今回は英語のキャピタライズについて紹介します。

 

キャピタライズとは、「Japan」や「Shinzo Abe」のように単語の先頭の文字を大文字にすることを意味します。

英語では、センテンスの先頭の単語、月(April, Julyなど)、固有名詞・名称などは常にキャピタライズすることが表記上のルールになっています。

「AP Stylebook」では、キャピタライズという項目を設け、基本的な表記ルールを定めています。以下はその一部(抜粋)です。

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固有名詞:

特定の人物、場所、モノを示す名詞(John, Mary, America, Boston, England)

*上の例にあげた名詞は常に固有名詞扱い。一方、普通名詞でも特定の組織の名称General Electric, Gulf Oil)として使用される場合には固有名詞扱いとなる。

 

固有名称:

特定の人物、場所、モノを指す名称の一部となっている普通名詞(Democratic Party, ississippi River, Fleet Street, West Virginia)


*同一テキスト内で、2回目以降これらの普通名詞が単独で使われる場合は、小文字(the arty, the river, the street)で表記する。


*複数形で使用される場合には、普通名詞の部分は小文字(the Democratic and Republican parties, Main and State streets, lakes Erie and Ontario)で表記する。

 

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AP Stylebook」では、この他にも、ブランド名、組織名、商標、年代および歴史的な出来事、国籍・人種、季節、地名などの項目についてそれぞれのキャピタライズのルールを定めており、英語を書く際に非常に参考になります。

キャピタライズのうち、「JAPAN」「SHINZO ABE」のように、すべてを大文字で表記するものは「オールキャップス(all caps)」と呼ばれ、記事のヘッドラインや広告、書籍などのタイトルでよく使われます。

キャピタライズやオールキャップスには、「読者の注意を引き付ける」、「一般的なモノではなく特定のモノを指していることがはっきりと認識できる」といったプラスの効果があります。


一方で、これらを多用し過ぎると、文章が読みにくくなる、あるいは読者が違和感を覚えるなどのデメリットも生まれます(コミックの擬音語などで使われるせいか、文のなかで突然オールキャップスが出てくると、ネイティブには「叫んでいる」かのような印象を与えてしまうこともあるようです)。

「AP Stylebook」をはじめ、多くのスタイルガイドでも「不要なキャピタライズは使用しない」ことが推奨されており、特に文章レベルでは不用意にキャピタライズやオールキャップスを使用することは避けなければなりません。

国内の企業や組織の英語版ウェブサイトやリリースを読んでいると、組織名称や商標、スローガンなどにオールキャップスを使用しているケースや、同一文書内でキャピタライズの表記が統一されていないケースをよく見かけます。

日本人的な感覚でキャピタライズを多用したり、ロゴなどのデザイン要素として使われているキャピタライズやオールキャップスをそのまま文章で使ってしまったりしていることが多いようです。

 

次回は、社名、製品名、作品名など、キャピタライズで注意が必要となる項目についてご紹介していきます。お楽しみに!!


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