Bar通信『口伝』
 事実かどうか判らないですが、こんな話を聞いた事があります。たとえ今の文明が消滅しても、この地上に息づいた次世代文明を構築した人類が決して開いてはいけない扉を知らせるにはどうすればよいか?を研究する機関があるというのです。例えば現在の技術では直ぐに人類にとって無害化できない核廃棄物などを閉じ込めた箱を数万年後にも開けさせない為には、今の我々が考える文章やイラストでは不可能なのです。ある研究家は口伝による神話を作る事が有効だと提唱しました。つまり我々人類が文明を構築する以前に起きたであろう大洪水、巨人、ドラゴンなどの神話が口伝によって世界各地に存在する事こそが最高の伝承技術だというのです。ミステリーハンター好きのマニア達は『政治的に作られた歴史書より口伝にこそ本当の歴史の秘密が隠されている』と言って酒の肴の話題にした事がある筈です。『カゴメの唄の謎』『浦島太郎伝説の真実』などは大好物だという人や何となく聞いた事がある人も多いはずです。
 落語の修行もテキストや録音はせず口承≪こうしょう≫が基本らしいですし、あの小泉八雲も『KAIDAN』を執筆する際に人から人への語りを重要視していたと聞きます。『日本昔話』のアニメーションがなかった時代に幼少期だった私は眠れない夜に父親から昔話を聞かされた世代です。いずれにしても口伝には物語りの本質を伝承する機能があるのかも知れません。きっと知識の伝達ではなく、共有して思いを伝えるという事なのでしょうか。
 カクテルの歴史は百数十年と新しいのですが、実は正確な情報は少なく、『ハイボールの語源』『カクテルの語源』『マルガリータ』『ブラッディ・マリー』など伝説ばかりが多く広まっています。きっと酒の席で夢を語る少年のようなドランカー達が四方山話を広めたのでしょう。カクテル文化に関する論文のような文章を少なかったことも関係しているのでしょう。
 私にも口伝のネタがいくつかあります。
◎『ミリオンダラーはパイナップル缶の余った汁で作られた』
 今から三十五年以上前に、私は浜田昌吾氏と仕事をしたことがあるという後藤新一氏(当時は日本バーテンダースクールの校長)を訪ねました。「日本に物がなかった時代は、パイン缶の残り汁をミリオンダラーに使ってたんだよ」そう言って当時の苦労話をしながら、分厚いカクテルブックを見せてくれました。そこには四種類ほどのミリオンダラーの処方が記載されていて、百数十年前にルイス・エッピンガー氏のシャンパンを使用したレシピも載っていました。高橋顧次郎氏と浜田昌吾氏がミリオンダラーを一般化したくて広める為に、シャンパンを除外した処方にしたという内容の記述もありました。大正十五年の新聞広告に『酒ならコクテール。コクテールならミリオンダラー。雑誌なら文芸春秋』という菊池寛のコピーが記載されるほどの人気カクテルになった背景を垣間見ることが出来ました。
◎『チェリーブロッサムはカナディアンクラブウイスキーで作られていた』
 今から三十六年ほど前。私が二十歳代の時に勤めていた赤坂のバーのお客様である小林氏と二人で、横浜のカクテルバーパリに行った時の事です。ティーシャツ姿で来店した私を当時、店主をしていた幸子氏にしっかりと叱られました。それでも幸子氏は、どうやって店を引き継いだかなど生い立ちを話してくれ、創業当時に提供していたチェリーブロッサムはカナディアンクラブベースで作っていたと言っていました。現在、チェリーブロッサムはブランデーベースです。サヴォイホテルのカクテルブックに記載されたときには既にブランデーベースになっていました。
◎『日本には赤いダイキリカクテルがあった』
 昔、癖の強いラム酒の香りを良くするためにグレナデンシロップを使用したという説があります。私がバーテンダーになって数年経った頃に90歳近い大山廣次さんという方の話を伺った事があります。大正十年に東洋汽船のペルシャ丸という北米航路船で働いていた大山さんはマルガリータやバカルディカクテル等が存在しなかった頃からバーテンダーだったのです。大山さんが『ダイキリは赤』と言った事があるのです。諸先輩方によると研究熱心な先達達がキューバ視察旅行に行った際に観た夕陽に染まるダイキリ鉱山をイメージして、帰国後にダイキリカクテルを赤く作っていたらしいのです。
 書物やウェブサイトに残されていなくても人から人へと伝わる情熱の魂が物語を紡ぐのだろうと私は考えます。
 あなたは何を信じて、何を夢見て生きていますか。

※2026年3月21日土曜日は通常営業中です。
★次回のメルマガは『バンブーカクテルに関する私の仮説』を配信予定です。
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チャージ・サービス料無し。
Bar.東京都港区六本木5の9の14第七ビレッジビル一階奥
18:30開店。日祝休み03-3423-7577亭主・木本伸二
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 令和八年は皆様、どのように迎えられましたか。厄年明けの六本木のBarの木本です。
 サードプレイスという言葉を御存知でしょうか。サードプレイスとは、米国の社会学者が提唱した自宅でも職場でもない責任感から解放されリラックスできる場所の事です。その為には特定の個人や団体、政治や宗教組織に属さない場所で社会的立場を気にせずに交流できる場であるべきとの事です。バーもそうですが名刺交換もしなければ本名も知らない人達が集う場所と言えるのでしょう。いずれにしても大切なのは偶々同じ時間、同じ空間を共有した他のお客様に不快な思いをさせないことを心掛けなければいけません。大切なルールとして、他のお客様の酒の席に立ち入りすぎないことです。そして、洒落た飲み手になりたければ妬み、嫉み、愚痴や悪口、自慢話は控え、美しい立ち振る舞いを演じることに努めなくてはなりません。そうした空間が保たれたバーはサードプレイスに相応しいと思います。『人は何故バーに通うのか』という謎を解くヒントはサードプレイスという考えにあるようです。その場所は出来る事なら人の血が通った空間であって欲しいと願っています。スマートフォンで注文し、機械が作った飲み物を機械が運んでくる場所は養鶏場みたいで経営者にとっては効率的ですが、人は非効率でも無駄に見える時間を欲するものです。だから血の通った空間を求めて個人が営む店をバーホッパーは探し続けるのではないでしょうか。今まで見向きもしなかったのに売値が上がると急にそのラベルの銘柄を欲する人が酒場の世界でも稀にいます。外の世界では人間にラベルやレッテルを貼って色眼鏡でしか見れない人が多いのに驚くことがあります。私が高校一年の年の出来事です。日本時間にて1980年12月9日の午後。同級生の大竹君の家でラジオから流れてきたニュースはジョンレノンが撃たれたというものでした。世界中で奏でられたイマジンの歌詞の和訳を私が知ったのは数年後の事です。『僕の事を夢想家だというかもしれないね。でも僕は独りじゃないはず』。現実社会と夢の国はやはり違う次元のものなのでしょうか。40年前に観たハードボイルド映画や小説の世界においてバーカウンターは、昼の管理された社会から解放されて、夜の世界に向かうトワイライトタイムに一人の人間に戻る時間の入り口として描かれていました。俗世間のしがらみとは無関係の非現実のファンタジーに浸る場所としての演出もあったのでしょう。バーの扉の外の話は持ち込まず、バーの扉の中の話は外の世界では話さないという暗黙のルールが存在しました。かつて日本のバーカウンターにも扉の外の世界の社会現象を持ち込むような野暮ったい飲み方をする人は煙たがられるものでした。その時代がそうだったにすぎないと言ってしまえばそれまでですが、世界が殺伐としてくるとソーシャルネットワークの字面と同じワードで夢の世界も満ちてしまうのでしょうか。バーカウンターという場所は肩書や立場を気にするような空間ではなく、別次元の人間になれる場所だったのでしょう。バーの扉の外では普段、冗談も口にしない人が下世話なくだらない話や他愛もないジョークを言ったり、子供のような夢物語や奇想天外なファンタジー、宇宙の彼方の話や趣味の話に夢中になれる場所。目に見える物しか信じなくなってしまったこれからの時代は特に、そんな空間が人にとってはまだ必要なのではないでしょうか。現実社会と一線を画したバーカウンターが夢の国の世界として存在意義が今もあるならばと次回のメールマガジンのテーマは都市伝説みたいな噂話になる予定です。あなたは何を信じて、何を夢見て生きていますか。
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Bar.通信『年末年始の営業』
 年末年始はカレンダー通りに日祝のみ休みで営業中です。
2025年12月28日日曜日休み 2026年1月1日祝日休み
12月29日30日31日と2026年1月2日3日は営業中です。
2026年1月4日日曜日は休みです。
 真夜中に御来店予定の方は電話連絡ください。

 今年も残りわずかとなりました。皆様、如何お過ごしですか。六本木のBar.の木本です。
 今年夏に半世紀にわたるバーテンダー業を御勇退なさった先輩がいます。渋谷、新橋、銀座で活躍した先輩の勤務最終日に伺うと三十数年来の懐かしい同業者の面々に再会しました。今年五月には私と同年代の目黒のバーテンダーとの哀しい御別れがありましたが、二十歳代、三十歳代に同じ時間を過ごしたバーテンダー仲間の多くは良い歳のとり方をし今もカウンターに立ち続けているようでした。あの頃の若きバーテンダー達に何をアドバイスできるかと想像してみましたが、思い浮かびませんでした。その後に起こる社会現象や『君達の運命はこうだ』と伝えたところで、他人の価値観など関係なく自分の好きな事に突き進む当時の彼らの生き様が変わることはないでしょう。きっと今、夢を持って生きる若者も同じはずです。パラレルワールドの私が、今と同じ道を歩いているとするならば、現世≪うつしよ≫の私は今できる事をするしかないのでしょう。
 来年も宜しくお願い申し上げます。午年の令和八年は、末広がりに全てがウマくいくように、皆様の御健勝を祈念させて頂きます。
  令和七年師走七日 

ブログにアップした写真は34年近く前の1992年夏に撮影されたカクテルイベントの写真です。
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  Bar.通信『米どころ』
 皆様、如何お過ごしですか。六本木のBar.の木本です。
 今年も残すところ46日となり、来週には新嘗祭が行われる季節となります。
 私の個人的な予想では令和七年を象徴する漢字は『米』ではないかと思います。米価の高騰した令和の米騒動や米国発のトランプ関税騒ぎなど落ち着かない年でしたが、来週には令和七年の新米を一粒一粒に感謝しながら噛み締めたいと思います。
  個人的には来年『笑』を象徴する歳にしたいと思っています。
 Bar.の年末年始の営業時間を御知らせ致します。
 午年の令和八年は、末広がりに全てがウマくいくように、皆様の御健勝を祈念させて頂きます。
            令和七年霜月拾六日 木本伸二
※2025年11月24日祝日月曜日は18:00頃~少々の時間急遽臨時開業です。
 御近くを通りかかったら電話確認の上でもお立ち寄り下さい。

ブログにアップした画像は『T黒』さんが作成したイメージ画像と写真です。
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Bar通信『十五夜』
『もうすぐ今日が終わる。やり残した事はないかい』という歌詞がラジオから流れてきました。1998年、Bar.が開店した頃に御客様から『地球最後の日に何をしたい』と聞かれたことがあります。例えばの話ですが1000日後に世界が終わる事実を知っていたとしてもBar.がある限り私は何も変わらずただ、目の前にいる人にだけカクテルを作り続けているでしょう。目に見える景色や価値観が変化しても私はただ今、目の前にいる人に対峙することを続けるだけです。1000日後の景色はどうなっているか解らないですが、今夜は10000日程近く前の1998年のことを振り返ってみます。私は若い時から一人で営業できる店を持ちたいと考え独立の機会を探していました。丁度その時、昼夜の時間ローテーションで働ける会員制のクラブで仕事をしていたのです。私は時間を作っては不動産屋へ通い、夜の街を視察していました。一人仕事をするには8坪以下の店舗が良いと思い探していたのです。そして出逢ったのが六本木五丁目の第七ビレッジビル1階奥の店舗でした。1998年4月30日に渋谷にあった銀行の応接間で賃貸契約を交わした事を想いだします。会員制のクラブで働きながら寝食を忘れて開店準備をしていた私はゲッソリと痩せてしまったのです。バタバタと開店した店は商品の値段も決めておらず、メニュー作成が間に合いませんでした。その場その場で値段を決めていたスタートです。こうして20世紀末に開店したBar.は新世紀へと歩み出したのです。さて、今から1000日後には、どんな世界が広がっているのでしょうか。
 今夜は十五夜だそうですが、満月は明日の晩らしいです。今夜も皆様の記憶に残るワクワクするような一杯を作れれば幸いです。
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ブログにアップした写真は開店当初の激痩せしている写真です。
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  Bar.通信『継承』
 昭和六十一年一月二十五日、株式会社集英社発行の矢口純著作『ウイスキー賛歌』で紹介されている木下杢太郎の『詩集食後の唄』の作品の中で『小酒戔≪リケエルグラス≫』『酒舗≪バア≫』『彩色琥璃≪ステエンドグラス≫』という記載があります。新鮮な響きの表現は、洋酒がエキゾティシズムな世界へと当時の人達を誘≪いざな≫った現れなのでしょう。
 昭和五十五年頃と思われる週刊新潮の切り抜き記事が私の手元にあります。その記事に安藤更生氏の『銀座細見』の一文が記載されています。そこには『独りこの店の人気を支えていたのは実にバーテンダー浜田がためであった』『彼の洋酒の知識、彼がシェーカーを?むときの仕草、それは全く堂に入ったものである。彼が一杯のウイスキーを入れ、ひと匙のリキュールを投じるとき、それはきわめて科学的な大医の投薬を見るような心地がする』と記されています。伝説のバーテンダー浜田昌吾氏の人気は、当時も相当なものだったようです。
 明治時代の日本人は黒船来航と共に訪れた新しい文化の薫りをバーの世界に感じていたのでしょう。私が二十歳代の頃にワクワクしながらバー巡りをし、毎日のようにカクテルブックを眺めていたのを思い出します。そのワクワクするバーの世界の空気感を次世代に繋ぐことは可能なのでしょうか。効率が良いとか悪いとか、他人の評価や世間体とか損得とかを口にする同世代のバーテンダーは、あの当時に殆ど私の周りにはいませんでした。自分の好きな事を日々ワクワクしながら研鑽する彼らの瞳には輝かしい未来しかなく、鮮やかな『時分の花』を咲かせていました。きっと今、夢を持って生きる若者達も同じ筈です。私達は日本の飲食業界にあるバーテンダーとして、先達が伝承した『まことの花』を咲かすことは出来るのでしょうか。今の私に出来ることがあるとしたら数十年間やって来たように、これからもカクテルを作るという事なのかも知れません。この先、何かを大改革する事は私には叶わないかも知れませんが『老いたる馬は道を忘れず』とも申しますので御容赦の上、御見守りください。そんな中、今年8月に14年ぶりに自分のバーを復活させて開店に漕ぎ着けたバーテンダーがいます。それは想像以上に困難な道のりと決断だと思います。彼女の尊敬に値するのは、その気力、体力、胆力、技術力、信頼度だけではなく、計算ではない信念と想いにあるのだと私は感じました。ブログに記載された写真は14年ぶりの復活を果たしたバーの『AW』情報です。
ブログのアドレス
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 ところで深夜の皆既月食は御覧になれたでしょうか。さて今夜は満月だそうです。この先あと何杯のカクテルを作れるのかは分かりませんが、今夜も皆様の記憶に残るワクワクするような一杯を作れれば幸いです。

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以下のアドレスはカフェドソスペーゾをヒントに描いた
フィクション小説
無料で読める自作の架空の物語り
『カクテル』
https://novel.daysneo.com/works/36ae7d70866b4ef230ec89f394e77321.html

 

 

第1話
https://novel.daysneo.com/works/episode/2d769b49af2a91e3edf05e98179ab601.html
第2話
https://novel.daysneo.com/works/episode/6524752fa49682fee54d279145ccdf8d.html
第3話
https://novel.daysneo.com/works/episode/eb2ad9fd7be3006489e5b0f6b4e21d51.html
第4話
https://novel.daysneo.com/works/episode/5c248e52d5ade0f0a58bb24428406ed4.html
第5話
https://novel.daysneo.com/works/episode/5455a399333228dd7bb118d5500c10f7.html
第6話
https://novel.daysneo.com/works/episode/fc2b148437a8a4b3c72a94ad39d7f43f.html
第7話
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第8話
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当店Bar.は8月のお盆期間中も例年通り通常営業しております。

  Bar.通信『ヨコハマ』
『ヨコハマ』と呼ばれるカクテルの誕生は、おそらく百年以上前だと推測できます。
  1931年(昭和6年)の日本のカクテルブックにその名をつらね、『ニューヨーク』と並び大型客船の旅で1920年代に流行した港町カクテルの1つと思われます。時代の流れと共に消えたこの種の港町カクテルも多いということです。
『ヨコハマ』の作者、創案年代は不詳ですが、1930年代ウオツカは日本では入手困難の珍酒とされ、世界でもそれほど広まっていなかったのです。そもそも、1917年のロシア革命によりヨーロッパへ広がり禁酒法解禁と共に米国へ渡ったのがウオツカなのです。あの大手メーカーのスミノフもロシア革命による亡命者だったのです。そして1940~1970年代頃の間にジンの台頭としてウオツカのカクテルがやっと人気を集めるのです。日本にも、あのスタルヒンのように新潟、北海道はもちろん各地に白系ロシア人が流れ着いたということです。
  横浜に帰港する客船の酒場で生まれたとか、太平洋航路の船上で生まれたとか言われますが、もしかしたら亡命者の足跡かも知れないヨコハマカクテル。少々甘口で、香りにクセがありますが一飲の価値あります。
  カクテルグラスからこぼれた夢物語を今夜、拾ってみてはいかがですか。
 そんな謎めいたエピソードに胸を躍らせ、アニスの魅惑的な香りに酔いしれていた私は、これから何杯のヨコハマを作るのでしょうか。
 今夜も皆様の記憶に残るワクワクするような一杯を作れれば幸いです。

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  Bar.通信『ギムレット』
 1998年7月7日にBar.は開店しました。
 その前日、誰もいないBar.のカウンターで一人、私はギムレットを飲んでいました。27年前の出来事です。
 往年のカクテルファンだったらギムレットと聞くとレイモンド・チャンドラーの『ロンググッバイ』を思い浮かべることでしょ
 レイモンド・チャンドラーの文章が、数十年前にバー巡りをしていた私の琴線を刺激しました。
 当時の私は『長いお別れ』に登場する日本で入手困難なローズ社のライムジュースを仕入れるのに四苦八苦していたのです。
 現在、ギムレットと言えば、ジンにフレッシュライムジュースを調製しシェークかるのが一般的な処方です。但し、ロンドンのサブォイホテルのカクテルブックには、今でも昔ながらと思われる処方が記載されています。
 レイモンド・チャンドラーが、どんなギムレットを飲んでいたのか推測しながら飲む一杯のカクテルは乙な味がします。
 私が二十歳代の頃に勤めていた赤坂のバーには、ハードボイルド小説好きのK氏が毎週、私のギムレットを飲みに来店していました。現在、六本木のBar.にK氏の後輩のS氏が来店すると、必ずギムレットを飲んでいます。
 私が御客様に初めてギムレットを作ったのは1987年の秋です。それから38年近く経った時間の中で、幾人に何杯のギムレットを作ったのでしょうか。
 今夜も皆様の記憶に残るワクワクするような一杯を作れれば幸いです。

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Bar.通信『今宵、あのバーの片隅で』
 2000年問題というワードが忘れ去られようとしていた頃だったと思います。Bar.の営業は大盛況とは言えませんがワサワサと賑やかでした。実家の飼い猫が亡くなった年、36歳の私は夏らしい事がしたいと思いプールに海水浴、夏祭りとアクティブに活動していました。今となっては遠い記憶の中に消える夜空に散った花は切ない火薬の匂いがしました。この年、大切な友人を事故と病気で二人亡くした私は顎関節症になりました。それでも目の前に次々と起こる問題に対処し続ける毎日を過ごしていました。数十年後の今振り返りますと、自分が思っている以上に時の流れが速いのに驚きます。
 その女性はBar.のカウンターの片隅でマイケルジャクソンが歌う『Ben』を口遊みながらジャックダニエルのトランプを捲っていました。彼女にしか解らないトランプ占いに一喜一憂しながら、いつまでもいつまでも一人遊びをしているのです。明るい笑顔の奥にある哀しみを隠していたトランプ占いには世間の心無い言葉の凶器を和らげる効果があったのでしょうか。
『美人なんて書かれちゃった。嘘ばっかり』冗談にするはずのカウンターの会話が少し愁いを帯びていたのは、幼少からナイーブな性格だった彼女の生い立ちも影響しているてのでしょうか。その女性がBar.を訪れたのは偶然でした。昔話をして判明したのですが、十年程前の1990年頃に私が赤坂のバーで働いていた時に彼女が来店していたのです。コンテンツの宣伝とかを担当していた彼女は小柄な体型からエネルギッシュなパワーが溢れ出ていました。その頃に彼女は、ある男性と知り合ったのです。そして退社、独立を経てフリーランスとしての仕事の傍ら彼女は、その男性のサポートをするようになりました。男性はエンタメや政界でも著名な方で支持者も多くノベルティグッズだけでも相当の収入があるそうです。御本人は無防備なのか自分の名前を無料で使用許可したり、無謀な投資話を受け入れたりしてしまう人だったので周りの人間が冷や冷やしていたようです。いつしか彼女は、持病を抱えていたのに無頓着な男性に対しマネージャーのような振る舞いをしだし、男性に近寄る人々を選別しだします。彼女には、男性を守るんだという意思があったと私は感じていました。しかし、男性の周りの人間の中には、彼女をよく思わない人が多くいたようです。『また週刊誌に勝手な言い分ばかり書かれちゃった』内心は落ち込んでいたはずなのに明るく振る舞う彼女の印象は私にとって笑顔しか思い出せません。しばらくしてBar.への来店が減った時に見かけた彼女は別人のように痩せ細っていました。2019年、彼女が亡くなった後に様々な噂話がありました。なかには自分の余命を知っていた彼女が男性を守る為に人生の負債を持ち去って逝ったという話もありました。カウンターでの一面しか知らない私には彼女らしいエピソードだと感じたものです。2019年の年の瀬にBar.のカウンターの片隅で涙を流す男性の姿を拝見しました。三年後、後を追うように男性は亡くなりました。天に召された魂は喜びに満ちて祝福されていると私は信じたいです。ただ残念なのは欲と俗に満ちた現世では未だに彼女を誹謗中傷する記事がある事です。
 Bar.のカウンターで、ほんのひと時、彼女と同じ空間を過ごした人の中には、世間の評価ではなく自分で感じた彼女の人柄を覚えている御客様もいます。その中の一人の方の言葉が私にとっての救いです。『本当によくしてもらった。美学がある人だった。記事に書かれているような人ではないと思っている』
 Bar.通信 今宵あのバーの片隅でフィクション&ノンフィクションより
roppongi0334237577bar で Instagram写真と動画
チャージ・サービス料無し。
Bar.東京都港区六本木5の9の14第七ビレッジビル一階奥
18:30開店。日祝休み03-3423-7577亭主・木本伸二
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