Vol.52 Bryant Park
Bryant Park
梅雨のないニューヨークでは、6月、7月は天気がいい日が多いので、つい公園の話題になります。このブログでもマンハッタンで一番大きくて有名なセントラルパークは定期的に紹介していますが、今回、紹介するのはブライアント・パーク です。
この公園は前に登場したランド・スケープ建築家のマイケル・スピッツアー
さんのお気にいりのニューヨーク・スポットです。マイケルさんは、その理由を次のように語ってくれました。
「私はこの公園の全体的なデザインがとても好きです。アメリカスズカケの2列の並木がニューヨークの喧騒を遮断して、美しい空間を演出しています。中央の芝生では季節ごとに様々なイベントが行われ、ニューヨーカーへ憩いを提供し、その周りにはカラフルな花や植木が2万本以上美しく配置されています」
ガーデンデザインの専門家であるマイケルさんらしく、この公園のデザイン性に目を向けています。
このブライアント・パークは42丁目と6番街の角でニューヨーク市立図書館の裏というマンハッタンの中心に位置しています。今年の2月までニューヨーク・コレクションがこの公園内にテントを張って行われていたので、コレクション取材のために私も定期的に訪れていました。今年の9月に行われる2011年春のコレクションからリンカーンセンターに移動になります。移動が決定した後、この公園は手入れが徹底され、さらに美しくなりました。
公園では様々な過ごし方があります。お昼休みにはランチを食べる人でにぎわいます。
メリーゴーランドもあり子供連れの家族が楽しんでいます。
またピンポン台もあり仲間同士でゲームに興じています。
ベンチで本を読む人もいます。
中央の広い芝生では様々なイベントが行われます。ブロードウエイのダンサーやシンガーによるパフォーマンスがあり、春から夏にかけては朝と夕方にヨガや太極拳が行われ、大勢の人が参加します。
また夏の間は映画チャンネルのHBOが主催する 映画フェスティバルがあり、クラシック映画を無料で見ることが出来ます。(今年は6月21日から8月23日まで毎週月曜日の夜9時から)。冬にはアイススケートも楽しめ、クリスマスシーズンにはギフトショップが店を出します。
公園内にはルーフトップテラスやパテオのあるブライアント・パークグリルというレストランがあり、ビジネスランチで賑わいます。
またカジュアルなアウトドア・カフェもあります。
市民に愛される綺麗で安全な公園がたくさんあることはその街の文化レベルを表していると言えるでしょう。ブライアント・パークは大きな公園ではありませんが、ニューヨークの文化レベルの高さを表している好例と言えます。
ニューヨークへいらしたら、ニューヨーカーのようにこのブライアント・パークで隣の図書館、または公園の前にある紀伊国屋書店で手に入れた本を読んだり、サンドイッチを食べてみませんか。そして、この街の人々を“Man Watching” するのも楽しいですよ。









