Beautiful Days -2ページ目

セブン ---SE7EN


暗い映像美、巧く組まれた脚本、効果的な音楽、素晴らしい演技。完成度はとても高いのに、感じるものはなんだかむなしい。いくつかの伏線がラストに向けて収束していく様は見事だけど、後味の悪さがあたしを襲う。なんて救いのないラスト。かなしすぎる!なんて嫌な監督なんだフィンチャー!大嫌いだ!ちなみにこの映画のモチーフとなるのは聖書の七つの大罪、『大食、強欲、怠惰、肉欲、高慢、嫉妬、憤怒』・・・やば、あたしいっぱいあてはまる。キャー。
にしてもブラピもモーガン・フリーマンもスペイシーもいい役者さんだなぁ。最後、葛藤するブラピの演技がすばらしすぎる。第2次ブラピブーム真っ只中のあたしは、そこだけ5回くらい観た。やっぱりブラピはかっこよすぎるですよ。よすぎるですよ。

レクイエム ---WAKE OF DEATH

監*フィリップ・マルチネス
出*ジャン=クロード・ヴァン・ダム
  リサ・キング
  ヴァレリー・ティアン

2004年アメリカ*GAGA サイト

得るものがなにもない、鎮魂歌。

チャイニーズもアメリカンも野蛮あるー こわいある。っていうかこんな描き方して中国人に怒られないのかちょっと心配。空いた口がふさがらないほど、残虐で滑稽な復讐劇。つっこみどころが多すぎるので、寝ます。

(2月17日)

チアーズ! ---BRING IT ON


これもなんとなく見逃してた作品。
素直におもしろかったー!元気で、明るくて、さわやかで、かわいくて。キルスティンの普通の女子高生っぽさがたまらなくかわいい。プロがほとんどとはいえ、チアシーンも見応えあり。一番すきなのは冒頭の夢のシーンかも。
こういう気楽に観られる映画はすきだなあ。ミーン・ガールズも楽しみ。オフィシャルサイトの気合の抜け具合とかすてきだし。

マルコヴィッチの穴 ---Being John Malkovich


見逃してた話題作。ようやく。
他人の脳に入り込む、というアイディア自体はそんなにユニークだとは思わないけど、現実と思考の媒介になるのがマルコヴィッチ。なんていうジョークなの!それをこんな作品に仕立てたスパイク・ジョーンズ、スゴイかも。難しいこと描いてるようで、よく考えたらそんなことはないのもまた狙い?でも考え出したらこわいこわいこわい。あたしの脳内、のぞかれてたらどうしよう。
もっとコメディックだと思ってたけど、よく考えたらちゃんとコメディだった。ちゃんと考える、っていうステップが入るのがこの映画のポイントかも。。本人が穴に入った場面には絶倒。Malkovich?Malkovich!にかなり笑ったー。それにしても、この役を引き受けたマルコヴィッチは懐が深いなあ。キャメロンとキューザックのダサさ加減もすごい。

オーシャンズ12 記者会見


そうだ、ここに貼っとこう。
なんてかわいいブラピ。
記者会見

キューティ・ブロンド ---LEGALLY blonde


あかるくたのしくさわやかな娯楽映画。2よりこっちのがやっぱりいい、というわけでリピート。ストーリーどうこうよりも、エルのキャラクターで成り立つ作品。リース・ウィザースプーンはそんなに美人!ってわけでもないのに、この映画だとすごーく魅力的に見えてしまう。歩くバービーのようなエルのファッションも可愛い。テンポもよいし、こんなにうまくいくわけないと分かっていても、ちょっと頑張ろうかなあって思えちゃうすてきな映画。とはいえ、ネガティブをきわめてるあたしには、ポジティブで一生懸命なエルがちょっとまぶしい。

グーニーズ ---The Goonies


ともだちの、『最高の冒険映画』との強烈プッシュをうけてみた。が、正直なところ、もっとちいさいころに観たかったなあ、というのがいちばんの感想。そしたら、きっといまよりもっとキラキラみえたはず。いつの間にかななめに観てる、もうネバーランドには行けないあたし。かなしい。でも海賊とかねむれる財宝とか、そーゆーのはやっぱ好きー。海賊船。夢にまでみた。そんな世の中にうまれたかった。
 そしてなによりびっくりしたのが、このかわいいマイキー!サムなの・・・!?でも言われてみれば、あたしと同い年だもんなあ、この映画。19年前。ひええ。30を過ぎてもフロドをたすけて旅をつづける純粋な彼がうらやましい。インディ・ジョーンズにも出てたキー・ホイ・クァンはその後活躍してないようで、ちょっとさみしい。

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち ---Good Will Hunting


友達に「観たけどあんまり好きじゃないかもー」といわれてかなり凹んだ覚えがある。おすすめするのはやっぱりにがてだ。大筋ももちろんよいのだけど、台詞ひとつひとつが丁寧で、人物の心中を察すればきっとどこまでも深くなるようなことばがたくさん。ウィルが身につけた"捨てられる前に人を捨てる"癖は、誰もがおこなう自己防衛機能。平穏にはむなしさがつきまとう。かたくなに心を開くことを拒み続けるかれがほしかったのは、拍子抜けするくらい簡単なひとことだったのに。
はじめてマットをみたのがこれだった気がする。わんちゃんみたいーと思ったおぼえが。30を過ぎても印象はかわらず。ベン・アフレックの工事現場での台詞があつすぎるー!ふたりで作ったって言うんだから、またあつすぎる。ロビンもさすがなかんじ。にしても、オペラ座観た直後にみると、スカイラーがカルロッタにしかみえなくて悲しい。濃いもんなあなんか。

この森で、天使はバスを降りた ---The Spitfire Grill


映画館で観たんだっけなあ。"よそもの"によって閉鎖的な社会に変化が訪れる構図は"シザーハンズ"や"ショコラ"にちょっと似てる。若干の違和感を放ちつつのラストにはちょっと不満が残るけど、この映画の空気がすごく好き。たぶん、台詞から音楽までいきわたるしんとした感じと、作中で描かれるアメリカ北部、ど田舎の風景のせい。アリソン・エリオットもぴったりですてき。なにより"The Spitfire Grill"の原題にこの邦題をつけた人、すごい。

運命を分けたザイル ---Touching the Void

監*ケビン・マクドナルド
出*ブレンダン・マッキー 
  ニコラス・アーロン 
原作*ジョー・シンプソン
2003年イギリス*アスミックエース
 公式サイト

レスキュー映画だと思ってた。
ちょっとしたスペクタクルだと思ってた。
ドキュメンタリーでした。なんていいかげんな予備知識。
「運命を分けたザイル」ってタイトルは、あんまりスマートでないなあ。
今日は映画にたいしてとっても不誠実でした。意識とんじゃいました。
映画がわるいんじゃないんです、雪がまぶしかったんです。

(2月10日、テアトルタイムズスクエア)