「会社と人をキラリと光る存在に変える」

未来価値創造パートナー 渡邉敦です

 

「“まだ見ぬ未来に向けた価値創造” が
普遍に変わる喜びを50万人に伝える」

ミッションを掲げ

「自己実現した人にしか見えない風景の

創出に関わる」 

ビジョンを実現します

 

 

こんにちは。

 

今日は効果的なリソース配分といった話を書いてみます。

 

僕たちはじゃんけんをするとき、グー・チョキ・パーの順で呼びますが、経営では、グー・パー・チョキの順で使われます。これを、「グー・パー・チョキ理論」と呼んでいます。経営資源の配分をわかりやすく表現しています。商品開発や事業発展に役立つ経営資源配分の順なんです。

 

「グー」は1点集中で、間口を広げすぎず 欲張らないで 経営資源を集中させる意味で使われます。

 

1つの分野で成功して資金力をつけ、そしてそのあと「パー」で領域を広げて多少変化を目指しますラインナップを揃えて周辺機器やサービスを充実さます。

 

ある程度領域を広げると収益性が悪い部分が出てきます。収益性が悪いものは、思い切って「チョキ」すなわち部分的な撤退や切り捨てで身軽になります。

 

そして、さらにグーに戻ります。これを繰り返しながら事業を発展させるという理論です。

 

●グー・パー・チョキの順に事業を立ち上げ、拡大整理をする

ターゲット、商品分野、品揃え、事業戦略などあらゆる分野の選定にグー・パー・チョキ理論が役立ちます。新しいことを始める時に、常に議論されるのがターゲットや範囲を広げた方がいいのではないかという意見です。

 

しかし、いきなりパーを目指すと全てが中途半端になって失敗するケースが多いです。

・製品の差別化が希薄になる

・顧客の訴求点が曖昧になる

・開発に時間がかかる

・品数が増えて生産や管理の効率が低下する

などの問題が発生します・グー・パー・チョキの順番を守り、最後にチョキを忘れずに行うことが重要です。

 

●チョキを忘れると様々なロスが発生する

日本の企業の多くはチョキが苦手と言われています。ある商品の生産や販売から撤退できない結果、多品種少量生産の悪循環から抜け出せないことがよくあります。

 

品種数が増えると生産時の品種切り替えロスのほか在庫費用や管理費用などが増加します。売上を切り捨てても、品種数を減らした方が収益向上を測ることができるのです。不採算商品をカットしなければ新しい商品を生み出す余力も生み出せません。

 

例えば、ある食品会社では売れば売るほど赤字の商品が生じました。その商品の生産販売をやめると販売が下がる、と思い生産中止を意思決定できなかったのです。しかしその後、戦略を理解した人が社長になり、思い切って赤字商品から撤退しました。その会社は売り上げが減りましたが、減収増益で慢性の赤字体質から脱却できました。

 

思い切ったチョキは必要ですが、チョキだけでは売上が下がります。新しい分野を切り開くことが必要です。そこで新しい分野を視野に入れさらにグー・パー初期理論を繰り返します。

 

グーで一点集中

・ひとつの商品にじっくり時間をかけていい商品を作る

・多品種を考えるよりターゲットを絞り込んで一点集中

 

パーで手口を広げる

・一つが成功したらラインナップを揃えて品種を拡大する

・周辺機器やサービスも充実させて多面的に展開する

 

チョキでカット・切り捨て

・収益が高い商品を残し利益が出ない商品をやめる

・収益が高い商品をさらに発展させるためにグーに戻る

 

そして、またグー・パー・チョキを繰り返していくわけです。

 

マーケティングで大事ポイントは、①商品、②集客、③営業、の三点です。

 

①の商品なんですが、選択肢は多くしないで、絞って、お客さんが選びやすくします、いわゆる、「アイエンガーの法則」とよばれている話です。これは、グー・パー・チョキ理論でいうところのチョキとなります。

 

「ジャムの法則」とも呼ばれているこの法則は、マーケティングでは有名な話です。少し、解説してみます。

 

米国のあるスーパーに、いろんなジャムが試食できるコーナーを設置しました。数時間ごとに試食するジャムを24種類と6種類に変えて反応を調べました。

 

24種類のときは買い物客の60%が立ち寄ったものの、6種類のときは40%しか訪れませんでした。選択肢が多いほうが、多くの人の注目を集めるようです。

 

ところが、多くの人が試食をしたにもかかわらず、24種類では、訪れた人のわずか3%の人しか購入してくれませんでした。それに反して、6種類では、なんと30%もの人がジャムを購入しました。

 

つまり、それぞれの数字を掛けあわせると60%×3%=1.8%と40%×30%=12%で、実際にジャムを買った人は、6種類だけ並べたほうが7倍近く多いことになります。選択肢が多すぎると、かえって決定を回避したり先延ばししたりしてしまうのです。

 

これを「選択(決定)回避の法則」と呼びます。この実験が有名になり、「アイエンガーの法則」「ジャムの法則」と称されることもあります。

 

選択肢が多すぎると、人は迷ってしまうので、購入率が下がってしまうんです。選択することがストレスだからですね。というので、顧客には、選択肢を大量に与えるよりも、シンプルなほうがいいよねというのがジャムの法則です。

 

で、グー・パー・チョキ理論の話に戻します。

 

ロングセラーにはグー・パー・チョキ理論を実践しているものがたくさんあります。

 

カップヌードルは1971年に発売され未だに売れ筋商品です。カップヌードルは 顧客からのイメージの陳腐化を防止するために大きく二つの戦略を取っています。

 

ひとつは、新製品を定期的に販売していることです。チリトマト味、シーフード味などの新製品を加えて、これまで、163種類販売されたそうです。

 

ふたつめは、CMを未来志向にして陳腐化を防止していることです。例えば、スターウォーズ、ガンダムなどを使った CM を放映し、未来志向をアピールし続けました。以前は、宇宙人や ボーダーレスの時代の動向をテーマにした CM もありました。

 

長年愛され続けるマクドナルドは品種を絞ることで選びやすさや在庫削減作業の複雑さの削減を目指しています。新しいハンバーガーを発表した時、ほとんどの場合既存のハンバーガーとの入れ替えが行われています。

 

うえのジャムの法則でお伝えしたとおり、品種数が増えると顧客は悩みます。顧客が商品選びに時間をかけると店舗の売り上げは落ちます。待ち時間が長いと思った顧客は並ばないで帰ってしまいます。1人当たりの顧客のレジ時間を短縮させることは販売機会のロス削減にもつながるわけです。

 

で、これ買い物とかだけならともかく、多くの人は「人生の選択肢が多すぎる」というのに陥っている気もします。要は、やりたいことがない!みたいに悩む話です。

 

もしもこれが「ウエディングプランナーと大工とエンジニアの3つからしか選べない」とかになると、意思決定できると思いますが、「無限にあります!あなたのやりたいことを見つけてください!時間の余裕はないので、すぐ決めてください!一度決めるとやり直せません!」みたいな感じで、人生のやりたいことを強いられるなら、それじゃ決められませんよね。

 

しかし、たとえば就職サイトのリクナビとかは、集客と売上のために、大量の会社を用意してくれます。もちろん、会社の数が多いほうが学生も嬉しいし、売上もあがるし、プロダクトとしては100%の正解です。

 

しかし、選ぶ側としては、3万社の中から選ぶことになるので、しんどいですよね。しかも、親や先生とかも「人生の大事な選択だから、いろいろ見ておいたほうがいい」とかアドバイスしたりしますから、選ぶコストを避けられない世の中になっています。

 

なので、なんとなく生きてたら、人生についての選択肢が多すぎて辛くなるので、選択肢が多くなりすぎないようにしたほうがよさそうです。

 

というわけで、この世の中、放っておくとひたすら選択肢の量が増えていくので、自分で、選択肢を減らすための仕組みや工夫を作らないと、決めるだけで大変な人生になっちゃうので、要注意と思っています!

 

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

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