初心者同志 -90ページ目

ネコの感情。

ペットを飼っている人であれば、誰もが思うのだと思う。


「飼い主の私は、この子の考えていることだったら、

どんなことでもわかってあげられるんです」、と。


でも私は、たとえ長年一緒に暮らしている飼い主であっても、

ネコの気持ちを完全に理解してあげるのは、

難しいなと、思っている。


人間の言葉が話せるわけではないので、

当然といえば当然なのだろうけど、

たとえば犬であれば、

飼い主に呼んでもらえたりして嬉しいときは

唇を吊り上げるようにして、本当に笑顔になる。

尻尾だって、そんな感情をあまねく伝えてくれる。


でも、ネコの場合にはそこまではっきりとした表現を

してみせてくれることは、ほとんどない。


でも実は、ネコという生き物は他の生物と比べても

とても繊細で、世間ずれすることのない生き物らしい。


たとえば、外に出かけていって、虫やカエルなどを捕まえてくることが、

私が飼っていたクロの場合でも何度かあったけれど、

そんなとき、飼い主はそれを拒絶したり、嫌がったり、

また、そのことでネコを叱ったりしては、

決して、いけないらしい。


というのも、それはあくまでも飼い主のために、と

ネコが考えてやったことだからなんだ。


それなのに怒られた、とわかると、

ネコは傷ついて、飼い主のことを信用しなくなる原因になるという。


かといって、それで褒めてあげたりでもすると、

そのあとも何度も同じ事をするようになるので、

この場合、一番いいのは、興味がないふりをして、

目に留めないようにすればいいそうだ。


そうすれば、ネコも、

自分の飼い主は、別にこういうものを必要としないんだな、

と理解するらしい。


うーん、頭がいいんだなあ。


外を歩いていて、時々、野良猫と思われるネコを見たりすると、

大抵はみんな、全身の毛は薄汚れ、

やせ細ってはいるけれど、

決して弱々しくはなくて、むしろ俊敏で

人間の住む街の中でとても巧みに生きているように思えてしまう。


その為に、私などは、

ネコという生き物は、どちらかというと、とてもしたたかで、

いざとなったら、とても内面の強い生き物のように

思えることがあるのだけど、

それは実は、勝手な幻想なのかもしれない。


自ら好んで野良猫をすることになったネコなど、決していない筈だからだ。


そういえば、友人からあるとき相談されたことがある。


ネコが好きで、ネコを飼うのだけど、

飼ったネコ、飼ったネコがみんな家出してしまうのだという。


一体、なにが問題なんだろう、と。


友人は、


「ネコはやっぱり、狭い室内で人なんかに飼われるより、

外に出て自由に生活したいのかな」


と言っていたのだけど、それは絶対に違う。

家出するのには、家出する理由が、絶対に人間側にあるはずなんだ。



明日はその「ネコの家出」について。

クロとの経験も交えて、もう少し詳しく書いてみようと思う。


達成ハンター。

その瞬間、辺りはシンと、静まり返って、まるで

すべてのものが、息を止めたかのようだった。


直後、ビリッと空気が震えて、不気味な地鳴りと共に、

大地が震えだした。


私たちは上を見上げていた。


一体どこに顔があり、目があるのかもわからない、

ただ山のように巨大なカラダをもったモンスターが、

ゆっくりと倒れてこようとしている。



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やった!


まさにたった今まで、限界ギリギリまで自分たちを追い込み、

死力を尽くして戦っていた私たちには、

その崩れ落ちていく速度も、聞こえてくる音も、

すべてがあまりにもゆっくりとしていて、

まるでスロー再生された映像を見ているようだった。



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やがて、モンスターがその体を地面に沈め、完全に動かなくなると、

私たちは歓声ではなく、ただ安堵の息をはいた。


モンスターはまさに、街を守る最後の砦の前で、倒れていた。

それが破られていたら、街はもう守れなかっただろう。


ようやく、少しずつ、勝利したんだ、という喜びが沸きあがってくる。


一人では絶対にできなかった試練。

普段から信頼しあう仲間がいたからこそ、達成できた目的。


私たちはかなり遅れて、ようやく、お互いの苦労を心からねぎらい、

歓声を上げた。


私はまた、思い知らされた気がした。


このオンラインゲーム「MHF」 の世界には、

まだまだ、未体験の世界がたくさん広がってるということを。




ネコの喧嘩。

犬を散歩させていると、その道の途中で、犬たちは

しきりに自分の匂いや、痕跡をそこに残そうとする。


それは自分の縄張りを確認したり、改めて示したりする行為、

ということは、きっとほとんど人が知っていると思う。

おかげで大抵のひとたちは、

犬がそういう行動に熱心なのを知っている。


でも、実は、縄張り意識が強いのは、決して犬だけではない。

ネコも同じなんだ。


むしろ、人に飼い馴らされて、すっかり従順な気質を

手に入れることのできた犬よりも、

私はネコのほうがその縄張り意識については

強いんじゃないだろうか、とさえ思っている。


箱に入れられて道端に捨てられていたところ を発見し、

それから我が家で飼うことになった捨て猫のクロは、

外で、よく喧嘩をして帰ってきた。


体中を引っかき傷でいっぱいにして家に帰ってきて、

家族を驚かせたこともある。


夜、寝ていると、明らかにクロと思われる声が、

他のネコと激しく喧嘩しあっているのが聞こえてきて、

慌てて外に飛び出し、探しにいったこともあった。


大抵はいつもどこかに怪我をしていて、

私たちは何度もクロの外出をやめさせようと考えたことがあった。


もちろん、それはすべて無駄に終わってしまったのだけど・・・・・・。


私の住む周辺では、クロを拾ってくる以前には、

野良猫と思われるネコをよく見かけることがあった。


でも、そんな光景が少しずつ変化しはじめる。


そうした喧嘩が何度もされていく間に、

なぜか、そんな野良猫たちの姿を、どんどん見なくなっていったのだ。


外での喧嘩が、クロが自分の縄張りを守るために

したことだったのかは、私たちにはわからなかったけれど、

少なくとも、それによって、クロは自分だけの静かな居場所を

手に入れることには成功したようだ。


あるときから、クロはほとんど喧嘩をすることもなくなっていた。


その後、五匹もの子供を一度に生む強さを、

そのときすでに見せていたのかも知れない。


撮影の裏側ハンター。

オンラインゲーム「MHF」

前日の「ロック魂ハンター」 裏話。


苦労して、やっと手に入れた新しい笛。

せっかくだから、格好よく演奏しているところを撮影したいな、と

最高のロケーションを求めて向かったのは、

今の私の腕前では、モンスターに見つかりでもしたら、

とっても危険な地域。


というわけで・・・・・・。


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ソロー・・・、ソロー・・・・・・と。

静かに、ゆっくり・・・・・・。



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て、うああっ!

駄目だったあーっ!


ネコの失踪。

小雨降る、夕暮れのとき。

小さな箱に入れられて捨てられていた子猫を

家で飼うことにした私は、そのネコにクロと名づけた。


クロは野性的なネコだった。


外に飛び出していっては、蛙や虫などを捕まえてきて、

私のところに持ってくる。

という行為は、実は獲物をとれない飼い主を

心配しての行動なのだと、以前書いたけど、

きっと、クロから見たら私たちは、

随分、頼りない飼い主に見えたのだろうと思う。


あるとき、外に出て行ったまま、しばらく帰ってこないことがあった。

外に出て行っても、必ず戻ってきていたクロだから、

さすがに、二日、三日と過ぎていくと、私たちも心配になって

近くを探しにいった。


ある場所までいくと、どこからか、

ネコの声が聞こえてくる。

クロの声に似ているな、と私は思った。


それで、声のするほうへ行ってみると、

そこには、人が住まなくなって随分経つ、古い空き家があった。

声はその中から聞こえてくるみたいだ。


ただ、その声はとても弱々しくて、かすれてしまっている。


もし、この声がクロのものなら、

もうずっと何も食べていないだろうから、衰弱しているのかも知れない。


私たちが外から「クロ!」と呼ぶと、

中から、これまでより、一層、高い声でそのネコが鳴きだした。

クロに間違いない、と私たちは思った。


もしかしたら、クロはどこかの隙間からこの中に入ったものの、

出られなくなっているのかもしれない。


そこで、その空き家の現在の持ち主を突き止めて、

家の鍵を開けてもらうと、私たちは玄関でクロの名前を読んだ。


クロは私たちの声を聞いて、飛び出してきた。


飼い主に出会えて喜ぶ犬というのは見たことがあるけれど、

あれだけ飼い主に喜びを表すネコというのを、

私は見たことがない。


家に5日ぶりに帰ってきたクロは、

まるで器まで飲み込むような勢いでエサを食べ尽くすと、

すぐに自分の寝床へと歩いていき、すやすやと寝息をたてはじめた。


その顔からは、さっきの再会のことなど、

すっかり消え去ってしまっているかのようだった。