近くのお庭にたくさんの杜鵑・ほととぎす。
まだまだ蕾もあって。
なかなかいい風情。
◆杜鵑は(ホトトギスぞく、杜鵑草属、学名 Tricyrtis)
ユリ科。多年生草本植物。
8月下旬から11月にかけて咲き、
斑の入りかたで、種はいろいろあるとか。
映画「スピリットワールド」
フランスの名優カトリーヌ・ドヌーブが主演、
竹野内豊、堺正章、風吹ジュンらが共演。
日本、フランス、シンガポールの合作映画で、
群馬県高崎市や千葉県いすみ市で撮影。
しずかな、美しい映像がこの映画の全編をながれ、
死してまさに「中有・ちゅうう」に
ある人というか、たましいの物語でしょうか。
かつての「ベルリン天使の歌」のような・・・
ドヌーヴはその孤独感や、
実体を失った魂の漂泊感、
そしてその艶やかさ。
どの画面でも寂として、うつくしい!
堺は、穏やかさと軽やかさ、それが年齢を重ねて、味わい深くなって。
そこに鈴木慶一(ムーンライダース)はユウゾウ友人で、
細野晴臣も登場。
◆ストーリー
父・ユウゾウ(堺 正章)の息子と疎遠に、
ひとり自宅でクレアのレコードを聴きながら静かに息絶える。
死をきっかけに
群馬県高崎市を訪れたハヤト(竹野内 豊)は、
離婚した母(風吹ジュン)に思い出のサーフボードを届けてほしいという父からの遺言と、
フランス人歌手・クレア(カトリーヌ・ドヌーヴ)のコンサートチケットを見つける。
クレアは気の進まない来日コンサートを終え、
ひとり飲みの居酒屋で突然倒れ、亡くなる。
父の遺言を果たすため、ハヤトは家を出た母を捜す旅に出る。
一方、コンサートで訪れた日本で命を落とし、
さまよえる魂となったクレアは、死後の世界でユウゾウと出会い、
見えない存在としてハヤトの旅を見守ることとなる。
監督はエリック・クー。 シンガポール
◆予告編
スゼーとボールドウイン
2019年11月にダルトン・ボールドウィン先生の
公開レッスンが二期会であり、
ボールドウィン先生のことなつかしく。
かつて日仏歌曲研修所(2年間)があって、受講していました。
当時日本のフランス歌曲のオーソリティーの先生方が講師。
フランス歌曲とは
フランスの詩にフランスの作曲家が曲をつけた声楽曲のこと。
そこで毎週日本歌曲1曲、
フランス歌曲1曲のレッスンがあり、
他に文学や美術の講座がひらかれていました。
そこにボールドウィン先生が前日リサイタルをされた
美しいソプラノ ローズマリー・ランドリーさんとともに登場。
そのピアノを息遣いが聞えるほどの距離で
聴くことができたのは忘れられません。
そして声楽の師 滝沢三重子先生、
数回リサイタルをボールドウィン先生とご一緒されています。
フランス歌曲の専門家として滝沢門をたたいたのですが、
「(専門は)現代ものよ」とさらりと言われました。
「現代(いま)に生きていて、
その時代のものをやらないでどうするの」、ともおっしゃられて。
その言葉どおり、リサイタルでの曲は意欲にみちたもの。
委嘱作品や世界初演をずいぶん聴かせていただきました。
ピアノ、ダルトン・ボールドウィン(世界的な歌曲の伴奏者)
との相性がよかったのか、
後年はよく組んでリサイタルを。
そのサントリー・ブルーローズでの会で、
新曲だったため眼鏡をかけ
楽譜を見るおつもりだったのが、
楽屋に置いたまま。
で、誰が取りに行ったかというとかのボールドウィン。
ナイトのようにうやうやしく眼鏡をささげて。
「あのボールドウィンをパシリに使うのは
うちの先生ぐらい(笑)」とわたしたち門下生。
ボールドウィン先生の息の長い音楽活動を
まのあたりにして、じつに刺激と充実した時間のなつかしいこと。
この公開レッスンの後、12月に急逝されて・・・
高崎兜太句会2016年11月。
兜太先生、グレーの明るい感じのチェックのジャケット。
「それ素敵ですね」と言うと、
「そうか、そういうのは全然わかんないんだ」とのこと。
今回の兼題「星月夜(ほしづきよ・ほしづくよ)」二句と
自由句を一句。
並選三句と、問題句一句を選ぶ。
四点で最高点で、三点句が多数。
負けん気が背中ににじむ星月夜
合評は好意的な評。
兜太評:まあ、「背中ににじむ」はふつうの感受だ。
「星月夜」、飛躍が必要。
夕顔の実と寝ころんでいるプライド
兜太評:器用な句。
漠然としている。感覚をしぼる。
どういう「プライド」か。「夕顔の実」は他のもの。
あなうたてあやしうらめしかまつかや
問題作ばかりの四点句。
披講のひと「読めません」と披講はなし(!?)。
表記が平仮名ばかりで、どこで切れるか「はて?」
兜太評:「かまつか(葉鶏頭)」からの体感か。
「あなうたて」「あやし」「うらめし」と感じたのか、
よくわからない句。
これはわたしの句。
兜太先生、エネルギッシュに全句講評へ。
「これは説明だな」「この句は手の内がみえている」
「報告にとどまる」「フツーの句」「韻文になっていない」
ほぼすべての「星月夜」に、
季語がかわる、飛躍させる、
付き過ぎ、働かない、とメッタ斬り。
句は、秀逸、入選、佳作と評価している。
が、今回はすべての句が全滅。
高崎兜太句会でも初めてのこと。
兜太先生「この『星月夜』を兼題にしたのがいけない。
<罪はわれにあり>だなぁ。
新鮮な季語を出さなければいけない。
季語を創らなければいけない」とも。
次の兼題を決めて終了。
「SUN RINGS」テリー・ライリー 作曲
クロノス・クァルテット、超弩級の大作の初演。
22年ぶりの来日というクロノス・クァルテット。
1時間半にもおよぶ「「SUN RINGS」、
この緊張感あふれる作品を圧巻の熱演!
ここに合唱、なんと人の<声>のピュアーな響きか。
90歳の巨匠テリー・ライリー(山梨に在住)と
デイヴィッド・ハリントンによるあたたかで貴重な対談も。
【曲目】テリー・ライリー/SUN RINGS(日本初演)
【演奏】弦楽四重奏=クロノス・クァルテット
合唱=合唱団やえ山組、
合唱指揮=岩本達明
【収録】2025年6月25日神奈川県立音楽堂
NHK Eテレ クラシック音楽館
「スペインの時」「子供と魔法」ラヴェル作曲 @モンテカルロ劇場
#RECTOVERSO | L'HEURE ESPAGNOLE & L'ENFANT ET LES SORTILÈGES
(クリックすると予告動画へ)
ラヴェル生誕150年の誕生日3/27にライヴ配信。
NHKBSで放映。
山田和樹:指揮
ジャンルイ・グリンダ:演出
リュディ・サブーンギ:美術・衣装
「スペインの時」
デュフィみたいな軽やかでお洒落な美術。
男声たちは様式的な白塗りに赤い頬紅。
コンセプシオン(ガエレ・アルキス)は妖艶な人妻。
夫の留守に浮気をしようとあれこれ・・・
その騒動のあとの5重唱、歌って、踊ってが楽しい。
<出演>
「スペインの時」
コンセプシオン:ガエレ・アルキス
ゴンザルヴェ:シリル・デュボワ
トルケマダ:ヴィンセント・オルドノー ほか
「子どもと魔法」
悪童のいたずらっ子(ガエレ・アルキス さっきの人妻)、
宿題も勉強も嫌いで、
ものを壊すわ、本は破るわ、樹を傷つけるわの大騒動。
現実と幻想的な場がうまく組み合わさり、面白い。
子ども:ガエレ・アルキス
柱時計/雄猫:フロリアン・サンペ
合唱:モンテカルロ歌劇場合唱団
管弦楽:モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:山田和樹
収録:2025年3月27日 モンテカルロ歌劇場(モナコ)
(画像はネットからお借りしました)