こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
作業が停滞してしまっていますが、すべては先週のバイトチームコンテストのせいです。現在漫画っぽい1枚を制作中ですので、しばらくお待ちください。
以前更新したイラストなどを見たい方は、ぜひ個人サイトで確認いただければと思います。
さて、今回は30秒ドローイングを始めてみようということで、オススメのアプリや方法などを紹介します。
30秒ドローイングとは何ぞや?そもそもやる意味とは?と疑問の多い人もいるかと思いますが、この機会にぜひ知ってもらえたらなと思います。
30秒ドローイングとは?
30秒ドローイングとは、指定されたポーズを30秒間で素早くスケッチする絵の練習法のひとつです。
イラスト初心者にはもちろん、絵を描くことに慣れた人でもやったことがない人であれば1回はやってみてほしい練習法となっています。
30秒ドローイングを始めるために必要なもの
30秒ドローイングは、下記のような環境があればすぐにでも始めることができます。
・描くもの(紙でもタブレットでも可)
・ポーズを表示させるサイト、アプリ(PC・タブレット・スマホ どれでも可)
描くものに関してはアナログ・デジタルどちらでも構いません。
自分の好きな方を選びましょう。
次に、ポーズを表示させるサイトやアプリに関してですが、こちらも様々なタイプのものがありますので自分が使いやすいものを探して使うといいと思います。
ではここで、30秒ドローイングにオススメのサイトやアプリをいくつか紹介しましょう。
30秒ドローイングにオススメのサイト・アプリ
POSEMANIACS(ポーズマニアックス)
お絵描きのポーズ練習でお馴染みのPOSEMANIACS、通称”ポーマニ”。
一時期使えない状態でしたが、いつの間にか復活しましたね。
ポーマニのサイトには、通常のポーズ資料のほかに「30秒ドローイング」モードが備わっています。
秒数、ポーズの表示回数、モデルの種類(男・女・混合)、難易度など、自分に合う内容に細かくカスタマイズできるのがポーマニの特徴です。
デメリットはモデルが筋肉標本のみなので、お絵描き初心者が初めて触れるには細部の誘惑が多すぎるくらいでしょうか。描く必要のない部分も描きたくなります。
とはいえ、無料でここまで細かく設定できるのはポーマニくらいです。
30秒ドローイングに慣れてきた頃に触れたいサイトのひとつですね。
egaco:30秒ドローイング練習
有料の個別指導レッスンだけでなく、お絵かきに関するハウツーやコラムを多数掲載しているegaco(エガコ)。自分もよくお世話になっております。
そんなegacoにも、30秒ドローイング練習ページがあります。
egacoの30秒ドローイング練習は、モデルの属性が細かく選べるのが特長です。
リアル等身からコミックモデルまで幅広く扱っているので、いろんな絵柄を試してみたい人にうってつけとなっています。
また、モデルだけでなくポーズのシチュエーションも決めることができます。
「こういう絵を描きたいけど、インスピレーションが沸かない…」という目的を持った人にも良い刺激になるのではないでしょうか。
その代わりグリッド線を表示できないため、描きづらさを感じる人はいるかもしれません。
ただ、イラストを描くうえで親しみやすいコミックモデルが豊富にそろっているという意味では、初めて30秒ドローイングを行う人向けのサイトかもしれませんね。
30秒ドローイング SPEEDRAW (アプリ)
こちらはスマホ・タブレット向けのアプリとなります。
SPEEDRAWのモデルは、リアル等身の男女、コミック等身の男女の4種類から選択することができるので、自分に合ったものを選びましょう。
操作は時間とモデルを指定して”DRAW”を押すだけ。
すぐに始められるので、小難しい操作が嫌いだという人にもオススメです。
ただ、タブレットを使ってドローイングをしたいという場合は、このアプリ単体では絵を描くことができません。
iPadなら”Split View(2画面表示)”モード、Android端末であれば画面分割(マルチウィンドウ)機能を利用して、他のお絵描きアプリと組み合わせて使う必要があります。
こんな感じです。iPadのフリーボードと組み合わせてます。
ただ、アナログ画材に描く場合は手元にスマホやタブレットを置きながら描写できるので、作業効率はアップします。
タブレットでお絵かきをする人だけでなく、アナログで30秒ドローイングを行う人にも使いやすいアプリですね。
ポーズクロッキー
こちらもスマホ・タブレット向けのアプリとなりますが、このアプリはどちらかといえばタブレット向けです。
ポーズクロッキーは、SPEEDRAWと違ってアプリ単体で絵を描くことができます。
また、時間が終わった際に見本のポーズモデルと描き終えたものを重ね合わせてくれるので、ドローイングの精度を上げたい人や見本と描写のズレを常に意識したい人には良いのではないでしょうか。
描き終えたものはクロッキー帳のように1枚絵として保存されていきます。
最初の頃と慣れてきた頃の比較がパッとできると、成長が感じられてモチベも上がりますよね。ポートフォリオ感が出るのも嬉しい点です。
ただその一方でモデルはリアル等身のみですし、モデルパターンも少なめとなっています。
自分はこのアプリをよく使いますが、数セットこなすだけで「このポーズさっき見たな…」と思うことがあるので、そのあたりはアップデートで増えることに期待ですね。
30秒ドローイングはどんな人にオススメ?
30秒ドローイングは、絵を熟知したプロが本気で取り組むデッサンのような練習法…というより、むしろ絵を始めたての右も左も分からない人に向いているライトな練習法かもしれません。
例えば絵を始めたばかりの時、以下のような問題に衝突したことはありませんか?
・上手い絵と比べて自分の絵は線が汚くてガタガタしてる
・筆圧が強すぎて(迷い線を重ねすぎて)せっかく描いた絵が真っ黒
・顔や手など一部は上手く描けるけど全体のバランスが悪い
これらの問題は、絵の知識がないから起きているのではなく、絵を描き慣れていないから・見本の見方を知らないからこそ起きる問題ではないでしょうか。
整った線を描くには、力を抜いて手や腕を大きく動かすペンの使い方を知らなければいけません。
見本に近づけて描くには、見本の一部ではなく全体を見なければいけません。
そこで30秒ドローイングを行うことで、素早くペンを動かすための手・腕の使い方や描き方、観察の仕方といった絵の基礎が身についていきます。
つまり、絵を始めたばかりで上手く描けない…と悩んでいる人こそ、30秒ドローイングはオススメなんですね。
また、30秒ドローイングは上手に丁寧に描く必要が全くないという点も、初心者向けの練習たる理由ではないでしょうか。
ここで自分の30秒ドローイングの結果を見てください。
…こんなもんですよ。
見る人からしたら落書きじゃん!と言われるレベルですが、本当にこの程度でも大丈夫です。それにしたってもう少しまともな1枚はなかったのか…
もちろん上手く描ければ万々歳ですが、30秒ドローイングはとにかく素早く観察して描くというのが主目的なので、精巧さや細部の丁寧さにこだわる必要はまったくありません。
なので、初めての人はそんなに気負いせずに、気楽に30秒ドローイングを始めてみてください。
30秒ドローイングは無意味?デメリットは?
30秒ドローイングを始めるにあたり「これって本当に効果があるの?やる意味ある?」と考える人はいるかと思います。
人によっては「30秒ドローイングは一切効果なし!」と断言していたり、30秒ドローイングに関しては意見が真っ二つに分かれている印象ですね。
確かに30秒ドローイングは、先ほど説明した通り絵を始めたばかりの人にとっては効果的かもしれませんが、これ”だけ”を続けたからといって自然と絵が上手くなるわけではありません。
30秒ドローイングは、手軽にさっと練習できるというメリットがある一方で、逆を返せばじっくり物を観察して形をとらえる技術はあまり身に付かないというデメリットもあります。
また、30秒ドローイングに限ったことではなく、どんなに有効な練習法でも”なんとなく”惰性で行っては身に付きません。
もし30秒ドローイングを行うなら、慣れてきた頃に「腕の付き方はどうなってる?」「頭と体のバランスは?」というように人体の構造を意識しながら描いたり…
「描きたい絵を描けるようになるために今回は胴回りの動きを意識して描こう!」などと目標を明確にして進めると、より効果が得られるかもしれませんね。
どんなに優秀な練習法でも「これだけずっとやってれば誰でもすぐに上手くなる!」というものは一つもありませんし、逆に「やらないほうがいい!」という練習法だって一つもない…と自分は思っています。
自分に合った練習法で、自分に合った目標を立てて行うのがベストです。
30秒ドローイングだって、人によっては最良の練習法になりえるんじゃないでしょうかね。
その点だけはぜひ覚えておいてもらいたいです。
まとめ
今回は、30秒ドローイングについてお話しました。
ちょっと長くなってしまいましたね。
自分もたまにやる程度ですが、絵を描く前の準備運動や観察する力の再確認に、この練習法は大変重宝しています。
ガチガチの練習っぽくないのも始めやすいポイントですよね。
もしイラスト制作に行き詰っている人は、この機会にぜひ始めてみてくださいね。