白ヤギとペンギン -6ページ目

7ヶ月を記念して6

エジプト旅行。

サイゼでHISのちらしを見ながら、急遽決まった話。

参加者は、男女2人ずつの計4人。

ピラミッドや遺跡を見たい、スフィンクスの頭が落ちる前に見たい。

たったそれだけの思い付きだった。


旅行まで数日。

事態が一変したのは、Dさんの体調不良。

私も海外は数回しか行ったことが無いし、優紀とI君は初めて。

英語力や海外経験豊富なIさんの急病は、精神的なショックも大きかったものの、実際の旅行への不安をも煽るものだった。

女子一人・・・けれど前日ではどうにもならない。

一番楽しみにしていたIさんだっただけに、可愛そうで・・・・・凹んだ。

結局、3人で旅行に行くことになってしまった。


ゼミの別の女の子が空港まで見送りに来てくれた。

その優しさに心癒されながら、いざ、羽田空港から出発!


ドーハを経由し、エジプトへ。

空いていた機内で、座席に横になりながら爆睡。

たまに起きて、トランプやUNO。

優紀は映画を見ていたらしい。

機内食も噂に聞いていたものよりは美味しかった。

こんなに長い時間のフライトは、初めてだったけど、あっという間だった。


完全ツアーだったので、到着後は、ずっとバスで移動。

I君の好意(悪意?)のおかげで、私と優紀は旅行中、ずっと隣に座ることができた。


カルナック神殿やルクソール神殿など、初日から神殿見学。

数千年前からそこにある、遺跡。

そのスケールの大きさには、ただただ圧倒されるばかり。

「それは新しい」=千年前・・・エジプト人の感覚も大きい。

青い空。大きな遺跡。

周りを回りながら願い事をすると叶うというスカラベの像。数字の起源を表す表。

ただただ、感動した。

じっくりと壁画を眺めて、写真を撮ったりした。

優紀はガイドブックを片手に、私の質問に必死に答えてくれていた。

夜の遺跡も、ライトアップされて綺麗だった。


夜は私だけ別の部屋だったので、お風呂に入ったり、翌日の準備が終わった後は、男子の部屋に遊びに行った。

UNOや、トランプで「ブタのしっぽ」をやった。


一日目の夜。

時差ぼけに苦しむI君を置いて、二人でホテルの屋上へ。

満点の星空。

いっぱいの星。綺麗だった。

感動して涙する、優紀。

純粋だなぁと思って、愛らしくなってしまった。

ホテルはナイル川のほとりにあった。

ホテル自体のライトアップも綺麗だったが、クルーズ用の船も綺麗だった。

街の明かりも、ほんのり明るかった。

肌寒かったのは、覚えている。

「上着が無いから貸してあげれない」という優紀の言葉も。

何を話していたのだろう・・・・

告白しようか、でもダメだったらこの旅行は気まずいものになってしまう・・・・

そんな緊張感で、頭の中は真っ白だったのだ。

無言の時間が続く。

優紀から言ってくれたらいいのになぁ・・・・・

そんな淡い期待も空しく、夜は遅くなってしまい、二人は部屋に戻った。


7ヶ月を記念して5

2人の距離は、確実に近づきつつある。

そんな予感を抱きながら、12月14日。

なぜか二人で舞台を見に行くことに。


そもそもは、別の3人で行く予定だった。

一人は病欠。もう一人は・・・・ドタキャン。

その結果、二人で中野へ行くことに。


マックで暇を潰したりしながら、劇場へ。

雨が降っている日だったので、花束を買うと、ちょっと不便だった。

舞台が好きなんだ、という話を説説を語った。

優紀は学生劇以外を見たことが無かったようで、興奮していた。

劇自体はとってもおもしろかったものの、やっぱり、プロのものには劣っていた。

でも、優紀は楽しんでくれていたみたいだから、良かったなって満足。


舞台終了。

さて、どうしようか。ご飯でも・・・・でも、明日はエジプト旅行へ旅立つ日。

遅くなっても悪いかなぁ。

こんな葛藤を打ち破ってくれたのは、優紀が取り出した新聞の切り抜き。

後楽園のイルミネーションの特集だった。

雨でもやっているのかを電話で確認すると、やっているとのこと。

「行きたい」

夜8時を回っていたにも関わらず、二人で電車に乗って水道橋へ。


駅を降りると、すぐにイルミネーションが輝いていた。

キラキラ。

色々な色のイルミネーション。階段も、木も、光り輝いていた。

「どの色が好き?」

オレンジ、青、ピンク、白・・・様々な光の芸術。

光の回廊。曼荼羅。噴水でのイベントも目を楽しませてくれた。

とっても満足した。


馬場まで戻って、二人で大戸屋へ。

定食を食べながら、話題は、エジプト。韓国料理屋へのデートも話題に昇った。

明日が楽しみだね。



7ヶ月を記念して4

ひょんなことから行くことになった、鎌倉デート。

本屋で色々なるるぶを見て、一番行きたいところを選んだ。


待ち合わせはBBM。

電車に揺られながら、優紀が持って来てくれたガイドブックに目を通す。

大体のプランを考えてきてくれたらしく、オススメスポットを指差されては、頷く私。


12月に入り、とっても寒い日。

ほっかいろは必需品だった。


鶴岡八幡宮では、念入りにお参り。

水鳥を眺めたり、隣にある小さな神社を探したり。

紅葉が残っている中、結婚式をしている光景を眺めたり。

お参りが済んだ後は、ガイドブックオススメのワッフルを食べた。

なかなかお店が見つからなかったものの、奇跡的に目に入った看板がヒットして、なんとかたべることができた。

旅行に向けて、黒糖の飴を買ったりもした。


江ノ電に乗って、看板の無い民家でやってる喫茶店に行った。

線路を踏み越えないと行けない場所だったので、ちょっと戸惑った。

温かい室内は落ち着いていた。

正面の席に座るとシャイな優紀は照れてしまうと大学でのランチの時にきいていたので、からかいながら、斜めに座った。


その後も江ノ電に乗って、義経縁の神社に行ってお参りした後、江ノ島水族館に向かった。

閉演時間まで一時間。

結構急ぎのペースで回った。

大きな水槽は迫力満点だったし、リフォームしたばかりの館内は綺麗だった。

優紀も大きな水槽を悠々と泳ぐ魚達に感動しているみたいだった。

くらげがいっぱいいる水槽もライトアップが綺麗だったし、食材になる魚ばかりを展示して命の尊さを訴える展示

も感動した。

ペンギンもすっごくかわいかった。

いっぱいいて、しかも人懐こいジェンツーペンギンが泳いで付いて来て・・・・思わずつれて帰りたいくらいだった。

時間の関係でイルカが見れなかったのは残念だった。

お土産ショップもかわいいものがいっぱいあって、テンションが高くなった。


江ノ島まで歩いていった。

とっても寒かった。

辺りもだいぶ暗くなってきて、人もまばらだった。

島に入ってすぐのところに、ツリーを象ったイルミネーションがあって、クリスマスが近いのだと実感した。

探せども探せども、展望台が見つからない。

前に居た人についていくと、そこにあったのは神社。

とりあえず、またお参り。

優紀は何をお願いしたのかしら。

同じ猫がついてくる怪現象もあり、ちょっと怖いなと思いつつ、島を一周。

ようやく見つけた係りの人に聞くと、とっくに閉演していたらしい。

ショック。

その後、展望広場のような、景色が見渡せる丘を見つけた。

目の前に広がる美しい夜景。半島の形が綺麗に浮き上がっていた。

シーン。

お互い言葉を発することもできず、ただ眺めていた。

告白するなら今なのだろう・・・・でも、何て言ったらいいのかわからない。

そんなことを考えながら、時間は過ぎた。

「行こうか」

人の気も知らないで、優紀からのつれない言葉。

彼から告白してくれることはないのかなぁ。


夜ご飯は、レッドロブスター。

頼み過ぎたってくらい頼んで、ワインを飲んで。

美味しかった。

あっという間に一日が過ぎてしまったなぁと、離れるのは寂しいなぁと思いながらの食事だった。


電車に乗って、新宿へ。

私のワガママにより、サザンテラスのイルミネーションを見ることになったのだ。

ゼミの他の友達たちが良かったと言うのを聞いて、私も行ってみたかったのだ。

綺麗にライトアップされたサザンテラス。

江ノ島の静けさとは対照的で、カップルでにぎわっていた。

時間は23時50分。

ゆっくりと歩きながら、どの色が綺麗だとかそんな話をしていた気がする。

一日が終わってしまう。

告白・・・・でも・・・・・・と自分の中の葛藤は広がるばかり。

パッ。

0時。ライトアップが一斉に消える。

切なさがこみ上げながら、言葉無く、駅に向かう二人。

オールしても良い気分だったけれど、優紀は眠くて仕方なかったみたい。

「俺が寝ると寂しくなるでしょ?」

と、訳のわからない理由により、帰ることに。


帰りの電車。

「また遊びに行きたいね」

そんな話をした。

新大久保を通過しながら、年明けには韓国料理を二人で食べに行こう、と約束した。

ちょっといじわるをして、

「優紀はサークルの後輩とか、モテるからなぁ。私の相手なんてしてくれないよね」

必死に否定してくれるのが、嬉しかった。

本心はどう思っているのか、でも、嫌いだったらまたどこかに行こうとは言ってくれないはず。

希望はある。

しかも、次回どこかへ行くときは優紀から誘ってくれると約束してくれた。

嬉しくて、でも切なくて。駅に到着し、そんな気持ちを抱えながら、分かれた。


その夜に来たメールは、今でも保護してとってある。

「お参りしたときの願い事は、また二人でどこかへ遊びにいけますようにだったんだよ」