「会社と人をキラリと光る存在に変える」

未来価値創造パートナー 渡邉敦です

 

「“まだ見ぬ未来に向けた価値創造” が
普遍に変わる喜びを50万人に伝える」

ミッションを掲げ

「自己実現した人にしか見えない風景の

創出に関わる」 

ビジョンを実現します

 

 

こんにちは。

 

今日は色彩心理学による効果的なブランディングといった話を書いてみます。

こんにちは。

 

「無意識にできてこそ本物」というのは、サッカーの三浦知良選手です。

 

日経のコラムから抜粋します。

「僕が19歳のころ。一つ上のカテゴリーの選手にドリブルも何も全く通用しなかったのだけれど、ある時ふと、いつの間にか抜き去れるようになった。鍛錬ゆえ、偶然の産物ではないとしても、一つのドリブル突破、ゴール、プレーを機に、自分がワンランク上がった手応えがふいに舞い降りるようだった。

 

意識して取り組み続けてきたことが、無意識にできるようになる。そのとき初めて、何かを身につけたといえる。意識しなければできないうちは、まだ本物じゃないんだ。

 

FWでいえば、前線でDFがいようがスペースが狭かろうが、ボールを受けたらすぐに前を向けることは一つのスキルだ。前を向かないFWなんて怖くない。そこで僕らは日々、前を向こう、向こうと取り組む。考えて動いているうちはまだ、しっくりこない。これが「いつの間にか」前を向ける瞬間がある。体が無理なく、スムーズに求められる動作に応える。

 

空いているスペースを察知する、受けたパスを1つ目のタッチでどこそこに止める、相手の位置に即してポジションへ動く。すべて、意識することで身につけていくものでありながら、意識してやっているうちはまだ二流。これ、チームの「一致団結」でもそう。

 

考えなくてもシンクロできるかのような相互信頼、一体感。こればかりは、一選手の姿勢や監督の指導だけで生み出せるものでもない(ここまで)。

 

僕たちも、街を歩いていて、無意識に意識していることがあります。例えば、自分の妻が妊娠してお腹が大きいときは、街でも妊婦さんに自然と目がいきます。自分の両親が、杖をついて歩いていれば、同じように杖をついた老人がいつもより目につきます。

 

これを「カラーバス」と呼んでいます。バスはBATH。色を浴びる、ということです。「考具」(加藤昌治著)で紹介されています。考具とは「考える道具」という意味です。

 

この本ではカラーバスを「アイデアを出すコツ」として、「街を歩くごとに特定の色を探す」という内容があります。

 

これはやってもらえるとわかるのですが、「赤いものを探そう」と思って街を歩くと、普段気づかなかった看板とか、お店とかに気付きます。

 

人間の脳はよくできていて、興味ないもの、必要ないものに関しては無視しています。たとえば「この車を買おうかな」と思った瞬間に、街中でその車をよく見かけるようになる、上記の例のように、妊娠した女性に目が向く、杖をついた老人に目が向く、というのはよくありますよね。

 

逆に言うと、自分の興味外の情報を取得するのは、結構無理やりやらないとうまくいきません。つまり、意識する仕組みが必要なわけです。僕もブログを書くときに、情報収集をしますが、ネットでピックアップする記事は、自分の好みの情報しか摂取していなかったりしています。これは、実は同じような情報を集め続けていたりして、効率が悪かったりします。

 

というわけで、いつも同じ道を通っていても「今日は赤のものを探そう」とか「今日は青」「明日は、漢字が3つ並んでいるものを探そう」とするだけで、自分が摂取しなかった情報を手に入れられ、新しい発見があります。これが、一番シンプルな、アイデアの幅を広げるための情報収集の方法です。

 

そして、この手法をより発展させるなら、「なんらかの仮説を持つ」といいと思います。そうすると、さらに深い気付きを得られます。

 

たとえば、「中華料理屋さんは赤色の看板が多いはずだ」と仮説を立ててみてみると、「5店中4店が赤だった」と気づきがあったとします。では、残りの1店舗はなんだろう、と思って見てみると、大阪王将でした。

 

実は、大阪王将の看板は、最初から黄色だったわけではありません。少し古いデータなんですが、2018年11月くらいから看板を黄色に変えたそうです。そうしたら、東京・西五反田店で、翌月の売上・客数が前月比で130%を記録したそうです。

 

 

詳しくはこの記事に書いてありますが、他にも黄色は「気軽さ」や「安い」という印象にもつながりやすいそうです。確かに「マツモトキヨシ」「ドンキホーテ」や「鳥貴族」など、「低価格」を特徴とするお店の看板には「黄色」が使われています。なるほどなぁと思いました。

 

こういった感じで、仮説を持って、それを検証するために調べたりすれば、気付きや新しい情報が手に入ります。つまり、慣例的に、この色が使われる、というものをあえて変えてみるとか、業界の慣習で、この色が使われているものを変えてみる といった発想が大切です。

 

ちなみに、色は人の感情や体験や記憶と結び付きやすく、人は色に「イメージ」や「象徴的な意味」を重ねます。モノを見るときに色のイメージを重ねることもありますし、色の持つ「心理的効果」で人の行動が促されることもあります。

 

うえの大阪王将の例では、店舗看板の色を変えましたが、看板はお店の第一印象を決めるため、色づかいはとても大切です。色を使い分けることで「店舗の印象」や「求める客層」に影響を与えることもできますし、店舗を見つけてもらいやすくする「工夫」とすることもできるでしょう。

 

・黄色

「希望・喜び・意欲・好奇心・無邪気」などの印象を与えます。

「明るい、楽しい、親しみやすい」といった感情を感じさせます。

 

・黒

「重厚感・高級感・威厳・プロフェッショナル・強い意思」などの印象を与えます。

信頼性を感じさせることから、従業員の制服などにもよく採用されます。

 

・赤

「自信・活動的・情熱・達成感」などの印象を与えます。

「情熱や自信」と関連しやすい色とされています。

 

このうち、黄色と赤はどちらも暖色系の色ですが、「赤」に「黒」を組み合わせた改装前の看板より、新しい「黄色」の看板の方が「明るさ、気軽さ、入りやすい雰囲気」を与えます。

 

なぜなら「黒」は「重厚感」や「高級感」を演出できる色ですが、反面、敷居の高さや緊張感につながり、気軽に入りにくい印象を与えてしまうこともあるからです。西五反田店の場合、大きな面積の「看板」全体を「黄色」に変えたことで、店構えがより明るく、カジュアルで気軽に入りやすいイメージに変わりました。

 

こんなふうにしてアイデアを広げていく癖をいつもつけておくと、仕事でサクサクとアイデアがでる人になれたりします。しかし、それを邪魔するのが、固定観念であったり、常識だったり、慣例・慣習だったりするわけです。

 

違和感を覚えることでも、上の例であげたように色彩心理的には、イメージアップにつながる色だったりするわけです。こう考えてみると、仮説と検証を繰り返せば、思わぬヒット商品を生み出せるチャンスは、じつは、世の中にたくさんあるのかもしれませんね。

 

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

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