観た、『パトリオット・ゲーム』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『パトリオット・ゲーム』を観ました。

 

妻子とともにイギリスに訪れていたジャックは、街中でテロリストの襲撃に遭遇。応戦したジャックは数人のテロリストを殺し、自らも負傷してしまう。

テロリストの正体はIRA内でも過激思想を持つ数名、その中の1人であるショーンは逮捕され収監される。弟を殺したジャックを憎悪しつつ…。

その後、アメリカに帰り自宅で療養をするジャックはショーンが脱走した報せを聞く。まさかアメリカまで追って来ないと高を括っていたものの、妻子がショーンにより重傷を負わされたと知ったジャックはCIAに復帰。ジャックの、家族を守るための戦いが始まる……といったお話。

 

特にシリーズ作品と謳ってはいないけど、ジャック・ライアンが登場する2番目の作品です。先に登場したのは『レッド・オクトーバーを追え!』ですね。

その時にジャックを演じたのはアレック・ボールドウィンさんでしたが、本作ではハリソン・フォードさんに変更になりました。

公開当時はまだ洋画初心者で、ハリソンさんこそがジャック・ライアンだ!と思い込んでいましたが、最近に『レッド・オクトーバー~』を再見した際、表情が少ない朴念仁(笑)のハリソンさんより、アレックさんの方が良かったんじゃない?と思うようになりました。

…でもやっぱ、今作ではアクションシーンも増えてるし、となればハリソンさんに白羽の矢が立つのも頷けます。

  

若い頃に観た際には、観終えても冒頭のテロリストの襲撃シーンくらいしか頭に残らず、他は眠気に耐えながら見るような作品に感じたものです。

ハリソン・フォード=アクション俳優と連想したが故に、本作にアクションシーンを過度に期待するという大カン違いですね。

が、いい歳になってから観直すと、そんな事はないと気付きます。

これはハリソンさんも言及していましたが、ジェームズ・ボンドやインディ・ジョーンズとは違い、ジャック・ライアンは戦うのを余儀なくされて戦う男なんだと。

 

本作で考えさせられるのは、英雄になる事の代償。

ホームズ卿を救った勇敢な行動からジャックはナイトの称号を与えられますが、その裏では、弟を殺されたショーンの憎しみや恨みを買い、付け回されるようになります。

これってスゲー現実的ですよね。

逆恨みが怖いのっても含め、いい大人が喧嘩を避けるのは、その場だけでは終わらない、後に延々と続く報復合戦が嫌だからです。これを完全に終わらせるには、最低でもどちらかの命を供物に差し出す事になりますから…。

そんな後先を考えず、純粋な正義感から沸き起こる怒りを以って、悪党を懲らそうとするジャックはカッコ良いんです。

そんな勇気を少しでも胸に抱いたところで、それを気楽に実行できないのがノンフィクションの世界に生きる我々の辛さなんですが…。

 

今でこそ解散した(に近しい)ようですが、連中の活動真っ盛りの頃、特に90年代にはIRAが登場する作品がゴロゴロありましたねぇ。覚えている限りでは、『クライング・ゲーム』やら『マイケル・コリンズ』やら『デビル』やら…。

若い頃にはピンと来なかった、オカマが関連するくらいの記憶しか残っていない(笑)『クライング・ゲーム』は、いい歳になったからこそ再見したいなぁ。

 

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Blu-ray版は、予告編とメイキング=当時を振り返る証言集が収録されています。ハリソンさんが登場しているのも良いですね。