先日以下のようなツイートを見かけました。



『体を後ろに傾けて(=40度の股関節伸展)レッグエクステンションを行うと、90度でおこなうレッグEXと比較して、大腿直筋の顕著な肥大が誘発されることが示されている。


これはかなり前から言われている"対象筋が引き伸ばされた(緩んでいない)状態でのトレーニングが筋肥大に効果的"という話を裏付ける新たな研究です。』


バレエのレッスンは最大限に引き伸ばされた体を作ります。


上下左右に体が引っ張られた状態。

どこも縮んでない体。


バレエのレッスンを受けると「こんなに自分に体は縮んでいたのか!」と驚かされます。

これはただ単に体が固いとか柔らかいとかの話ではありません。


私みたいな普通の人間は、脚を上げる時も腕を上げる時も体をひねる時も、無意識に体を縮めるように動いているんです。


レッスンでは常に「長く、広く、伸ばして、遠くに」動かすことが要求されます。

おなかの奥とかもすごく伸ばされます。


そうやって全身が引き伸ばされたバレエダンサーのような体を作ってからトレーニングすれば筋肥大に効果的です。


この体でトレーニングして初めて「効く」という感覚が味わえると思います。


自覚は無いかもしれませんが、日本人は無意識に全身が縮んでいます。


縮んでいる体でトレーニングをするから、ますます縮む方向に進んでいきます。


体がどんどん小さく閉じていきます。


例えば非力な男性、女性、お年寄りがプルダウンをすると上半身すべてを縮めてバーを動かす場合がほとんどです。


両肘が左右に広がる感覚が無い。


肩をすくめたり、優先的に肘を曲げたり、腹筋を丸めたりして、ギュ〜っと小さくなりながらバーを動かします。


それだと、猫背の人はさらに猫背に、腰が曲がったおじいちゃんはさらに腰が曲がったおじいちゃんになります。

肩凝りの人はますます肩凝りになるのではないでしょうか。


よく「筋トレでアンチエイジングをしましょう」なんて言われますが、むしろ老化(癖)を加速させる効果がトレーニングにはあります。


胸や腹筋は初心者の多くが1番鍛えたい部位だけど、そこばかりを一生懸命に鍛えることで、体の前面が閉じて、伸びない体が作られます。


肩や首をりきんだシットアップ、みぞおちや首に力の入ったペックフライなどは良くないです。


問題は、縮んだ体でトレーニングすると、筋肉が縮んだまま肥大して、縮んだ姿勢が固定化されるということ。


これは大問題です!


自分の努力で自分の才能を固定化するに等しいです。


そこからは、自力で最大限に引き伸ばされた体を作るのは難しいです。


なぜなら、1番広くて伸びてる状態が自分ではわからないからです。


続く。


体幹、足裏トレーニングをやればバレエが下手になる。