Zatolog -15ページ目

Zatolog

つれづれなるまゝに、日暮らし、硯に向ひて、心に移り行くよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、怪しうこそ物狂ほしけれ。

日々感じたことを、忘れずに、共有し、共感し、共生したい。

仁義なき戦い 広島死闘篇@U-NEXT


広島を舞台にしたヤクザの抗争を描いたシリーズの第二弾。


前作の続編でありながら、そのラストから少し遡る形で物語は進行する。

主人公・広能昌三が服役中に出会った若いヤクザ者の山中正治をフューチャーした物語である。


前作はまだ人物としての生き様を描いていたように感じたが、

今作はいよいよドキュメントタッチが強くなり、それほど人物として魅力ある描き方を感じられなくなった。

それは、実話を元にして、それをある程度リアリスティックに描写しているからに他ならず、

事実は小説より奇なり、とは問屋がおろさないということを如実に表している。


その終幕には、「抗争は激しくなっていく」旨のナレーションとともに「終」と映し出されるのだが、

「続」と出した方が適当なのではと思うほどの続編を匂わせた雰囲気であった。

むしろ潔いか。


目標まで、あと64本。

仁義なき戦い@U-NEXT


深作欣二の代表作のひとつに数えられる、ヤクザ映画の傑作。

戦後の広島を舞台に、極道の世界を生きる菅原文太演ずる広能昌三を主人公に、男の意気地を描く。


とにかく、ヤクザの面子や意地の張り合いで、無為に人が死んでいく。

令和の今では、確実にヒットは望めないのではないか。

もはやファンタジーの領域であるような感覚さえ覚える。

それだけ、平和な世の中になったということか。


ただ、その圧倒的なテンポ感は見ている方を惹きつけるのも事実である。

とにかく、人が襲撃され命を落とすたびに、津島利章の印象的なメインテーマが流れる。

そのショッキングなイントロは、映画の衝撃と相まって焼き付くのである。


目標まで、あと65本。

ディア・ファミリー@109シネマズ木場


人工心臓、そしてIABPバルーンカテーテルの開発に注力した技術者の、実話をもとにした物語。


坪井宣政は、妻と三人の娘と暮らす、ビニール樹脂の町工場の社長である。

社是には「成せばなる。成さねばならぬ何事も」を掲げ、先代の残した借金をアフリカへと単身営業に渡り帳消しにしてしまうほどの行動力と決断力に溢れている。

真ん中の娘の佳美は先天的な心臓疾患があり、20歳まで生きられるかどうかと宣告される。

坪井は、自ら人工心臓を製作し、娘の命を救うために奔走する。


実話をもとにしている以上、現在でも人工心臓は手術中の一時的な利用に限られており、移植型のものは生産されていない。

つまり、坪井の娘は劇中で必ず命を落とすことは目に見えている。

この作品のすごいところは、その悲劇を悲しみとして描くのではなく、希望としてポジティブに描写していることである。

「私の命はもういいから、困っている人を助けてほしい」という娘の願いをなんとかして叶えるために、事故の多かったIABPバルーンカテーテルの国産化という形で実現させる。

その真っ直ぐな家族の夢が成されるときに、家族との別れの悲しみは喜びや誇りに昇華するのだ。


個人的にはラストに差し込まれた挿話は蛇足だと感じた。

有村架純の無駄遣い。


大泉洋はおばけ。

昭和の親父像を見事に体現している。


目標まで、あと66本。