(薬剤師が教える)市販の風邪薬の選び方
風邪ひいてるけど仕事が休めない方
常備薬としてどれを選んだらいいかわからない方
眠気が出にくい風邪薬が知りたい方
最後まで読んでいっていただけるとうれしいです!
ご説明の前に
こんにちは!薬剤師のたかまるです!風邪薬(総合感冒薬)って本当にたくさんの種類がありますよね。仕事で毎日忙しくて休めないのに体調が悪くなって、頭痛やのどの痛み、鼻水、体のだるさなんて感じてしんどい日は誰にもありますよね。そんな時ドラッグストアに行って薬を探してみると、総合感冒薬のコーナーの棚いっぱいに商品が並んでいるのを目の当たりにしてどれにしようかな?と悩みますよね。結局、POPが貼ってるある商品や、店長おすすめ!なんて記載のある商品、テレビCMで有名人がで宣伝していた商品を買っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで、薬剤師であるたかまるが自分の手で選べるように解説します。
総合感冒薬を飲むなら仕事を休もう
この見出しを見て、驚いたかもしれません。「仕事は休めないよ!休めるなら休みたいよ」って思った方もいらっしゃるかと思います。それでは解説していきます。まず結論をお伝えします。
症状に合った有効成分配合の薬を選びましょう
総合感冒薬は、複数の有効成分が入っています。つまり、自分が気になる症状以外の有効成分も含んでいる可能性があるのです。風邪の初期であれば、頭痛や鼻水だけ、のどの痛みだけ、咳が少し出てきただけと人によって症状の組み合わせは違えど、症状が1つや2つ多くて3つであることがほとんどだと思います。なので、自分の症状に合わせて薬を選んでいただくことで、お財布にも、健康にもよいというわけです。
見出しの解説ですが、総合感冒薬には咳止め、鼻水を抑える有効成分(抗アレルギー成分)が含まれることがほとんどなので、眠気が出やすく仕事に集中できないばかりか、運転や機械操作をしてはいけないとされるため、仕事の休みの日に飲むのがおすすめなのです。
(薬剤師に相談前に)総合感冒薬について知識武装を!
総合感冒薬に含まれる有効成分は大きく4つに分類できます。
自分の症状に合わせて選んでいきましょう。
非ステロイド成分
ロキソニンで有名なロキソプロフェンや、イブやバファリンに含まれているイブプロフェンなどを総称して非ステロイド成分といいます。効果としては、抗炎症作用、解熱作用、鎮痛作用があります。いわゆる痛み止め、熱冷ましのお薬になります。有効成分のアセトアミノフェンは非ステロイド成分ではないのですが、同様に抗炎症作用、解熱作用、鎮痛作用があります。小児用の熱冷ましは、アセトアミノフェンが入っているものがほとんどです。
咳止め成分
市販でよくみられるのは、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩ですね。眠気や便秘、口の渇きが気になることもあります。気管支拡張成分でいうとテオフィリン、dl-メチルエフェドリンが代表的です。
抗アレルギー成分(鼻症状)
鼻水、鼻づまり、くしゃみなどに効きます。よくドラッグストアで見かけるのは、クロルフェニラミン塩酸塩ですね。眠気が出やすく寝る前であればよいのですが、日中は仕事や家事など集中できない方がいらっしゃいます。花粉症の薬としても売られていて、比較的安価で効果がしっかり出るのが特徴です。
花粉症対策の記事でも抗アレルギー成分について詳しく解説しています。鼻症状がつらい方は読んでみてください!
去痰成分
痰を出しやすくしてくれます。風邪の初期に痰が絡むという方多いのではないでしょうか。有効成分としてカルボシステインが有名ですね。医療用でもよく処方されるもので、小児用でも粉やシロップと多岐にわたります。
知ることで医師・薬剤師に相談する際に役立ちます。
風邪がつらい!でも明日も仕事だ!泣
風邪を引くのは、予期できないものです。仕事で忙しい毎日、体を休めることが中々できず、初めは鼻水やのどの痛み、頭痛だけであったのに気づけば熱が出て関節が痛くなり体がだるく、やむを得ず有休を消化し休むはめになってしまう。薬剤師であるたかまるは、薬の知識があったおかげで風邪で有休を消費したことはありませんし、風邪が長引くこともありませんでした。みなさんも上手に市販薬を利用し、症状が悪化するのを防ぎましょう。大事な取引で、声がガラガラなんてことにならないようにしてもらいたいですね。
結局どの薬を選べばいいの?
どの総合感冒薬も3種以上の有効成分が含まれており選ぶのは一苦労ですね。
テレビCM出ていたものや、店頭のPOPに書いてあるもの、店長のおすすめなどで決めてしまうわけです。みなさんは有効成分について学んだのでしっかり成分表を読んで選んでいきましょう。
明日は休みでゆっくりできる方
やはりしっかり休むことは治療において大事なことです。ただ、頭が痛くて鼻づまりもあって眠れない、のどが痛くて食事がしにくいと、休むに休めない時もありますよね。そんな時は総合感冒薬を飲んで休みましょう。ベンザブロックYASUMOは抗アレルギー成分にジフェンヒドラミン塩酸塩が使われているので効果がしっかり出る反面眠気が強いので次の日お休みの方にもってこいですね。
仕事や家事で眠気が出ないでほしい方
総合感冒薬ではなく、症状に合わせて薬を選びましょう。眠気が出やすい有効成分は咳止め成分と抗アレルギー成分(鼻症状)です。
鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの鼻症状が特に気になる方は、アレグラ(フェキソフェナジン塩酸塩)がおすすめです。他の抗アレルギー成分の中にも眠気が出にくい有効成分がありますが、車や機械操作の注意事項が記載されています。その点、アレグラは注意事項がないのでより安心して使用することができます。
頭痛やのどの痛みなどの痛みや炎症がある方は、非ステロイド成分やアセトアミノフェン配合のものを選びましょう。ただし、「アリルイソプロピルアセチル尿素」、「ブロモバレニル尿素」は痛み止め成分と一緒に鎮痛補助成分として含まれていることがあるので眠気が出る可能性があります。しっかり成分表を確認しましょう。
咳がひどいけど仕事に行かなくてはいけない方もいらっしゃるでしょう。
ベンザブロックトローチがおすすめです。こちらの有効成分は運転や機械操作の禁止事項はありません。つまり、眠気がでにくいので緊急の場合に使いやすいですね。
最後に
いかがだったでしょうか?季節の変わり目や冬場の乾燥する時期はどうしても風邪をひいてしまいますね。是非、この記事をお読みになったみなさんには薬の正しい知識を持ってもらい、市販薬をうまく利用してもらいたいです。まとめです。
総合感冒薬に含まれる成分を知ろう
眠気が出やすいのは咳止め成分と抗アレルギー成分
次の日休みなら総合感冒薬、休めないなら症状に合わせて薬を選ぶ
医師や薬剤師に相談する際にも役立つと思うのでぜひ参考にしてくださるとうれしいです!ではまた!