Ray/ レイ
監*テイラー・ハックフォード
出*ジェイミー・フォックス
ケリー・ワシントン
レジーナ・キング
クリフトン・パウエル
ハリー・J・レニックス
2004年アメリカ*ユニバーサル/UIP
公式サイト
栄光ばかりではなかった
「盲目の天才」の伝記。
レイ自身が「ありのままの自分の人生」を描いて欲しいと望んだだけあって、栄光ももちろんだけど、影の部分がより色濃く描かれているような印象をうけた。幼少時代のトラウマやドラッグは、彼をとことん苦しめた。その苦しみや、それから抜け出せない自身の弱さや女癖の悪さはときに、まわりの人までも傷つけた。
けれどその影に侵食されなかったものがある。
それが彼の音楽。
レイは、人生のあらゆることを、ピアノとその声にこめて歌いつづける。
全編をとおして流れ止まないレイの音楽は、映画をみてるあたしを鳥肌立たせて、泣きたいような気持ちにさせた。弱さの対に立つようで、だけど寄り添うような彼自身の音楽。
音楽は言うまでもないんだけど、そこへの繋げ方も映像の挟み方なんかももう素晴らしすぎる。ライブのシーンなんか、何回か拍手しそうになってしまった。
終わってみればストーリーはありがちだし、言ってしまえば「ただの伝記映画」なんだけど、彼の音楽のつよさとジェイミー・フォックスの完璧なまでの演技に動かされてしまった。どうしようもなく悲しいけど、ジョニー様には今回オスカー遠慮してもらおう・・・。でぃかぷりおはあんま好きじゃないからいいや。
オーシャンズ12 ---OCEAN'S TWELVE
監*スティーブン・ソダーバーグ
出*ブラッド・ピット
ジョージ・クルーニー
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
ジュリア・ロバーツ
アンディ・ガルシア
マット・デイモン
2004年アメリカ*WB
公式サイト
やっぱりこのキャストはずるい。ただただブラピを見るためだけに映画館へ。だっていま第二次ブラピブームの真っ只中だもん(あたし的に)。はじめから終わりまでゆるーーくて、そういう意味ではたのしく観れたかも。とはいえどこにも気合が感じられない。自己満足とはいわないまでも、作ってる本人達がいちばん楽しんでそう。これだけキャストが豪華なのに、この気の抜けようは何なんだろ。あんまり個性が出てないのはちょっと残念だけど、味は薄くてもブラピがかわいいから万事よろし。
(新宿ミラノ)
オペラ座の怪人 ---the Phantom of the Opera
製・脚*アンドリュー・ロイド=ウェバー
監*ジョエル・シュマッチャー
出*ジェラルド・バトラー
エミー・ロッサム
パトリック・ウィルソン
2004年アメリカ*GAGA
公式サイト
観終わって数時間経っても、クリスティーヌの歌声が耳にこびりついて離れない。とりあえず何も考えずに、浸りきっていたい。ミュージカル映画、といっても、心情も台詞もごちゃまぜにしたオペラで進むから、序盤はおいてけぼりになってしまった気もしてたんだけど、それもつかの間、気付いた気持ちはすっかりオペラ座にいた。
孤独と闇しか知らないファントムは、
愛された記憶がないから、愛し方が分からない。
優しさにすら触れたことがないから、余計に憧れを募らせる。
狂ったように温もりを求める恋が、あんまりにもせつなくてくるしくて。
シンバルの猿に語りかける姿は、痛くてしかたなかった。かなわなかった想いをかかえて、彼はどうやって生きていくんだろう。驚くほど卑屈で陰鬱なファントムに、シンパシーすら感じてしまった。与えるだけで満たされるなら、とってもかんたんなのに。陰と陽のようなふたりを虜にするクリスティーヌは、女性としては好みじゃないけど、悔しいくらい素敵。"Think of me"の時点で白旗。エミー・ロッサムが年下だなんて、それこそ悲劇かも。
公式サイトで音楽ヘビーリピート。でも重過ぎる。
(1月31日,VIRGIN TOHO CINEMAS六本木ヒルズ)
約三十の嘘
監*大谷健太郎出*椎名桔平
中谷美紀
妻夫木聡
田辺誠一
八嶋智人
伴杏里
2004年日本*公式サイト
アスミックエース
豪華寝台特急で6人の詐欺師がごちゃごちゃする話。
聞きかじったかんじでは詐欺師の騙しあい!?
って思ってたけど、というよりは恋愛劇メインだったかも。
超よかった!ってわけではないけど、
意外とのほほんで平和に見れるかんじ。
中谷美紀に惚れ惚れした。
八嶋さんと並んだときには顔の大きさの差に唖然。
この電車(トワイライトエクスプレス)乗りたいーーー。
(1月28日、渋谷シネクイント)




