続き。


複数の先生に習うことについて。


性格が良い先生で、情も深くて、自分に対して一生懸命になってくれる先生からは離れたくないものです。


居心地が良いし、自分のことを好きでいてくれる人とは離れたくない。


それは共感できます。


でも、もし本気でバレエが上手くなりたい、上手くなることが第一目的であるならば、そこは捨てていかないと駄目です。


「バレエの先生はみんな大好き、どの先生も好き」というタイプの生徒はあまり上手くなりません。

上手くなることが第一目的ではなくなっているからです。


バレエが上達して、バレエのことがわかってきたらどんどん目的が明確になって、今やるべきことが定まってくるでしょう?

その、定まってきた「これとこれをやらなきゃいけない」ということから外れたレッスンなんか受けてる暇なんか無いんです。

ただの寄り道だから。


でも優しい先生に情熱的に教えられると「上手くなるはず!無駄にはならないはず!」と思っちゃうんです。


もし寄り道のレッスンを受けたいなら、女優にならないと駄目です。

「この先生のレッスンは受けたい、でも私の目指す方向はこっちだから、先生に注意されても半分くらい聞いとく」という感じで。


自分を強く持っていたら、どの先生のレッスンを受けたって大丈夫です。


ただし、強く押しつける先生は良くないです。

教えるのと、押しつけるのは違います。

押しつける先生は毒を持ってます。


あとは、ちょっと出来たら認める先生が良いです。

「まだ出来てないよ、もうちょっとだよ、もうちょっとだよ」ってやらせちゃうと、あんまり上手くなりません。

能動的な力が増えて、りきみになっちゃうから。


私は、提示したことを生徒がちょっとやる感じが見えたら「もう、それで良いです」ってなります。

後日、それに慣れてきたら「もうちょっとこうしてみましょう」というように付け足していきます。

その場で「まだ出来てないよ、もっとだよ」っていうのは押しつけになってしまうからです。


だから「今は、それくらいだね」って待つことが出来る先生が良いです。

あとはその人の体の準備が出来るのを待ってあげるだけだから。


続く。


↓待つことの重要性について。


↓一生懸命に教えてくれる先生に毒があることもあります。