Ray/ レイ | Beautiful Days

Ray/ レイ


監*テイラー・ハックフォード
出*ジェイミー・フォックス
  ケリー・ワシントン
  レジーナ・キング
  クリフトン・パウエル
  ハリー・J・レニックス

2004年アメリカ*ユニバーサル/UIP
公式サイト

栄光ばかりではなかった
「盲目の天才」の伝記。


レイ自身が「ありのままの自分の人生」を描いて欲しいと望んだだけあって、栄光ももちろんだけど、影の部分がより色濃く描かれているような印象をうけた。幼少時代のトラウマやドラッグは、彼をとことん苦しめた。その苦しみや、それから抜け出せない自身の弱さや女癖の悪さはときに、まわりの人までも傷つけた。

けれどその影に侵食されなかったものがある。
それが彼の音楽。

レイは、人生のあらゆることを、ピアノとその声にこめて歌いつづける。
全編をとおして流れ止まないレイの音楽は、映画をみてるあたしを鳥肌立たせて、泣きたいような気持ちにさせた。弱さの対に立つようで、だけど寄り添うような彼自身の音楽。
音楽は言うまでもないんだけど、そこへの繋げ方も映像の挟み方なんかももう素晴らしすぎる。ライブのシーンなんか、何回か拍手しそうになってしまった。

終わってみればストーリーはありがちだし、言ってしまえば「ただの伝記映画」なんだけど、彼の音楽のつよさとジェイミー・フォックスの完璧なまでの演技に動かされてしまった。どうしようもなく悲しいけど、ジョニー様には今回オスカー遠慮してもらおう・・・。でぃかぷりおはあんま好きじゃないからいいや。