久々にテレビドラマで泣いたんですよ。
だって……
すすす、すけはちぃぃぃッ!
みんな大好きお庭番、薮田助八が…!
…ん? 何ソレって?
現在BS朝日にて絶賛(再)放送中、『吉宗評判記 暴れん坊将軍』の話ですよ!
『暴れん坊将軍』と言えば、第八代将軍である徳川吉宗さんを描いた作品。
そんな吉宗さんが御政道の改革を図るため、将軍という身分を隠して徳田新之助を名乗り、自ら城下町に出て人々の暮らしを実体験するという、まぁファンタジックなお話です(笑)。
人の上に立つ人間とは、どんな人々のおかげで今の位置に立てているのかという、寓話的な要素も多分に含んでいるんですがね。
そんな吉宗も、たった一人で町に出るのは当然のごとく危険ゆえ、目付け役として、かつ警護を担当するのが、件の薮田助八&おそのというお庭番コンビなのです。
助八を演じているのがMr.東映ヒーローこと、宮内洋さんってのも好印象なのです。個人的にも。
そんな助八が、87話で殉職…。
自分の事はさておき、あくまで上様の身をおもんぱかり、その思いをおそのに託して別れを告げる姿が健気で健気で…。
どんだけ人が亡くなる場面があったところで、ほとんど泣かない上様も、さすがにこのシーンでは涙目になってましたね。それも上乗せで、泣けてしまいました。
そもそも本作は、ゲストキャラであっても人が死ぬ事はスゲー少ないので、それが数少ないレギュラーであれば実に悲しいシーンになるのは必定です。
うううっ……余は悲しいぞっ…!
そんな回の直後に来た話が、アンサー回とも呼べるような内容で。
病により、余命いくばくもない青年が、自分が生きた証として、おまちをモデルに絵を描きたいと言う。
おまちだけでなく、家来や父親もその願いを叶えてやろうと協力してやるが、吉宗=新さんはそれを否定します。
本当に生きた証が欲しいのなら、家来や父親の力に甘えず、なぜ自分の力で動かないのか。どんだけ病んでいようが、今ある命を燃やし精一杯生きてこそ、それが生きた証になるのではないかと。
――これって、前回で死んだ助八の事を偲んでの言葉(や考え)だったんじゃないのかなと思うんです。
死してなお吉宗の中に助八が生きているからこそ、そんな助八の生き様を思い出し、ややムキになってまで力説したのだと考えると、ここでもまた目頭が熱くなります。
…って、この辺は“昭和テレビドラマあるある”で、前回に死んだキャラを今回で思い出す描写はなく、本作でも助八を思い返すくだりは一切ありません(笑)。あくまで俺ッチの妄想です。
まぁ、せいぜい大月半蔵というキャラが助八の役を引き継ぐシーンはあったんですがね。ちょっと事務的でしたが…。
まだ1回分しか見てないけど、この2代目のお庭番である半蔵、好意的に見れるようになるまではかなりの時間を要しそうです。
何つっても宮内洋さんの後釜ですからね、これに代わる人材を探すのは容易な事ではないのは分かるんですが…。
先輩であるおそのさんへの口の利き方、タメ口や命令形ってのが10年早いと感じますが。
助八が軽業で戦ってたのに対し、半蔵は一撃が重いのが良いですね。
まぁ、第1シリーズだけでも200話越え(!)らしいので、マンネリ打破のためか、キャラの入れ替えは仕方ないですが、今後はどうなるんでしょうね。
新さんの正体を知らず余裕で将軍を非難する山内幸内とか、初めは見下し気味→正体を知ってからそれなりに態度が変わった山田朝右衛門とか、吉宗をハッとさせる役→ドラマを面白くさせるキャラがいつの間にやらフェードアウトしちゃうのは納得行かないんだよねぇ。
そこは真っ先に龍虎でしょ…(笑)。
にしてもね~、これが放送されていたのが1978年頃。
なんですが、女性レギュラーが実に魅力的!
め組のおかみさんである、おさいを演じる春川ますみさんは、個人的には『トラック野郎』のジョナサンの奥さんとしてお馴染み。め組の頭である辰五郎の奥さんでもありますが、いつ生卵を食わせるのかヒヤヒヤします(笑)。
↑でも少し触れた、お庭番のおその=夏樹陽子さんは実に綺麗! 町中でのカモフラージュ姿である鳥追い女が実に似合ってます。戦闘時の忍び装束(?)がスラックスってのが70年代らしい考証ですね。『かげろう忍法帖』におけるくノ一は、時代に迎合するかのようにミニスカでしたが(笑)。
そして大本命と言えば、おまち=おまっちゃん! 演じている岐邑美沙子さんもチョー可愛くないですか? いつも明るい朗らかなキャラはめ組の癒し!
ところで、『暴れん坊将軍』と言えば、クライマックスである殺陣の音楽がカッコ良いんですよね。
その他の劇伴も印象的という事で、その昔、
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というものを買ったんですが、今ひとつ曲が足りない…。
殺陣の音楽も『吉宗評判記~』の時は2種類あったんですが、生き残った(?)のは、多くの人が知っている方。そうじゃない方の音楽がないのは残念。
『~Vol.1』と銘打っておきながら、Vol.2は一向に出る気配がないんだから、再放送でそこそこ盛り上がっている今こそ動いてくれ、キングレコードさん!
余談ながら、『暴れん坊将軍』には小説もあるので、興味のある方はぜひ一読してみるべし。
…あ、助八は出てませんが。
☆ 追記 ☆
アクセス解析を見ると、本記事の閲覧数が意外と多くて驚いています。つっても、2桁程度だけど。
だって、昭和の時代劇が、そこまで人気があるとは思えないじゃない?
“助八”というお店が閉店でもしたのかなと思ってます…(笑)。
☆ 追記 〜その2 ☆
相変わらずアクセス数が多い記事なので、ちょっとした情報を。
BS朝日で『〜暴れん坊将軍』が2週目に入っていますが、当記事の87話は22年1月13日に放送ですよー、お見逃しなきよう!