枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2022年11月25日は、「教育子育て委員協議会」に控室から聞き耳を立てておりました。

 

 委員協議会とは、常任委員会の所管区分ごとに構成されており、各定例月議会前に開催される市政に関する重要な事項などを協議するために開催されています。また、「教育子育て委員協議会」の所管は、子どもの育ち見守りセンター、子ども未来部および教育委員会になります。

 

 さて、今回の教育子育て委員協議会の協議案件は7件。換気休憩をはさみながら12時を超え昼休憩に、さらに13時からも続きました。

 

 

 教育子育て委員協議会 案件 
  1. 枚方市子ども・若者育成計画(第2期)(案)について
    ⇒ 中学生の不登校、SNS相談などの強化
  2. 子どもの相談体制の充実について
  3. 学校施設のエレベーター整備等に関する方針(素案)について
    ⇒ 毎年度2校ペースで整備を進める
  4. 学校トイレ整備に関する取り組みについて(中間報告)
  5. 今後の中学校給食に関する方針(案)について
  6. 枚方市立生涯学習市民センター・図書館(複合6施設)及び枚方市立香里ケ丘図書館・香里ケ丘中央公園みどりの広場の指定候補者の選定について
  7. 今後の枚方市の支援教育に係る進捗状況について

 

 

 

 冒頭、清水副市長からは、11月18日に第5回日本 ICT 教育アワードで、枚方市の ICTを活用した教育の取り組みが「全国 ICT 教育首長協議会会長賞」を受賞した旨などの挨拶がありました。

 

 

 

2.子どもの相談体制の充実について

 いじめや不登校、虐待など、子どもが抱える課題が複雑・多様・複合性を増している中、(1)ICTを活用して子どもが自ら気軽にSOSを出したり、そうしたサインを見逃さない仕組みづくり「SNS相談と子どもの気持ちの可視化の実証実験」、(2)課題を抱える子どもやその家庭に、直接的に関わったりアウトリーチして、教育・福祉の両面から相談支援を行う体制づくり「スクールソーシャルワーカー事業」について、この間の取り組み状況と、今後の方向性を報告する。

 

SNS相談と子どもの気持ちの可視化の実証実験
「気持ちの可視化」が教員から児童生徒に声かけをしたり見守りをするきっかけとして有効なツールであることが一定確認

 令和4年(2022年)6月28日(火)から9月30日(金)まで、2小学校2中学校の全児童生徒2,183人を対象に、こども相談チャットアプリ「ぽーち」(「縁側」を意味し、縁側で話をするように身近にリラックスした状態で相談ができるという意味が込められています)を活用して、「SNS相談」と「気持ちの可視化」について実証実験を行った。

 

 

【気持ちの可視化】 ⇒ 「先生に気持ちや体調を知ってもらえて良かった」

[効果]

  • 「先生に気持ちや体調を知ってもらえて良かった」という声が多かった

 

【SNS相談】 ⇒  相談のハードルを下げることができた

[効果]

  • 相談のハードルを下げることができた
  • セーフティネットの機能を担うことができた

 

【SNS相談、気持ちの可視化共通】

[効果]

  • SNS相談で気になるケースは、気持ちの可視化で「わるい」を選択している場合が多かった
 
⇒ 教員から児童生徒に声かけをしたり見守りをするきっかけとして有効なツールであることが一定確認された

 SNS相談で特に気になるケースについて、匿名性を確保した上で気持ちの可視化の結果と連携して検証したところ、「わるい」が連続しているケースや相談をした日に「わるい」を選択しているケースが多かった。このことからも「気持ちの可視化」が教員から児童生徒に声かけをしたり見守りをするきっかけとして有効なツールであることが一定確認できた。

 

 

【今後のスケジュール】 ⇒ 来年4月 全小・中学校で段階的に開始
  令和4年(2022年)12月   相談員を募集
  令和5年(2023年)2月   再度実証実験を実施
  4月以降   全小・中学校で段階的に開始

 

 

 

関連するこれまでの情報

 

「子どもの気持ちを可視化するツール」導入の進捗状況は?

 

子どもの気持ちの可視化とSNS相談の実証実験について

 

 

 

各委員の質疑(要旨)

  • 気持ちを可視化することで、教員が対面を大切にしなくなることを危惧する
  • 気持ちを入力しなかった児童生徒をどう扱うのか?
    ⇐ 入力しないことも一定の意思表示と考えており、強要するものではない
  • 段階的に開始するとは?
    ⇐ 現実的に開始時にSNS相談が集中することが分かったので、開始時期を適度にずらすことにする。1学期末までには全校展開する予定
  • SNS相談の市内公立小中学校以外への拡大は?
    ⇐ 18歳以下の子ども相談の導入を進めるが、まずは市内公立小中学校の相談件数が落ち着いてから進めていきたい

 

 

 

4.学校トイレ整備に関する取り組みについて(中間報告)

 近年、学校のトイレについては、より良い環境整備が求められており、本市においても令和5年度までに洋式化・ドライ化・ユニバーサル化の整備完了に向けて取り組んでいる。

 今後の整備において、学校のトイレ内におけるからかいや多様化する人権課題等に対して、より多くの子どもたちがストレスなく学校のトイレを使用することができる整備を目指すため、今年度末に「(仮称)学校のトイレ整備における基本的な考え方」を策定することとしている。

 この度、これまで実施してきた整備内容等を検証するために、学校のトイレを主に使用している児童・生徒・教職員・保護者を対象としたアンケート調査を実施しましたので、その調査結果をはじめ、今後の取組みについて報告する。

 

児童生徒へのアンケート結果

 

公衆トイレとも違う学校トイレの課題とは?

 

 

 

有識者からの主な意見

 

学校のトイレ研究会

  • 男子が洋式トイレで小用をする時、立ってするのか座ってするのか、家と学校それぞれで確認するべき
  • トイレが新しくなることでガマンが少なくなることが考えられる
  • 新しくなったトイレで喜ばれていることを聞くべき

性的マイノリティの方

  • 性自認と男女別トイレの使用については難しい問題がある
  • バリアフリートイレについては、使用できる人を限定して欲しくない
  • 比較的男子トイレ内での課題が多い

 

関連するこれまでの情報

 

 

 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

今回は資料が多くなってしまい、ブログシステムの容量制限にかかってしまいましたので、記事を分けました。

「その2」に続く