帰ってきた!<村野ミロ> 桐野夏生『ダークネス』新潮社 2025 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

桐野夏生『ダークネス』新潮社 2025

 

 

『ダーク』の主人公・村野ミロが

 

沖縄に飛び立ったのは20年前。まさに衝撃作。

 

そのミロは生きて、因縁の息子ハルオを育てる。

 

息詰まる緊迫感、つぎつぎに明かされる事実、

 

桐野夏生の圧倒的な作品。

 

 

 

◆本の紹介はこれ

 

見届けよ、ミロの最後の闘いを。

桐野夏生の傑作ノワール・エンタメ最終幕!


私の愛した男たちは皆行ってしまった。

私の魂を受け止めてくれる相手はもうどこにもいない

――衝撃作「ダーク」から20年、村野ミロは生きていた。

息子のハルオは「悪」を知る旅に出るが……。

息子を守るため、凍る火の玉、ミロの最後の闘いが始まる。

 

圧倒的迫力で描く、著者渾身のエンタテインメントの結末はいかに。

 

 

 

『ダークネス』そのまえに

 

桐野夏生『ダーク』2002

 

 

 


 

 

 

◆本の紹介

 

お前に何が起きた。
お前は何をしに来た。

 

<40歳になったら死のうと思っている。
型に流し込まれたばかりのコンクリートが次第に固まるように、

私の決意も日に日に水分や気泡が抜け、硬化していく。

死ぬと決めてからの私は、気持ちが楽になった。>