549 魔法使いルーフィ
ほんとは、国、ってそういうものだと思う。
神様もそう思っていることだろう。
みんなが、ゆたかに暮らせるためのもの。
なので、さっき臨時停車した温泉駅の
そばの人々が、善意で
食べ物を分けてくれた、その気持に
みんな、感謝して。
乗客の人々は、無事に目的地に着いたら
「今度は、あの温泉駅へ旅行に行って、お礼をしよう」
そんな風に思ったり、
「あの温泉駅で、お世話になった料理人さんや、ホテルのひとに
お礼の品を心を込めて贈ろう」
なんて思う。
それが、結局
温泉駅のそばにある、小さなリゾートのお客さんが増えたり、
国鉄や、郵便局、贈り物のお店が
商業的に潤うのであるから
それは、結局経済である。
善意によって、誰しも幸せな気持で
経済が潤うのであるから
それは、いい事で
「無駄だ、損だ」として、炊き出しを断ってもいいけれど
そういう、排他的な気持は結局、不幸を呼ぶし
後で、損をするのである。
困っているときに、助けてもらえた事を
人は、忘れないものだし
そういう人々の、温かい気持を有難いと思うものだから
「同じ、お金を払うなら、ああいう人たちに払いたい」と
思うものだろう。
めぐと、れーみぃのおもいやりを
おばあちゃんも、忘れないだろうと思うし
一見、怖いような列車料理人の人の、温かい気持も
忘れないのだろう、そう思う。
温かい気持の人たちが、輪になっていければいいな、と
めぐは思ったりもする。
神様も、もちろんそう思っているのだろう(笑)。
神様もそう思っていることだろう。
みんなが、ゆたかに暮らせるためのもの。
なので、さっき臨時停車した温泉駅の
そばの人々が、善意で
食べ物を分けてくれた、その気持に
みんな、感謝して。
乗客の人々は、無事に目的地に着いたら
「今度は、あの温泉駅へ旅行に行って、お礼をしよう」
そんな風に思ったり、
「あの温泉駅で、お世話になった料理人さんや、ホテルのひとに
お礼の品を心を込めて贈ろう」
なんて思う。
それが、結局
温泉駅のそばにある、小さなリゾートのお客さんが増えたり、
国鉄や、郵便局、贈り物のお店が
商業的に潤うのであるから
それは、結局経済である。
善意によって、誰しも幸せな気持で
経済が潤うのであるから
それは、いい事で
「無駄だ、損だ」として、炊き出しを断ってもいいけれど
そういう、排他的な気持は結局、不幸を呼ぶし
後で、損をするのである。
困っているときに、助けてもらえた事を
人は、忘れないものだし
そういう人々の、温かい気持を有難いと思うものだから
「同じ、お金を払うなら、ああいう人たちに払いたい」と
思うものだろう。
めぐと、れーみぃのおもいやりを
おばあちゃんも、忘れないだろうと思うし
一見、怖いような列車料理人の人の、温かい気持も
忘れないのだろう、そう思う。
温かい気持の人たちが、輪になっていければいいな、と
めぐは思ったりもする。
神様も、もちろんそう思っているのだろう(笑)。
548 魔法使いルーフィ
食堂車に集まる人の中には、アジアンの
人もいて。
その中に、日本人のおばあちゃんもいた。
口に合わない、洋食に困っていて。
お腹は空いているけど、でも仕方ないと
途方に暮れているのを
アジアンの、れーみぃは見かねて。
「めぐぅ、あの、おばあちゃん」と
ウェイトレス姿の、めぐに。
めぐと、れーみぃは
カウンターから、食堂車のレストランに出て。
「いかが、なさいました?」
おばあちゃんは、恐縮しながらも
「はい。ありがたい施しです。心して
いただきます」とは
いいながら、冷めてしまった
ヌードル、洋風のスープを
召し上がっている。
食習慣もまた、生まれながらに
繰り返し得たもので
長い間に慣れたものは、中々換える事も
難しいし
年を取ると、あっさりとしたものを
好むようになる。
アジアンでも、お米のお粥とかを
朝食べたりするのは
起きたばかりとか、体がそんなに
エネルギーを必要としないときに
頂く、そんな習慣があったりもする。
それも、細胞レベルで
あまり、細胞の増殖が起こらなくなるから
エネルギーを必要としないから。
「よし!」れーみぃは、キッチンに戻って
ショートパスタのような、ニョッキのような。
そういうものを作ろうとした。
その時、列車料理人のひとり、ちょっと怖いような雰囲気だった職人が
「リゾットのお米がある」と。
インディカのお米を、食糧庫から
一掴み。
それを、お鍋で茹でこぼして。
笊に上げて。
湯気の香気には、インディカ米の癖もなく
日本人の好みに近い、素直なご飯に近いものが。
「すごぉい!」と、れーみぃは驚く。
料理人の手練。それも、記憶の繰り返し。
おばあちゃんに、その、ごはんと
ソテー用の白身魚を、網焼きしたもの、それを
ソルトペッパーで作った、ゆず胡椒。
おばあちゃんに差し上げて。
「ありがとうございます、ありがとございます」と
おばあちゃんは、涙もろいから。
とても喜んでいた。
日本ふうのお澄ましを、職人さんは作って。
それも、おばあちゃんにとても喜ばれて。
「れーみぃ、いい事したね」と、めぐ。
れーみぃも、うんうん、とうなづいて。
みんなで、幸せになろうね、と
めぐは心でつぶやいて。
列車の揺れを、心地好く思いながら
北へ向かう、1列車で。
食堂車の料理人も、また、鉄道職員だ。
みんなのために、ひとりが居る。
ひとりのために、国鉄はある。
人もいて。
その中に、日本人のおばあちゃんもいた。
口に合わない、洋食に困っていて。
お腹は空いているけど、でも仕方ないと
途方に暮れているのを
アジアンの、れーみぃは見かねて。
「めぐぅ、あの、おばあちゃん」と
ウェイトレス姿の、めぐに。
めぐと、れーみぃは
カウンターから、食堂車のレストランに出て。
「いかが、なさいました?」
おばあちゃんは、恐縮しながらも
「はい。ありがたい施しです。心して
いただきます」とは
いいながら、冷めてしまった
ヌードル、洋風のスープを
召し上がっている。
食習慣もまた、生まれながらに
繰り返し得たもので
長い間に慣れたものは、中々換える事も
難しいし
年を取ると、あっさりとしたものを
好むようになる。
アジアンでも、お米のお粥とかを
朝食べたりするのは
起きたばかりとか、体がそんなに
エネルギーを必要としないときに
頂く、そんな習慣があったりもする。
それも、細胞レベルで
あまり、細胞の増殖が起こらなくなるから
エネルギーを必要としないから。
「よし!」れーみぃは、キッチンに戻って
ショートパスタのような、ニョッキのような。
そういうものを作ろうとした。
その時、列車料理人のひとり、ちょっと怖いような雰囲気だった職人が
「リゾットのお米がある」と。
インディカのお米を、食糧庫から
一掴み。
それを、お鍋で茹でこぼして。
笊に上げて。
湯気の香気には、インディカ米の癖もなく
日本人の好みに近い、素直なご飯に近いものが。
「すごぉい!」と、れーみぃは驚く。
料理人の手練。それも、記憶の繰り返し。
おばあちゃんに、その、ごはんと
ソテー用の白身魚を、網焼きしたもの、それを
ソルトペッパーで作った、ゆず胡椒。
おばあちゃんに差し上げて。
「ありがとうございます、ありがとございます」と
おばあちゃんは、涙もろいから。
とても喜んでいた。
日本ふうのお澄ましを、職人さんは作って。
それも、おばあちゃんにとても喜ばれて。
「れーみぃ、いい事したね」と、めぐ。
れーみぃも、うんうん、とうなづいて。
みんなで、幸せになろうね、と
めぐは心でつぶやいて。
列車の揺れを、心地好く思いながら
北へ向かう、1列車で。
食堂車の料理人も、また、鉄道職員だ。
みんなのために、ひとりが居る。
ひとりのために、国鉄はある。
547 魔法使いルーフィ
そうして、お腹が満たされれば
人間、そんなに腹はたたない(笑)。
そういうもので、乗客の中で
列車が遅れる事に、クレームをつける人など居なかった。
もともと、この世界は
過大な欲望が起こらないように
神様が工夫をした世界。
欲望、それを
目の前のものだけを対象にすれば
そんなに争いは起こらないもの。
記憶や、空想、仮想を
目的にするから
欲望は過大になる。
つまり、欲望が
3次元の、目の前にあるような事だけを対象にするように、設定されていれば
欲望は適当になる。
お馬さんが、目の前の人参だけを欲しても
それほど、焦りも苛立ちも起こらない。
例えば(笑)。
でも、あさって人参を食べられるかもしれないと
思って生きれば、それは苛立ちもするだろう。
そう、例え話にすれば
おかしな話だけど
人間のしている事は、大方そんな事で
客観的には、不思議な行動である。
その、仮想を目的にするから
おかしくなるのだ。
そこのところを、少し修正したら
この国は、住みやすい世界になった。
列車の行方が、例えばこの列車みたいに
地震で
時間が予定できなくなったりすると
乗客にも実感する事ができたりする。
予定の時刻に、列車が着くのは実は結構
いろんな人の努力の賜物なのだ、と言う事を。
機関車乗りは、運転席で
沿線に立って、線路の点検をしてくれた人達の
側を通り過ぎるたびに
列車の汽笛を鳴らして労った。
地上のひとたちは、手を挙げて
微笑む。
日焼けした顔は、いかにも頼もしい。
逞しい腕。ヘルメットの笑顔。
それも、鉄道職員である。
人間、そんなに腹はたたない(笑)。
そういうもので、乗客の中で
列車が遅れる事に、クレームをつける人など居なかった。
もともと、この世界は
過大な欲望が起こらないように
神様が工夫をした世界。
欲望、それを
目の前のものだけを対象にすれば
そんなに争いは起こらないもの。
記憶や、空想、仮想を
目的にするから
欲望は過大になる。
つまり、欲望が
3次元の、目の前にあるような事だけを対象にするように、設定されていれば
欲望は適当になる。
お馬さんが、目の前の人参だけを欲しても
それほど、焦りも苛立ちも起こらない。
例えば(笑)。
でも、あさって人参を食べられるかもしれないと
思って生きれば、それは苛立ちもするだろう。
そう、例え話にすれば
おかしな話だけど
人間のしている事は、大方そんな事で
客観的には、不思議な行動である。
その、仮想を目的にするから
おかしくなるのだ。
そこのところを、少し修正したら
この国は、住みやすい世界になった。
列車の行方が、例えばこの列車みたいに
地震で
時間が予定できなくなったりすると
乗客にも実感する事ができたりする。
予定の時刻に、列車が着くのは実は結構
いろんな人の努力の賜物なのだ、と言う事を。
機関車乗りは、運転席で
沿線に立って、線路の点検をしてくれた人達の
側を通り過ぎるたびに
列車の汽笛を鳴らして労った。
地上のひとたちは、手を挙げて
微笑む。
日焼けした顔は、いかにも頼もしい。
逞しい腕。ヘルメットの笑顔。
それも、鉄道職員である。
546 魔法使いルーフィ
オトナでなくっても、みんなのために
何かしたいという気持は、誰にでもある。
それは、細胞の中にあるミクロレベルからあるので
細胞そのものは独立して増殖しているけれど
環境がなければ生きていけない。
だから、お互いに生き易いように
いろいろな細胞ができた。
そういう考えの進化論もあったりもする。
生き物で言えば、神経細胞は
情報を伝えるだけの機能しかない。
情報が来ると、電気を帯びたりして
お隣の細胞に電気を伝える。
インターネットそっくりだ(笑)。
その細胞は、そうして集まって神経を作るけれど
どうして、そんな形に進化したのかはわからない。
生き物の体は、でもそういう神経が無いと
動かないので
必要があってそうなったのだろう。
細胞同士で、たまたま電気を伝えるのが
上手な細胞が集まって、みたいな想像をするのは、楽しい。
いま、めぐたちや
車掌さん、駅長さんは
列車、と言う環境を守る為に
それぞれが、できる事をしている。
たぶん、細胞がしているように
環境を守りたいと思うのだ。
若者だって、子供だって
生きているもの。
何かしたいという気持は、誰にでもある。
それは、細胞の中にあるミクロレベルからあるので
細胞そのものは独立して増殖しているけれど
環境がなければ生きていけない。
だから、お互いに生き易いように
いろいろな細胞ができた。
そういう考えの進化論もあったりもする。
生き物で言えば、神経細胞は
情報を伝えるだけの機能しかない。
情報が来ると、電気を帯びたりして
お隣の細胞に電気を伝える。
インターネットそっくりだ(笑)。
その細胞は、そうして集まって神経を作るけれど
どうして、そんな形に進化したのかはわからない。
生き物の体は、でもそういう神経が無いと
動かないので
必要があってそうなったのだろう。
細胞同士で、たまたま電気を伝えるのが
上手な細胞が集まって、みたいな想像をするのは、楽しい。
いま、めぐたちや
車掌さん、駅長さんは
列車、と言う環境を守る為に
それぞれが、できる事をしている。
たぶん、細胞がしているように
環境を守りたいと思うのだ。
若者だって、子供だって
生きているもの。
545 魔法使いルーフィ
車掌も、駅長も
上手く、トラブルを回避する能力に
長けている(笑)。
ずるい、と思うひともいるかもしれないけれど
みんなのために、列車を遅らせて
誰も困る訳でもないのに
正直に処罰されることもない。
むしろ、それで
罰せられたりしたら
食べ物を貰った乗客たちが
気に病んだりするかもしれない。
利害は、時々対立する事もあるから
こんな時、うまいこと切り抜けるのも
大人、である。
差し入れて貰った食べ物が
充分でなかったりしても
それは、差し入れてくれる人の
せいでもないから
みんなで、分け合えば
心も満腹になる。
でも、争って独り占めしたら
お腹は満たされるけれども
心は空腹になるから
そういう事にならないように
上手に生きる術を心得るのも
また、大人である。
車掌は、走っている列車の中で
上手く収まったトラブル、それと
駅長の心づかいに
微笑みを浮かべた。
損得抜きで、みんなの為に。
なかなかできない事だけど
そういう人が生きる場所が
国鉄、である。
上手く、トラブルを回避する能力に
長けている(笑)。
ずるい、と思うひともいるかもしれないけれど
みんなのために、列車を遅らせて
誰も困る訳でもないのに
正直に処罰されることもない。
むしろ、それで
罰せられたりしたら
食べ物を貰った乗客たちが
気に病んだりするかもしれない。
利害は、時々対立する事もあるから
こんな時、うまいこと切り抜けるのも
大人、である。
差し入れて貰った食べ物が
充分でなかったりしても
それは、差し入れてくれる人の
せいでもないから
みんなで、分け合えば
心も満腹になる。
でも、争って独り占めしたら
お腹は満たされるけれども
心は空腹になるから
そういう事にならないように
上手に生きる術を心得るのも
また、大人である。
車掌は、走っている列車の中で
上手く収まったトラブル、それと
駅長の心づかいに
微笑みを浮かべた。
損得抜きで、みんなの為に。
なかなかできない事だけど
そういう人が生きる場所が
国鉄、である。
544 魔法使いルーフィ
そんな、めぐたちが
食堂車で、食べ物と
戯れている(笑)ころ
列車無縁には、中央管理室からの
指令が、伝えられていた。
首都からは、500km。
無線が届く訳ではないので、ネットワークからの
電話が転送された。
厳めしい感じの、中央の声。
「1列車車掌?出発が遅れた理由を
聞きたい」と
無線で、電話が転送されて来た。
直接、電話してくれば良いと思うのだが(笑)。
専務車掌、つまり、リサのおじさんは
のどかに答える。
「あ、あー、乗客対応です」
中央指令は、「どのような理由か」
車掌は、落ち着いて「ご体調への配慮です、ご気分を悪くされたとの事で」
確かに、腹減れば気分も悪くなる(笑)。
嘘ではない。
中央管理室は、若干不審げに駅長を呼ぶ。
駅長も、慣れたもので「車掌の言う通りです」
中央管理室は、不満げに「了解」とだけ言って
電話を置いた。
べつに、意地悪をしているつもりはないのだろうが(笑)
そう見えてしまう。
こういう人は、時間の管理だけが
仕事なのだ。
後ろ列車の遅れが、なぜか無かったので(笑)
もちろん、めぐの魔法のせいだけど
そのせいで、管理室としても
問題にしなかったのだろう。
妙なところで、役立つ魔法である(笑)。
食堂車で、食べ物と
戯れている(笑)ころ
列車無縁には、中央管理室からの
指令が、伝えられていた。
首都からは、500km。
無線が届く訳ではないので、ネットワークからの
電話が転送された。
厳めしい感じの、中央の声。
「1列車車掌?出発が遅れた理由を
聞きたい」と
無線で、電話が転送されて来た。
直接、電話してくれば良いと思うのだが(笑)。
専務車掌、つまり、リサのおじさんは
のどかに答える。
「あ、あー、乗客対応です」
中央指令は、「どのような理由か」
車掌は、落ち着いて「ご体調への配慮です、ご気分を悪くされたとの事で」
確かに、腹減れば気分も悪くなる(笑)。
嘘ではない。
中央管理室は、若干不審げに駅長を呼ぶ。
駅長も、慣れたもので「車掌の言う通りです」
中央管理室は、不満げに「了解」とだけ言って
電話を置いた。
べつに、意地悪をしているつもりはないのだろうが(笑)
そう見えてしまう。
こういう人は、時間の管理だけが
仕事なのだ。
後ろ列車の遅れが、なぜか無かったので(笑)
もちろん、めぐの魔法のせいだけど
そのせいで、管理室としても
問題にしなかったのだろう。
妙なところで、役立つ魔法である(笑)。
543 魔法使いルーフィ
ちょうど、キッチンで煮えている
トマトソースの匂いも
彼女に、そんな連想をさせたり。
ひとの気持ちって、そんなきっかけで変わる。
トマトの味とか、香りで
トマトがあった記憶が呼びだされたりする。
それで、Naomiもちょっと
懐かしい気持ちになった。
こんど、お母さんに
少し優しくしてあげようかな、なんて
(笑)
でも、顔見ると
喧嘩したりするのだけど。
そういうものだし、喧嘩相手に
ならなくなると
それはそれで淋しい(笑)。
ひと、それぞれに排他性が
生物だから当然あって。
だから、誰かと気軽に喧嘩する事も
必要だったりする。
そういう解消がないと疲れてしまうのて
でもそれは、Naomiの人格ではなくて
生き物としての細胞が
それを動かしているのであるから
彼女になんの罪もない。
もちろん、人類すべてに言えること、なのだけど。
トマトソースの匂いも
彼女に、そんな連想をさせたり。
ひとの気持ちって、そんなきっかけで変わる。
トマトの味とか、香りで
トマトがあった記憶が呼びだされたりする。
それで、Naomiもちょっと
懐かしい気持ちになった。
こんど、お母さんに
少し優しくしてあげようかな、なんて
(笑)
でも、顔見ると
喧嘩したりするのだけど。
そういうものだし、喧嘩相手に
ならなくなると
それはそれで淋しい(笑)。
ひと、それぞれに排他性が
生物だから当然あって。
だから、誰かと気軽に喧嘩する事も
必要だったりする。
そういう解消がないと疲れてしまうのて
でもそれは、Naomiの人格ではなくて
生き物としての細胞が
それを動かしているのであるから
彼女になんの罪もない。
もちろん、人類すべてに言えること、なのだけど。
542 魔法使いルーフィ
Naomiがトマトが苦手だったのは
果汁が、なんとなく有機的な感じが
するからで
見た目、クールな彼女は
実はは、とっても優しい子供だったので
傷つけたりするのは嫌いだったから
生き物を食べていると実感したくない。
そんな、幼い心に思う優しさで
トマトを、だから
お母さんが寓話で
諭そうとしている
その気持ちが
でも、和らかい気持ちになれて
とても嬉しくて。
その気持ちに答えて、トマトを食べて見ると
その、有機的な味も
そんなに悪くはないような、気にもなった。
思いとしては、お母さんの優しさの方が
心に残ってはいて
それから、トマトを診ると
お母さんの、優しい思い出が
心に蘇るのだったりして。
今は、日常の雑事で忙しくて
あの頃のお母さんの気持ちは、どこかに行ってしまったような
お母さんだけど。
でも、どこかに
その思い出は
お母さんにも残ってるんだろうな、なんて
Naomiは思い、オートバイを好きな
Naomiを心配する母に
こんど、トマトの
お料理を作ってあげようかな、なんて思うのだった。
いつのまにか、忘れてしまった
優しい気持ちを
もう一度思い出すために。
果汁が、なんとなく有機的な感じが
するからで
見た目、クールな彼女は
実はは、とっても優しい子供だったので
傷つけたりするのは嫌いだったから
生き物を食べていると実感したくない。
そんな、幼い心に思う優しさで
トマトを、だから
お母さんが寓話で
諭そうとしている
その気持ちが
でも、和らかい気持ちになれて
とても嬉しくて。
その気持ちに答えて、トマトを食べて見ると
その、有機的な味も
そんなに悪くはないような、気にもなった。
思いとしては、お母さんの優しさの方が
心に残ってはいて
それから、トマトを診ると
お母さんの、優しい思い出が
心に蘇るのだったりして。
今は、日常の雑事で忙しくて
あの頃のお母さんの気持ちは、どこかに行ってしまったような
お母さんだけど。
でも、どこかに
その思い出は
お母さんにも残ってるんだろうな、なんて
Naomiは思い、オートバイを好きな
Naomiを心配する母に
こんど、トマトの
お料理を作ってあげようかな、なんて思うのだった。
いつのまにか、忘れてしまった
優しい気持ちを
もう一度思い出すために。
541 魔法使いルーフィ
おいしいね、って言う顔は
罪はないけれど。
おいしいと感じる味は
もともと、生き物のもつ
タンパク質、つまり
誰かの生命だったりもする。
それが嫌で、植物しか食べない人もいるけれど
植物だって生きている。
それを、原罪と言ったり
もするけれど
でも、生きているんだもの、仕方ない。
れーみぃは「お腹には勝てない」と言ったけど
食べない訳にも行かない。
「あ、Naomiぃ」って
れーみぃがかわいい声。
Naomiは、クールな顔立ちで
お腹すかないのかな?
なんて、めぐは想ったけど(笑)
でも、ヌードルスープのお鍋を
ちら、と見る視線は
食べたいよー、って感じ。
なんたって若いんだもの(笑)。
Naomiがスリムなのは
ダイエットしてる訳でもなくて。
もともと、あんまり食べないたち、だったからもあったり。
ちっちゃい頃、わりと好き嫌いがあって
お母さんが「Naomiが食べてくれないよーって泣いちゃうよ、トマトちゃん」って
食の進まないNaomiに、かわいいたとえで
そう言った事を
いま、彼女は思いだしたりして。
お母さんに世話焼かせたな、なんて
懐かしい思い出に浸ったり。
でも、トマトちゃんは
食べられない方が幸せじゃないかな、なんて
幼かった彼女は
そう思ったりして(笑)。
罪はないけれど。
おいしいと感じる味は
もともと、生き物のもつ
タンパク質、つまり
誰かの生命だったりもする。
それが嫌で、植物しか食べない人もいるけれど
植物だって生きている。
それを、原罪と言ったり
もするけれど
でも、生きているんだもの、仕方ない。
れーみぃは「お腹には勝てない」と言ったけど
食べない訳にも行かない。
「あ、Naomiぃ」って
れーみぃがかわいい声。
Naomiは、クールな顔立ちで
お腹すかないのかな?
なんて、めぐは想ったけど(笑)
でも、ヌードルスープのお鍋を
ちら、と見る視線は
食べたいよー、って感じ。
なんたって若いんだもの(笑)。
Naomiがスリムなのは
ダイエットしてる訳でもなくて。
もともと、あんまり食べないたち、だったからもあったり。
ちっちゃい頃、わりと好き嫌いがあって
お母さんが「Naomiが食べてくれないよーって泣いちゃうよ、トマトちゃん」って
食の進まないNaomiに、かわいいたとえで
そう言った事を
いま、彼女は思いだしたりして。
お母さんに世話焼かせたな、なんて
懐かしい思い出に浸ったり。
でも、トマトちゃんは
食べられない方が幸せじゃないかな、なんて
幼かった彼女は
そう思ったりして(笑)。
540 魔法使いルーフィ
駅長さんが、懲罰を掛けてまで
積み込んだお料理。
おいしそうで、あつあつで。
食堂車の中いっぱい、おいしそう。
お腹を空かせたみんなの、嬉しそうな顔を
めぐは、カウンター越しに眺めながら
なんとなく、嬉しい気持ちになったり。
「食べてる人って、なんとなくいいなぁ
、幸せそうで」と
つぶやくでもなく、そう言うと
「あたしたちも食べたいね」なんて
れーみぃは言ったりするから
めぐも、お腹空いてきた。
でも食堂車に並んでる人たちが、
とりあえずお腹を満たすまで
ウェイトレスとしては、ちょっと頑張らないと。
列車全部の乗客、と行っても
オフシーズンだから、そんなに行列ができるほどでもない。
とはいえ。
暖かいスープと、パンとヌードル。
パスタ、ジャガ芋バター。
素朴なお料理が、やっぱり嬉しい。
めぐも、食べたくなって
キッチンに引っ込んで、ちょっとだけ
つまみ食い(笑)。
「あ、だめだよー」なんて
れーみぃは言うけど、自分も
おいもをつまんでいた(笑)。
お腹には勝てないね、なんて
笑いながら。
積み込んだお料理。
おいしそうで、あつあつで。
食堂車の中いっぱい、おいしそう。
お腹を空かせたみんなの、嬉しそうな顔を
めぐは、カウンター越しに眺めながら
なんとなく、嬉しい気持ちになったり。
「食べてる人って、なんとなくいいなぁ
、幸せそうで」と
つぶやくでもなく、そう言うと
「あたしたちも食べたいね」なんて
れーみぃは言ったりするから
めぐも、お腹空いてきた。
でも食堂車に並んでる人たちが、
とりあえずお腹を満たすまで
ウェイトレスとしては、ちょっと頑張らないと。
列車全部の乗客、と行っても
オフシーズンだから、そんなに行列ができるほどでもない。
とはいえ。
暖かいスープと、パンとヌードル。
パスタ、ジャガ芋バター。
素朴なお料理が、やっぱり嬉しい。
めぐも、食べたくなって
キッチンに引っ込んで、ちょっとだけ
つまみ食い(笑)。
「あ、だめだよー」なんて
れーみぃは言うけど、自分も
おいもをつまんでいた(笑)。
お腹には勝てないね、なんて
笑いながら。