ピンクのビキニ
梅雨が明けたばかりの頃。
やけに賑やかな男女6~7人のグループが来た。
朝からみんなそろってテンションが高い。
女の子たちは水着に着替えるために、先に更衣室に行った。
その間、男たちはビールを飲み始めている。
しばらくして女の子たちが水着に着替え戻ってきた。
それを見た男たちの中のひとりが、
「じゃぁ、始めるか。」
と言って、ジーパンを脱ぎだした。
海パンを下にはいいるのかと思っていたら、
そこに出てきたのはピンクのケツ。
初めはピンクの海パンかと思ったが、
次に出てきたのはピンクのブラ。
それは、女性用のピンクのビキニだった。
そして、
ピンクのビキニを着た男は女の子を連れて砂浜に出て行った。
両脇に女の子を従えポーズをとる。
それを仲間の男が写真に撮っている。
写真を撮り終えるとビキニの男は急いで戻り、更衣室で海パンにはき替えてきた。
その後、売店が暇な時間に彼らに聞いてみた。
「さっきのアレはなんだったの?」
「えっ?」
「ジーパンの下からピンクのケツが出てきたからビックリしたよ。」
と言うと、
「あっ!見られちゃいました?」
「そりゃわかるさ。海の家のど真ん中にピンクのビキニを着た男がいれば。」
それを聞いた仲間は大笑いしている。
「あれマズかったすか?警官がパトロールしてたけど捕まりますか?」
と聞くので、
「格好だけなら大丈夫だよ。他人に迷惑さえかけなければね。」
と言うと、
仲間のひとりが、
「オマエ迷惑だよ。捕まえてもらえ。」
と言って、また大笑いしている。
オレが、
「じゃぁ、ピンクのビキニを着た変質者がいるって通報しようか?」
と言うと、
仲間は、
「お願いします。」
男は、
「ちょっと、カンベンしてくださいよぉ。」
とまた大笑い。
そんな冗談を言い合ったあとに教えてくれた。
その仲間の中に結婚式を控えたやつがいる。
その披露宴で映すための写真を撮ったという事だった。
きっと楽しい披露宴になるだろう。
お幸せに。
慌てすぎて
8月のある猛暑の日。
中学生の女の子が6人。
大量のウキワやマット、ボールを手に売店にやって来た。
「すいません、空気入れ借りてもいいですか?」
「どうぞ、使い方わかる?」
「はい。大丈夫です。」
と言い、
3人はいい場所を確保するため、シートを持ってビーチへ。
残った3人が空気を入れることになった。
そして、シューッという空気を入れる音が聞こえてきた。
ちゃんと使えてるようだと思った瞬間、
パン!!
という破裂音。
やったなと思い見に行くと、
ペラペラになったビーチマットがあった。
「ちょっと貸して。」
と言ってマットを受け取った。
このマットは枕の部分とマットの部分の2ヶ所に空気口があるタイプだった。
そうとは知らず、枕の空気口から全体に入ると思ったらしい。
その結果、パンクしたのだ。
そう説明すると、パンクさせた女の子は、
「どうしよう、どうしよう、○○ちゃんにお詫びしなきゃ。」
とあたふたしている。
とりあえず、オレは残っているウキワやボールに空気を入れ始めた。
一緒にいる友達は彼女に、
「大丈夫だよ。」
と言ったが、その声も聞かずビーチに飛び出して行った。
「○○ちゃーん!ごめんなさーい!!」
と言う声が聞こえてきた。
「なんか叫んでるね。」
と言うと、
「あーぁ、行っちゃった。」
と友達が言った。
その後、遠くのほうから、
「あちぃぃぃぃーっ!!!」
と叫んでいる声が聞こえてきた。
「かなり焦ってたんだね。そこにビーサン置きっぱなしだよ。」
と教えてやると、
また、
「あーぁ。」
と言って笑った。
この日は猛暑日。
砂は焼けるように熱い。




