桐野夏生『光源』文春文庫 2003年 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

桐野夏生『光源』文藝春秋 2000 

 

 

このところ桐野夏生作品を読み返しています。

 

この『光源』全編に強度な筆力が漲って、

 

420ページに及ぶ長編を一気に読んでしまう!?

 

 

「いい映画を創る」その言葉に

 

全てを賭けるプロデューサー、

 

かつての恋人だった名カメラマン、

 

自分を天才と信じる監督、

 

人気絶頂の二枚目俳優、

 

かつてのアイドルたちが

 

映画作りの現場に集まった。

 

 

光源・スポットライトを浴びたいと

 

熱望する人たちしたたかな姿。

 

それぞれの思惑は錯綜し、衝突する、

 

どこまでも抉るような圧倒的な力を

 

佐々木敦氏は

 

<凶暴な「虚構」の力によって

 

「現実」を突き通している>という。

 

 

直木賞受賞後の長編第一作。