バリ島の南十字星とケンタウルスα星、β星
満月が1月1日でしたので今日が半月です。夜半過ぎ午前1時頃に付きが昇ってきます。スターウォッチングをするならその前がいいでしょう。
上の写真はバリ島で去年撮影した「南十字星(みなみじゅうじ座)」です。左部分が隠れていますので画像をクリックして拡大して見てください。みなみじゅうじ座は全天88星座の中で最も小さい星座です。南十字星が星座であることを知っている方は少ないでしょう。天文ファンには憧れの星座です。
実際に見てみるととても小さい星座であることがわかります。しかし、そんなに小さな星座でありながら有名なのは”目立つ星座”というのがひとつの理由です。この星座には明るい一等星が二つもあります。アクルックス(十字の南の青い星)、ガクルックス(十字の北の赤い星)です。
他にはこの星は「指極星」と言って、天の南極(真南)を指し示す星としても世界中の船乗りに航海上で使われていました。二つの一等星を北から南へ線で結んで5倍伸ばしたところに天の南極があります。北の空では北斗七星が指極星として活躍しています。
バリ島では見える時期にはウブドあたりからだと南の空に見えています。つまり南十字星が見えれば真南は簡単に分かりますので北や西東も直ぐに分かります。
南十字星の右側に明るい星が二つ見えていますが、これらはケンタウルスのα星、β星です。いずれも明るい星で、南十字星とともに大変分かりやすい星です。残念ながらこれらの星はまだ地平線下です。3月頃から次第に南東の空から昇って見えるようになってくるでしょう。
冬の王者「オリオン座」がおかしな場所に見えている?
この星図は1月の午後9時のバリ島の空です。日本では冬真っ盛りの空にはオリオン座が良く見えています。日本でのオリオン座の見え方を良く分かっている方ならバリでオリオン座を見つけて”あれっ!”と思うかもしれません。
この星図では地平線から60度くらいの高さに見えています。日本ならだいたい30度くらいのところに見えていますが、バリ島へ来るとこんなに高くに見えます。他の見慣れた星座もここでは全く違った見え方をしています。
オリオン座やおうし座を見ると寒い時期を思い起こしますが、ここでは雨季の蒸し暑いさなかで見ることになるのでなんだかイメージが変わってしまいます。しかし、星空観測をするにはバリ島は大変快適なところです。一晩裸で星を眺めていても風邪を引く程度です。私の住んでいる長野でこの時期にそんなことをしていたら朝には冷たくなって凍死してしまうでしょう。
私もバリは長いですが・・・雨季にどのくらい星空が見れたか時間が経ちすぎて記憶が定かです。以前にペネスタナンに居た時には割りと大きめな天体望遠鏡を持っていましたので良く星空を眺めていました。しかし、ウブド周辺はデンパサール方面からのライトドーム状の光害で空が明るいのでアメッドのような星空ではありませんでした。そんな中でも素晴らしかったのは停電した時です。町ひとつの電気が全て消えてしまうのでそれまで見えなかった天の川などが一気に見えてきます。感動ものです。どうやら最近は事情が変わって停電が少なくなったようです。![]()
2010年1月5日午後9時前後の星空
バリ島で見ることができる1月5日午後9時~の南東の星空です。
全天で最も明るい一等星の「カノープス」と2番目に明るい「シリウス」が見えています。大変豪華な眺めです。日本国内ではカノープスは地平線すれすれにしか見えないことから、この星を見ると長生きできるとも言われています。別名「南極老人星」とも言われています。
シリウスは冬の一等星の代表格で、オリオン座と一緒に寒空に美しく輝いています。日本より高い空に見えるのはカノープス同様に南緯8度という低緯度に位置しているからです。見える星座や星空はその土地の緯度に大きく関与しています。昔の船乗りが星を見て航海したことからも良く分かることです。
他にも真南の高度30度くらいの空には雲のような2つの星雲が見えています。大きいほうが「大マゼラン星雲」、小さいほうが「小マゼラン星雲」いずれも日本からは見えません。言うならばバリへ来たから見ることができる貴重な星雲です。マゼラン星雲というのは「宇宙戦艦ヤマト」でもお馴染みの星雲です。明るいのでデジタル一眼でASA1600で30秒も露出すれば簡単に写せます。
まだバリ島は雨季最中ですのでなかなか晴れませんが、晴れ間があったらぜひ星空でこれらの星々を見つけてください。
東海岸アメッドで見た最高の星空
一般的な観光客が訪れるのはバリ島南部のクタ、ヌサドゥア、サヌールで、日帰りでウブドやシンガラジャ、ロビナへ行くというのがほとんどでしょう。しかし、本当に素晴らしい星空を見るなら東海岸のアメッド~トゥランベン方面でしょう。
空港から車で3時間半~かかりますが、一戸建ての素敵なコテージが沢山あり、値段も大変安く宿泊することができます。この写真を撮影したところも、撮影時はまだ建設中でしたが、無理に言って完成していた一部屋だけ泊めてもらいました。部屋からは大海が一望でき、サンライズも素晴らしいです。もちろん夜間には画像のように部屋の真上には素晴らしい銀河を見ることができます。
この画像の上の南十字星もこのコテージの部屋から撮影したものです。時期的なお勧めは乾季が始まる5月~7,8月頃がいいでしょう。
アメッドへはデンパサールの空港からタクシーをチャーターするか、ホテルのアクティビティーカウンターで車をチャーターするのがいいでしょう。多少の値段交渉が必要ですので、相場をホテルで聞くかネットで調べておくことが後のトラブルを避けるためにも大切なことです。日本人だと必ず高値をふっかけられます。




