観た、『ナバロンの要塞』~その2~ | Joon's blog

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また『ナバロンの要塞』を観ました。

 

前回の鑑賞記はコチラ

 

一つの映画を何回も見るなんて時間の無駄と考える人も世の中にはいますが、複数回も見ると、前に観た時には分かりにくかった事に気付けたり、退屈だった箇所が面白く感じるようになったり、主人公以外のキャラを注視できるようになったり、新たな発見に富んだ楽しみ方ができるのが好きです。

今回の鑑賞では、必ず眠くなる船の難破シーンを興味深く観終えられたんだから、自分で自分を誉めてやりますよ(笑)。
嵐が強まってから、甲板を始め、船がどんどん破損していく中、オタオタしたりいちいち誰かの指示を仰ぐようなキャラがいないため、各キャラの挙動を気にしながら見ていれば意外と睡魔を跳ね返せるようです。
そこから見進めて気が付いたんですが……船が難破&大破→崖を上り終えるまでの、けっこうな長い時間にセリフが一切ない事に驚きます。
逆を言えば、セリフがない→大したドラマがないせいで退屈に感じてしまうのかもしれません。

序盤でソッコー重傷を負うフランクリン。
上官であるジェンセンより運の良さを評価されていましたが、本作で描かれる作戦行動中はまったく運がありません(笑)。ナバロン島へ向かう際に船が難破したのは、ある意味、操船していたフランクリンの運のなさも一つの原因だしね。
その後、崖からの滑落によって重傷を負うだけでなく、挙げ句には負傷箇所が脱疽(or壊疽)を起こすという不運っぷり。映画史レベルで見ても、負傷しても傷が化膿するキャラなんてなかなかいませんからね(笑)。
不運の連鎖が繋がりすぎる、かなりの気の毒キャラです。

 

タイトルにもなっているナバロン島の長距離砲(のセット)は、何度見てもその巨大っぷりに圧倒されます……が、出来がいいのはそのくらいで、他の特撮関連は意外と力が入ってないようです。
特にミニチュアを使った撮影、今回の鑑賞では長距離砲の爆破→ナバロン島の崩落シーンで、背景の幕が見えちゃったものでね(笑)。
ただ、本作は1961年の作品である事を鑑みれば、ある程度は仕方ないかな?

 

ざっくり言えば本作は、目標を破壊するために敵地の奥深くに潜入する工作員の冒険譚で、硬派で男臭いお話であるべきと願うんですがね、そこは映画というエンターテインメントの宿命か、女性キャラの登場は免れず、レジスタンスに参加しているマリアとアンナが登場します。

となると、やっぱり出てくるマロリーとアンナのムーディーなキスシーンとか本当に邪魔で(笑)。

これとは逆に、マリアはいいキャラですね。

男たちの足を引っ張る事はないどころか、男たちがスパイの処置について女々しい言い合いをしているどころか、それを黙って見守っているだけの状況を終わらせたり、なかなかいい仕事をしてくれます。

スタブロとのロマンスもあるけど、唐突&淡白な告白から始まるものの(笑)イチャつくシーンは皆無で、人生の半分も過ぎた大人の恋愛って雰囲気が好きです。

新天地に向かう事なく、苦しい状況下に身を置きながら共に暮らすであろう二人には応援の拍手を送りたくなりますね。

 

にしても、本作ってリメイクを企画すれば楽に通りそうな作品なのに、未だにそんな作品が現れていないのはチト意外ですね。

仮に現代版としてリメイクしたとして、工作員にはアジア系や黒人、女性という個性豊かな6人が集まるんでしょうね、しょーもね~…。

 

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