与那国フィールドノート -545ページ目

ヨナグニアカアシカタゾウムシ





 センダングサのてっぺんでくつろぐヨナグニアカアシカタゾウムシを見つけました。与那国島の固有種です。


 硬い上翅は互いに癒着して開くことができず、あまりにも硬いので鳥は嫌がって食べようとしません。


 個体数が多い普通種ですが、生活史についてはほとんど分かっていません。幼虫はどこでどんな生活をしているのか、誰も知らないのです。

 石垣島や西表島に分布する近縁なクロカタゾウムシは、マテバシイの実の中で育つというので、それが生態解明の手がかりになると考えています。


 カタゾウムシの仲間は、フィリピンやニューギニアで大繁栄しています。かつて陸続きだった台湾や中国大陸には分布していないので、ヨナグニアカアシカタゾウムシの祖先は、海流に乗ってやってきたと考えられています。

 だとすると、やっぱり硬い果実のカプセルに幼虫が守られて漂着した可能性が高いのかな。


アマビコヤスデ

林床の倒木下に潜んでいたアマビコヤスデの一種です。
きれいな明るい色をしていて目をひきます。
存在が知られているものの、まだ学名がついていない未記載種で、沖縄県のレッドリストのカテゴリーでは、情報不足(DD)として扱われています。
生息は与那国島東部の狭い樹林帯に限られるとされますが、写真のアマビコヤスデは西部に位置する久部良岳で見つけたものです。
目につきづらい種だけに、詳しい生息状況の調査不足がありそうです。

タブノキ



 本土で6~7月に熟すタブノキの果実が、与那国島では、次々と黒紫色に熟し、落ち始めています。
 特に暖冬だからというわけではなく、例年通り。

 材は良質で建築や家具などに用いられ、樹皮は染料に使ったり、すりつぶして糊状になったものを線香の原料にします。また、潮風に強いため、防潮林にも使われます。