枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2023年2月21日、枚方市議会令和4年3月定例月議会を前に「建設環境委員協議会」が開催されました。

 

 協議会冒頭で副市長から、枚方市として第3回脱炭素先行地域に応募したと挨拶がありました。

 

第1回脱炭素先行地域応募時の資料

 

 

 

 

 

 建設環境委員協議会 案件 
  1. 第2次枚方市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)の策定について
  2. 枚方市スマートライフ推進基金の拡充について
  3. 学校トイレ整備における基本的な考え方(案)について
  4. 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部改正に伴う手数料の設定等について
  5. 宅地造成等規制法の一部改正に伴う取組について
  6. 枚方市無電柱化推進計画の策定について
  7. 樟葉駅前広場の環境整備について
  8. 枚方市総合交通計画の見直しについて
  9. 都市計画道路御殿山小倉線の整備工事について
  10. 枚方市街路樹維持管理方針の策定について

 

 

 

 

7.樟葉駅前広場の環境整備について

 樟葉駅周辺は、「枚方市都市計画マスタープラン」において「広域拠点」に相応しい魅力ある都市環境の形成に向けた拠点性の強化や、「枚方市総合交通計画」においては、主要戦略施策として「駅周辺の回遊性と賑わい、愛着がもてる交通環境整備」が求められている。樟葉駅前広場においては、平成26年(2014年)のくずはモールリニューアルオープンを機に、ロータリーの交通混雑解消や広場の交流機能・景観機能の強化に向けた検討を進めてきた。

 令和3年度(2021年度)には、ロータリーの形状やタクシー乗り場の位置変更、バス乗降場の形状等の改良を目的とした整備工事を完了し、ロータリー内の交通混雑解消や安全性確保など、一定の課題解消が図られた

 今後、残る課題である賑わいとゆとりある駅前空間の形成、公共交通利用環境の改善、及び「枚方市みどりの基本計画」にある駅前広場の植栽充実を図るため、令和4年(2022年)12月に実施した「樟葉駅前広場の環境整備」についての市民アンケートの結果と、結果を踏まえた整備方針等をとりまとめたので報告する。

 

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樟葉駅前広場 2023年2月撮影

 

日陰、緑、ベンチが足りない!
アンケート結果
  • 「日陰の量」は約7割の方が「不満」に感じている(現状:バス停の上屋のみ)
  • 「緑の量」は約6割の方が「不満」に感じている(現状:ムクドリ対策として高木の強剪定実施)
  • 「ベンチの数」は約6割の方が「不満」に感じている(現状:ベンチの老朽化が進行)
  • 「賑わい」につい約3割の方が「満足」と感じている(現状:実証実験としてイベント開催)

 

 

緑化・賑わいゾーンと待合ゾーン
鳥対策も実施
  • 可動式中低木
  • 芝生広場
  • 鳥対策
  • 上屋とベンチ

 

 

関連するこれまでの情報

 

2022年11月29日 建設環境委員協議会

 

2022年10月3日 決算特別委員会

今回の樟葉駅前ロータリーは成功事例。
枚方市駅北口の改良工事でもそのノウハウの活用を!

 

 

 

各委員の主な質疑(要旨)

  • 壁面に広告などは考えれれないか?
  • 待合ゾーンからバス乗り場までの距離が遠くないか?
    ⇐ 駅前広場全体としてのベンチとしての設定を考えた。点字ブロックの位置も考慮した
  • 芝生広場をつくったときに他の計画に与える影響は?
    ⇐ 「第2次枚方市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」では「市域における緑被面積の割合」を示しており、その計画に整合している

 

 

8.枚方市総合交通計画の見直しについて

 本市では、国の都市・地域総合交通戦略要綱に基づき、交通事業とまちづくりが連携した総合的かつ戦略的な交通施策の推進を図るため、市の将来都市像を見据えた新たな交通政策として、平成 30 年(2018 年)12 月に枚方市総合交通計画を策定した。その後、全国では、コロナ禍による生活様式やビジネススタイルの変化に伴う公共交通利用者の減少並びに、SDGsやDXの進展によるMaaSやAIオンデマンド交通といった新たなモビリティサービスの誕生など、交通環境に大きな影響を及ぼす周辺状況の変化が生じています。加えて、運転免許証を返納した高齢者の移動手段の確保並びに、利用者の減少や運転手不足を背景とした路線バスの減便や路線廃止等の問題も顕在化してきている

 本市においても、公共交通利用者が減少しているなか、持続可能な移動手段を確保していくためには、今後、生じる恐れのある様々な問題や状況の変化に対応して機動的に交通施策を講じていくことが重要になる。このため、現計画に地域公共交通の活性化・再生を目的とした「地域公共交通計画」の位置付けを付加することも視野に、令和5年度(2023 年度)から計画見直しに着手していく。

 

 

 

 

 

 

 

スケジュール
令和9年(2027年)4月〜 全面運用開始
令和5年度(2023年度) 11 月   建設環境委員協議会へ報告(市民アンケート調査の実施)
      枚方市総合交通計画推進協議会の開催
  12 月   市民アンケート調査の実施
令和6年度(2024年度)     枚方市総合交通計画推進協議会の開催(年度内3回程度)
  12 月   パブリックコメントの実施
  3月   パブリックコメント結果
本計画の改定の公表

 

 

 

各委員の主な質疑(要旨)

  • アンケートを広く取ることでニーズ把握に努めてほしい
    ⇐ 高度浄水処理施設の建替えを検討している(30年後)
  • DX、Maasに取り組むとされているが、現在の状況は?
    ⇐ 京阪バスさんでバスロケーションシステムの運用をされている
  • 令和6年度末までとなると時間がかかり過ぎでは?
    ⇐ 道路センサスなど国の数字が今年秋頃にまとまる。それを踏まえ、市の調査を実施していくとこの日程になる。緊急でしなければならないことは計画更新せずとも行っていく
  • 電動自転車の普及で自転車の移動距離が伸びているように思う。また、電動キックボードなどの新たなモビリティの対応は今回の見直しに反映するものなのか?
    ⇐ 自転車については、現在の総合交通計画でも取り組みを進めているが、電動キックボードなどは最新データを考察し見直しを行うなど協議会で検討していく
 
 

 

 

9.都市計画道路御殿山小倉線の整備工事について

 中部地域における道路交通網の強化を図り、周辺道路の交通混雑の緩和や安全・安心な歩行空間を確保するとともに、防災機能の強化を図るため、御殿山小倉線の整備を進めているところです。

 今般、当該整備事業に係る工事の内容をご報告するものです。

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道路本線は令和5年度末(2023年度末)に供用開始予定
橋梁部分(ボックスカルバート)の工事発注

工事期間:契約締結日から令和6年(2024年)7月15日まで
※道路本線は令和5年度末(2023年度末)に供用開始予定

 

 

 

関連するこれまでの情報

 

2022年10月3日 決算特別委員会

 

2022年8月29日 建設環境委員協議会

 

 

 

 

 

10.枚方市街路樹維持管理方針の策定について

 街路樹は、緑の景観形成や沿道環境の保全、延焼防止など、都市魅力の向上に資する多様な機能を有している。本市では、このような街路樹を活用して昭和30年代から都市緑化を推進しており、これまでに約 5,100 本の高木を植樹し、緑豊かなまちづくりに取り組んできた。

 一方、これらの街路樹は、40年以上経過するものが多くなってきており、香里団地周辺のけやき通りやいちょう通りなど、その一部では老木化や大木化が進み、生育環境の悪化等による倒木や落枝、根上がりによる歩道の段差が発生するなど、市民生活に様々な影響を及ぼしています。

 今後、高齢化の進行や自然災害の激甚化・頻発化など周辺環境が変化し、このような影響の拡大が懸念される中、本市の魅力をさらに高める上で重要な役割を担う街路樹を、限られた予算でより効率的・効果的に維持管理し続けるため、老朽化などが進む本市の街路樹の現況を把握して課題の整理・分析を行い、維持管理方針の策定に取り組む

 

 

枚方市街路樹維持管理方針に定める構成(案)
  1. 枚方市の街路樹の現状
  2. 社会状況の変化と課題
  3. 街路樹維持管理の基本方針と取組み

 

街路樹の機能
  • 景観向上機能:美しい並木道などにより都市景観を向上、景観的に好ましくないものを覆い隠す機能
  • 環境保全機能:自動車騒音を低減、大気を浄化、生物の生息空間環境を保全、ヒートアイランド現象を緩和する機能
  • 緑陰形成機能:樹冠による直射日光の遮蔽等により寒暖や乾湿等の変化を緩和し、歩行者に快適な空間を提供する機能
  • 交通安全機能:遮光や視線誘導、交通分離、衝撃緩和等により安全な道路交通を確保する機能
  • 防災機能 :火災の延焼を防止、強風を低減、飛砂・吹雪等を防止する機能

 

 

植栽後40年以上経過した街路樹が増加
街路樹の管理状況

樹木の生育に伴い良好な都市景観等が形成される一方で老朽化等が進行し、維持管理上の課題が顕在化

  • 街路樹のある路線数 138路線 → 植栽後40年以上経過した街路樹が増加
  • 高木 約5,100本(トウカエデ 992本、アメリカフウ 713本、コブシ 537本、ユリノキ 529本 等)
  • 低木 約16,000m2

 

スケジュール
令和5年(2023年)5月  市民アンケート調査
令和5年(2023年) 5月   市民アンケート調査の実施
  12 月   パブリックコメントの実施
令和6年(2024年)     12 月   枚方市街路樹維持管理方針の策定・公表
       
 

各委員の主な質疑(要旨)

  • 結果的にどのような方針を目指すのか?
    ⇐ 考え方をつくったあとにアクションプランをつくることになる。考え方の中では、詰めすぎているところは間引くなどの管理方針をつくっていきたい
  • CO2削減目標との整合は?
    ⇐ 古い樹木はCO2削減に算定されないので、新しいものに入れ替えて行く必要がある。今後の管理方針の中に考え方は盛り込まれる
  • 大阪市で樹木を切り過ぎていないかという新聞記事がある。アンケートでの聞き方次第ではそのように受け取られかねないのでは?
    ⇐ 丁寧に進めなければならないことは改めて認識した。実際に改修を行う際にも事前に地域との合意形成を図っていきたい
  • 公園の樹木は方針策定の必要はないのか?
    ⇐ 街路樹が特に市民生活への影響が大きいと考えている。公園とは異なる
 
 
一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 今回も建設環境委員協議会では、10案件。今任期最後の委員協議会への出席でした。建設環境委員協議会では、環境、建設、学校施設、土木など幅広く勉強になりました。ただ、市民一人ひとりの笑顔!につながる快適でサステナブルなまちにするため、ハードも必要ですし、ソフトも重要です。ただ造る、改修するだけでなく、その後のまちの発展、市民の笑顔の暮らしに繋げられるよう引き続きそれぞれの案件をフォローをしていきたいと思います。