金融庁「金融・資本市場競争力強化プラン」公表
21日、金融庁は「金融・資本市場競争力強化プラン」を公表しました。
「金融・資本市場競争力強化プラン」では、
Ⅰ 信頼と活力のある市場の構築
Ⅱ 金融サービス業の活力と競争を促すビジネス環境の整備
Ⅲ より良い規制環境(ベター・レギュレーション)の実現
Ⅳ 市場をめぐる周辺環境の整備
の4つの分野にわたり、競争力強化のための方策を盛り込んでいます。
「内外から資金・情報・人材が幅広く集積する、魅力ある質の高い金融・資本市場の構築に向け」「スピード感を持って取り組む」ということであり、期待したいところです。
なお、この中から企業会計に関するものについてリガヤパートナーズ提供「CFOのための最新情報」 が解説しています。
新規上場の主幹事証券 野村、引き受けシェア最大
22日の日本経済新聞に「新規上場の主幹事証券 野村、引き受けシェア最大」という記事がありました。
(日本経済新聞より)
「日本経済新聞が2007年に全国証券取引所に新規上場した企業を対象に主幹事証券の引き受けシェアを調べたところ、野村證券が件数、金額ともに最大だった。野村は06年と同じ者数の主幹事を獲得し、ソニーファイナンシャルホールディングス(SFH)など大型顧客も多かった。会計監査人となる監査法人の契約年数は、あずさ監査法人が最多だった。」
■主幹事証券の引き受けシェア
野村證券 45%
JPモルガン 27%
大和證券SMBC 12%
日興シティグループ 4%
三菱UFJ 3%
新光 3%
ゴールドマン・サックス 2%
その他 4%
■監査法人の契約件数
あずさ 30社
新日本 28社
トーマツ 24社
みすず 22社
その他 19社
主幹事証券会社とは、株式上場に際して、全般的な指導や取引所などの関係機関との折衝を中心的に行う証券会社のことをいいます。
引き受けシェアであり、取扱件数とは異なりますが、野村證券が圧倒的なシェアを占め、その他(多数ある中小証券会社)はわずかに4%となっています。
監査法人では、大手監査法人が多数を占めるのは例年と同じですが、ようやくあずさが首位となったようです。
しかし、あずさが前年より7社減、新日本が9社減、トーマツにいたっては24社減となっており、大手監査法人が新規上場を手控える状況が数字に顕著に表れています。
公認会計士試験の合格者急増
20日の日本経済新聞に「公認会計士試験の合格者急増 監査の品質維持課題に」という記事がありました。
(日本経済新聞より)
「2007年の公認会計士試験合格者数が実質二倍に増え、会計監査の品質をどのように維持するのか焦点となり始めた。人手不足だった業界に人材が一気に流入したものの、教育体制の整備は遅れ気味。資本市場の国際化が求められるなか、粉飾決算を見抜く優れた会計士をいかに育てるか課題も多い。」
公認会計士試験(平成17年以前は公認会計士試験 第2次試験)の合格者はここ数年1100人から1300人前後で推移していたにもかかわらず、今年の合格者はなんと2695人。
人手不足への対応や企業で勤務する会計士を増やすといった社会要請に応えたものなのでしょうが、合格率も昨年の8.4%から14.8%まで一気に上昇しており、急激な変化は監査の品質の面から気になります。
会計監査はチームで行います。
たとえば、5人のチームを編成して、ある会社の監査を行うとなった場合、これまでであれば、年次が段階的にバラバラになるように(スタッフ会計士補1年目、スタッフ会計士補3年目、シニア公認会計士5年目、シニア公認会計士7年目、マネジャー公認会計士10年目の5人というような感じ)チーム編成を組んでいました。
この場合、上の年次の者は下の年次の者を現場で教育することができ、また、年次に応じた役割を順番に覚えていくことができます。
しかし、これだけ合格者が急増すると、今後はどうしても年次の偏ったチーム編成となり、現場での教育も不十分になりそうです。その分、監査の品質を維持するために監査法人に求められる教育プログラムは重要なものとなるでしょう。
ただ、いくら研修を充実させても、粉飾決算はマニュアルを覚えるだけでは決して見抜くことはできないと思います。監査の実務の中で、絶えず知識や経験を蓄積していくことによって、はじめて粉飾決算を見抜くようなことができることになるのではないでしょうか。
合格者数が大幅に増加するにしても、公認会計士監査制度が社会に信頼され続けるために、絶えず努力するもののみが公認会計士になることができるような試験であり続けて欲しい、と願います。
今年売れたビジネス書
今朝の日経産業新聞に「今年売れたビジネス書」という記事がありました。
企業会計に関する本や自己啓発本が上位を占めているようです。
(日経産業新聞より)
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5位 できる人の勉強法
6位 なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか!?
7位 環境問題はなぜウソがまかり通るのか(1・2)
8位 生き方 人間として一番大切なこと
9位 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるのか?
10位 頭の回転が50倍速くなる脳の作り方
会計・監査の本は、ビジネス書だけでなく、小説なども売れているようです。
それだけ関心が高まってきているということでしょう。
▼amazon.co.jpのノンフィクション部門で1位(17日時点)となった話題の会計小説
キャッツ事件の真相を描いています。
希薄化は「20%未満が妥当」
18日の日経金融新聞に「資金調達での新株発行数増 「20%未満が妥当」8割」という記事がありました。
新興市場上場企業に対してエクイティファイナンスについてのアンケートを実施した結果をまとめたものです。
(日経金融新聞より)
「日本経済新聞社が実施した新興上場企業経営動向調査によると、一回のエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)による株式価値の希薄化について「20%未満が妥当」との回答が8割超を占めた。既存株主を意識する企業が多いとの結果だが、発行規模を抑制すると十分な資金が調達できないとの声もあった。株価により条件が変わる転換社債(MSCB)については「用いない方がよい」との回答が目立った。」
また、優先的に検討する調達手法は「銀行融資」が49%、「公募増資」が20%、「第三者割当増資」が13%となったようです。
希薄化が大きすぎると株主への配慮が欠け、一方、10%未満となると十分な資金調達ができない。
その間として20%が妥当というのは、多くの投資家の感覚と合 致しているのではないでしょうか!?
日本公認会計士協会IT委員会「自動化された業務処理統制等に関する評価手続(公開草案)」公表
17日、日本公認会計士協会IT委員会は「自動化された業務処理統制等に関する評価手続」(公開草案)を公表しました。
日本公認会計士協会IT委員会「自動化された業務処理統制等に関する評価手続」(公開草案)
この報告では、購買業務及び販売業務について一般的な卸売業を前提に具体的な業務プロセスを想定して、自動化された業務処理統制等及び財務諸表監査における評価手続の具体的例示を挙げ、解説しています。
業務記述書やフローチャート、リスクと統制活動及び評価手続(いわゆるRCM)のサンプルが挙げられており、内部統制監査対応で文書化を行う際の参考資料としても有用なものになっています。