桐野夏生『ダークネス』新潮社 2025
『ダーク』の主人公・村野ミロが
沖縄に飛び立ったのは20年前。まさに衝撃作。
そのミロは生きて、因縁の息子ハルオを育てる。
息詰まる緊迫感、つぎつぎに明かされる事実、
桐野夏生の圧倒的な作品。
◆本の紹介はこれ
見届けよ、ミロの最後の闘いを。
桐野夏生の傑作ノワール・エンタメ最終幕!
私の愛した男たちは皆行ってしまった。
私の魂を受け止めてくれる相手はもうどこにもいない
――衝撃作「ダーク」から20年、村野ミロは生きていた。
息子のハルオは「悪」を知る旅に出るが……。
息子を守るため、凍る火の玉、ミロの最後の闘いが始まる。
圧倒的迫力で描く、著者渾身のエンタテインメントの結末はいかに。
『ダークネス』そのまえに
桐野夏生『ダーク』2002
◆本の紹介
お前に何が起きた。
お前は何をしに来た。
<40歳になったら死のうと思っている。
型に流し込まれたばかりのコンクリートが次第に固まるように、
私の決意も日に日に水分や気泡が抜け、硬化していく。
死ぬと決めてからの私は、気持ちが楽になった。>