与那国フィールドノート -232ページ目

はるばる与那国へ

12月15日。

朝から雨もやみ、午後遅くには雲が切れて青空ものぞきました。

それほど数は多くないのですが、アサギマダラがちらほらと舞っています。


そのなかにマーキングされた1頭を発見!!

与那国フィールドノート

あいにく捕虫網は持ち合わせていなかったので、素知らぬふりをして近づき、サッと黄金の右手でかすめ採りました。

マダラの仲間はけっこうこれでいけるんだよね~。


だいぶ痛みの進んだ翅。

マークもやや薄くなっていましたが、十分に読み取れます。

アサギマダラの翅には鱗粉がほとんどないので、油性マジックペンで書き込むことができるのです。


ほうだつ 10 EIKO 9/25


「ほうだつ」という場所で、EIKOさんが、9月25日にマークした10個体目ということです。


この情報をアサギネットの掲示板で尋ねると、なんと「ほうだつ」とは石川県能登半島にある宝達山であることが分かりました。

直線距離で見ても2000キロくらいはあるでしょう。

小さな体に秘めたパワーに感動します。


ほど近い場所では、くたびれ感漂うアサギマダラが翅を休めていました。

与那国フィールドノート

くすみ破れた翅。

マークはなくとも長旅を続けてきた証が刻み込まれています。

亜熱帯の島に到達するまでに、どんな風景を見てきたのだろう。


もしやの電話

昼前、久部良ミットゥを見おろす家に住む知人から電話がありました。

めったに電話などかかってこない人です。

もしや・・・


ミットゥにハクチョウいるどお!


やっぱり。

昨年コハクチョウが飛来した時も、やはり彼から電話があったのでした。

彼こそ南の島のハクチョウ男。

僕が出勤前に見回った時はいなかったのにね。


で、さっそく昼休みにミットゥへ向かったのですが見当たりません。

昨年のコハクチョウはミットゥとカタバル浜を頻繁に行き来していたので、満田原、比川の水田を探しながら向かいました。

けれど、やっぱり見つけられませんでした。


代わりにいたのがこれ。
与那国フィールドノート

ヒシクイです。

数枚シャッターを切っただけで飛び立ってしまったのですが、(比川浜に移動してました)

ずいぶんと首がながいなあ、そんな印象を持ちました。


職場に戻って、去年の12月27日に撮った写真と比べるとほら、与那国フィールドノート
ずんぐりむっくり、圧縮された感じがするでしょう。


日本に飛来するヒシクイに、「オオヒシクイ」と「ヒシクイ」の2亜種があることは知識として知っていました。


そんなの僕にわかるかよ!

そう思っていましたが、百聞は一見に如かず。

目の前に現れると分かるものですね。


今日見たのが、首が長く、嘴も長く、額と嘴の段差がなだらかなオオヒシクイ。

去年見たのが、首が短く、嘴も太くて短く、額とくちばしの段差がくっきりのヒシクイ。


ですよね!




ヨナクニカモメヅル

アサギマダラの幼虫が食べていたのはヨナクニカモメヅル。

と記しつつも、いかんせん情報量が少ない植物で、確信を持つには少し不安もあるのが正直なところです。


沖縄県RDBから拾い読みすると・・・


カテゴリー:絶滅危惧ⅠA類(CR)

分布:与那国島、魚釣島

生息環境:低地の林縁

生息状況:与那国島の2か所で確認されている。

等々


与那国フィールドノート


アサギマダラの食草として記録されているかは不明ですが、同じガガイモ科の植物には広く食草があるので、食べていること自体は不思議ではありません。


ところで

ヒメアサギマダラの食草としては、その名が図鑑等に登場します。

与那国フィールドノート

             ヒメアサギマダラの求愛行動 2007.5.15


ヒメアサギマダラは半定着状態にある遇産チョウで、最近は個体数が減少しているものの、1~2年前まではマダラチョウの中では最も個体数の多い普通種でした。


しかし、これほどの発生量を賄うほどヨナクニカモメヅルは多くないだろう!

当時はそう思ったものです。(今も。)

きっとほかにも食草があるのでしょう。

与那国フィールドノート

まだ青い果実がいくつもぶら下がっていました。

やがて熟したら、増殖用にいくつか採集しようかと思っています。