に緊張して見えた。震えながら、休みなく煙草に火をつけていたほどさ。僕はブライアンが大好きだった。彼をレコーディングに招いたら楽しいだろうと思ってね。当然、ギターを持ってセッションに来てくれると思ってたよ。リズム・ギターか十二弦のエレキか何かを見せてくれるのかと思っていたら、何と彼はサキソフォーンを持って登場した。サックス・ケースを開けて、リードをつけて、準備をして、少し演奏をしてね。実に下手くそなサックス・プレイヤーで、『あーあ』と思ったよ。何とか外れない演奏が録れたけど。

583ページ

"ユー・ノウ・マイ・ネーム、ルック・アップ・ザ・ナンバー" では、ブライアンがおかしなサックス・ソロを披露してくれたし。感心するほど立派な演奏じゃないけど、まさに僕らが求めていたものはあれだった。ブライアンはそんな風に"出来る奴" だった。

 

ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズが参加してくれたにもかかわらず、

それから、"You Know My Name (Look Up The Number)" は、

1969年4月30日になるまでレコーディングされませんでした。

 

その間に…

 

アルバムとしては「Magical Mystery Tour」、「The Beatles」(通称ホワイト・アルバム)、「Yellow Submarine」をリリースしました。

 

マネージャーのブライアンエプスタインが亡くなってしまい、翌年1968年自分たちの会社「アップル・コア」をビートルズは立ち上げました。

 

インドにも行きました。

 

ポールはジェーンと入籍しましたが、ポールの浮気により破局。リンダ・イーストマンと1969年3月12日に結婚。ジョージとパティだけが遅刻して参列。

 

ジョンはシンシアと離婚。1969年3月20日に洋子さんと再婚。立ち合ったのは、ピーター・ブラウンだけ。
 

1968年8月20日「ホワイト・アルバム」をレコーディング時、リンゴが一時脱退。

 

1969年1月2日~1月31日、ポールの発案で、コンサートで演奏することを前提とした新曲づくりがトゥイッケナム・スタジオで始まりました。その最中1月10日、ジョージが一時脱退。

ビートルズ大学の宮永氏は、映画「Get Back」ではカットされているが、ジョージ不在の1969年1月14日火曜日、"Mad Man" のあとに"You Know My Name (Look Up The Number)" を演奏していると話しています。

25分ちょうどあたり

 

1969年1月30日、アップル社の屋上でライブ。

 

1967年6月8日に3回目のレコーディングをしてから、22ヶ月の時が流れ…

1969年4月30日 4回目のレコーディング 

その日、ジョージは、"Lt It Be" のリード・ギターをオーバーダブしているのに…どういう流れで帰ったのでしょう。1月14日に"You Know My Name (Look Up The Number)" をジャムした時にジョージが不在だったからでしょうか。

この日、ジョンとポールの二人だけのレコーディングでした。

「The COMPLEATE BEATLES Recoding sessions」マーク・ルウィーソン著 内田久美子訳

 

1969月4月30日(水) 

第1スタジオ : 1:15 pm-2:00 am レコーディング : "Let It Be" (第27テイクへのS1) ; " Know My Name (Look Up The Number)" (第10テイクへのS1)、モノ・ミキシング"You Know My Name (Look Up The Number) " (第30 テイクよりリミックス1~3). P : クリス・トーマス.E : ジェフ・ジェラット. 2E : ニック・ウェブ

 非常に興味深いセッション。まず1月31日の "Let It Be" のベストテイク (映画撮影班の表示にならって第27テイクと呼ばれる)にリード・ギターをオーバーダブ。グリン・ジョンズはこのオーバーダブを加えたヴァージョンを 『GET BACK』に使用した。同アルバム中、オリジナル・ライヴ以外のヴァージョンが使われたのはこの曲のみ(シングルもこのソロをフィーチャー)。
 それがが終わると、あとはジョンとポールだけでセッションが続けられた。1967年5~6月に録音し、同年6月9日にマスターを編集して以来、未完成のまま放ってあった "You Know My Name (Look Up The Number)" のリズム・ トラックを22か月ぶりに取りあげ、ヴォーカルとサウンド・エフェクトをオーバーダブしたのである。「あのころ、ジョンとポールは必ずしもうまく行っていませんでした」とニック・ウェブ。「でもあの曲の録音では、2人がスタジオ・フロアで肩を並べ、1台のマイクを囲んで歌ったんです。そのときだって僕は『こんな古い4トラック・テープをどうするんだろう、この変てこな曲にまたおかしなものを録音して何になるんだろう?』と思ってましたよ。 だけど愉快なレコーディングだったな」 
 この曲の奇妙なヴォーカルはすべてこの日に録音された。シンプルな効果音も追加され、マル・エヴァンズがシャべルで砂利をすくう音ジョンとポールの手拍子などが、<The Goon Show>のブルーボトル [訳注: '60年代に大当りした イギリスのラジオ番組。コメディ・ショウで、ピーター・セラーズらが出演。ブルーボトルはその劇中人物] を思わせる風変わりなヴォーカルのあちこちに散らされた。しかし、その多くは後に編集でカットされる。1970年3月にこの曲がリリースされたとき、曲の長さは4分19秒になっていた。この時点では6分8秒(詳しくは1969年11月26日の項を参照)。新たに作った3つのモノ・リミックスから、3番目を"べスト"に選ぶ。

 

私が大好きな"You Know My Name (Look Up The Number)" のラインは[Verse 2] の最後。

以下は妄想の訳です。

What's up with you? ha huh huh
You know me name huh huh

It's right?

  (Yeah)

 

妄想の訳 どうしたのジョン? フフフ

    「You know me name」フフフ

     これでいいのかい?

    (ばっちりだよ)  

 

Weblioより

what's up with you : いきなりどうしたの

 

必ずしもうまく行ってなかったジョンとポール。

でも、ポールは笑いながら歌っていて… 

「どうしたのジョン。君のやりたかったことは、こんな感じでいいのかい?」

「ばっちりさ」

もはや歌詞ではなく、二人の会話に聞こえてしまいました。妄想ですアセアセ

 

ジョンと二人だけのレコーディング。

ポールは、楽しんだに違いありません。そして、きっとジョンも。

 

1969年4月30日にレコーディングは終わりましたが、レコードにはなかなかなりませんでした。

 

1969年9月26日にアルバム「Abbey Road」発売。

1969年11月26日、ジョンは、ビートルズの名前でリリースするのが無理なら、プラッスティック・オノ・バンドの名前でリリースしようと考え、

6分8秒あるテープから、パート2の部分をカットして、シングルA面にふさわしい長さに編集したそうです。

ジョンがシングルA面としてどうしてもリリースしたかったのは、

1969年7月3日に亡くなった、ブライアン・ジョーンズのためかな。

1967年6月にサックスで参加してもらったのに、レコードとして聴かせてあげれなかったことを後悔し、せめてリリースだけは絶対したいと思ったのかな。

それとも、仲間内でジャムする雰囲気が大好きでレコードに残したかったのかな。

「ビートルズ全曲解説」テイム・ライリー著 岡山 徹訳 25ページ

「ロージー&ジ・オリジナルズの『ギヴ・ミー・ラヴ』。これはすごいレコードだよ。こんなに変てこで最高のレコードはないね。リズムは狂いっぱなしだし、みんなビートを外しちまってる。B面は10分で作ったって感じだ。」
(ジョン・レノンがジョナサン・コットにあてた手紙より 1968年)

 

"You Know My Name (Look Up The Number)" は、結局ビートルズの名前で、"Let It Be"のB面として1970年3月、やっと世の中に出ました。

 

1970年4月、事実上の解散。

1970年5月、アルバム「Let It Be」が発売され、映画「Let It Be」が公開され、ビートルズは姿を消しました。

 

 

"You Know My Name (Look Up The Number)" の歴史を知り、

曲を聞きながらTaiyo Fujitsukaさんのnotoを見た時、泣きました。

 

"You Know My Name (Look Up The Number)" が、好きな人はいっぱいいるのでしょうね。

 

 

ブライアン・ジョーンズ

 バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 581ページ

 ブライアンはいつも話していて、気持ちのいい奴だったよ。僕らは二人とも活発で、ノリが合ったみたいだね。ユーモア・センスも合ったから、よく一緒に笑ったもんさ。ある日、ジョンの家から運転手付きの大きなロールス・ロイスに乗って、ハイド・パークを走っていた。ジョンは座席の下にスピーカー付きのマイクを備えていてね。公園を走ってたら、前方にブライアンのオースティン・ブリンセスが見えた。当時は大きなオースティン・プリンセスに乗るのが、ポップ・スターの証だった。みんな決まってあの車を買うんだよ。車の後部座席に、大きな帽子をかぶったブロンドのブライアンが神経質に煙草を吸ってる姿が見えたから、ジョンがマイクを握って、『車を寄せなさい! ブライアン・ジョーンズ! あなたを逮捕します!今すぐ車を寄せなさい!』と叫んだんだ。ブライアンはびっくりして飛び上がったよ。本当に逮捕されると思ったんだね。彼が僕らに気づくと、『イ、ヒ、ヒ。ざまあ見ろ』って窓からVサインして見せた。そんな風にふざけてることが殆どだったね。音楽について静かに語り合うことも、たまにはあったけど。 

 

 

リンダ・イーストマン

ピーター・ブラウン、スティーヴン・ゲインズ著「ビートルズ ラヴ・ユー・メイク」 小林宏明訳 59ページ 

 五月十九日にチャペル通りに現われたリンダは、数日まえ女らしくない恰好でオフィスにやってきた彼女とはおよそちがっていた。まばゆいばかりのブロンドの髪は切り整えられ、洗髪され、ブラシでとかされ、みごとな線を描いてあごまでたれていた。化粧も非のうちどころがなく、目には長いつけまつげをつけていた。いでたちは、キングズ・ロードで見つけてきたダブルのストライプ入りバーバーショップ・ジャケットと、長い脚がよく見える短いスカートできめていた。そして両手にニコンをもち、距離や光度を測りながら写真を撮りまくった。彼女がポールを集中的に撮りはじめるのにたいして時間はかからなかった。ポールはペンシル・ストライプのスラックスとグレーのストライプの上着を着て、落ち着かぬようすでたばこを吸いながらラウンジの暖炉わきにある椅子に坐っていた。その椅子のまえにひざをついて写真をりはじめたリンダを、ポールは見つめていた。リンダはなんとかその場にいのこりつづけようとしたが、結局ほかのカメラマンたち全員と帰っていった。

 

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 578ページ

リンダ「—前略ー すべて自分でやらないといけなかった。だから、自分のポートフォリオを持って、ヒル・ハウスの NEMSを訪ねてピーター・ブラウンに見てもらったの。前にビーターがブライアン・エプスタインとニューヨークに来たときに、共通の友人を通して会っていたから。それで、私のポートフォリオをブライアンにも見せて欲しいと頼んだの。ブライアンは私の作品を気に入って、何枚か買いたいと言ってくれた。私は大喜びで彼にプレゼントしたわ。それで、『よし、ビートルズの撮影をさせてあげよう』と皆われて、ブライアンの家で開かれた『サージェント・ペパー』 の発表記者会見に出かけたわけなの。指を立ててる私のお気に入りの一枚が撮れたわ。残りの写真は他のカメラマンのと変わらなかったけど、あの一枚は『ほら、みんな!ねぇ』って声をかけたから、少なくとも彼らが互いに関わり合っている様子が分かるのよ。マスコミの報道を鵜呑にすれば、あの頃のジョンとポールが仲良くしていたとは思えなかったでしょ」。
 写真ではジョンとポールは握手をし、ジョンは親指を立て、後の二人は笑っている。上機嫌の四人の姿がそこには収められていた。リングはこの写真を『シックスティーズ』の裏表紙に使っている。彼女はロンドンで多くの人と出会っ て楽しく過ごしていたが、ニューヨークには四歳の娘ヘザーが彼女の帰りを待っていたので、予定の影が終了するとすぐに帰国の途に就いた。

 

以下のサイトでその写真を見ることができます。

"You Know My Name (Look Up The Number)" を最初にレコーディングした頃のビートルズの姿です。4人みんなが笑っています。

 

ポールが自分の娘に、リンダとの思い出を語っている動画です。

1967年5月19日にリンダが撮った写真についても話しています。

 

 

辞書

情報提供元(著作権者)Weblio英辞郎

look up研究社 新英和中辞典での「Look up」の意味

    (1) 見上げる, 目を上げる 〔at〕.

    (2) 〈景気などが〉よくなる, 上向く.

    (3) 元気を出す.

    (4) 〔辞書などで〕〈単語などを〉調べる 〔in〕.

       例文 Look up the word in your dictionary. 

          その語を辞書で調べてごらん.

    (5) 〈人を〉(探して)訪ねる, 訪問する.

number 番号; 電話番号; 番号札(など).
featuring 〔映画の〕主役の、主演の

     《音楽》客演の、ゲストの

here we go さあ始めるぞ、さあ行くぞ

let's hear it for 

~に拍手を送ろう、~を励まそう◆【直訳】~に対する拍手の音を聞きましょう◆【用法】パーティーなどで拍手や歓声を求めるときに使う言葉。
・Let's hear it for John! : 皆さん、ジョンに拍手を!
・Let's hear it for Joe, who put this fantastic party together. : この素晴らしいパーティーを企画したジョーに、拍手を送りましょう。

what's up with you いきなりどうしたの