続き。

昔のバレエ指導は見た目の結果をそのまま教えていたと思います。
そうやって見た目で直していたので、大半の日本人はバレエ向きの体ではないので上手くなりませんでした。

そして極一部のバレエ向きの体をしたセンスのあるバレエダンサー達が、原因に気づき始めた。

体の中は見た目の「逆だ」ということに気づき始めた。

結果を教わっても、条件が良い人ほど原因に気づきます。
力を抜いてバレエの形になるから感覚が鋭いのです。

条件の悪い人はバレエの形に近づけることに必死になってしまうから、なかなか原因までたどり着きません。

バレエは生まれつきバレエが踊れる体の人しか踊れないダンスです。
出来ない人が必死に頑張って見つけた方法は間違っていることが多いのです。

このように昔の指導は「上に上げなさい」だったのが「下に行けば上に上がる」というふうに少しずつ原因を教える指導に変わってきました。
ですからバレエ指導の進歩とは、バレエの体の使い方は見た目とは逆のことだと気づくことなのです。

(バレエの先生に怒りっぽい人がいるのは、原因がわからないまま見た目の結果ばかり教えているので、いつまでたってもバレエにならないからイライラしているのです)

そして問題はどこまで「逆と気づいているか?」ということです。

『バレエの完成形に当てはめるだけの教えは指導ではない。
その最終的な形になる原因があるから、原因を教えるべき。
原因を教えれば結果的にバレエになる。』

↑私もずっと昔から言っている言葉ですが、最近同じようなことを言ってるバレエ指導者を見かけます。

ですが、そう言っているはずの指導者が、相変わらずバレエを見た目の形で教えています。

続く。