正常なボケじーさんに至るまでと今 ペッコのネタ帳 -2ページ目

正常なボケじーさんに至るまでと今 ペッコのネタ帳

ボケ倒して行くじーさまのようすを客観的に見てみたく、書いてみることにしました

それまで、自分で炊飯器でご飯も炊いていた。

お茶も沸かしていた。

煮物も作っていた。

電レンジもちゃんと使えていた。

洗濯機も洗剤を入れて回していた。

もちろん、洗濯物も干していた。

乾いた衣服もちゃんとしまえていた。


普通にできていたことが、なんだかおかしくなってきた。


こんなに急におかしくなるものなのかと、父の急変についていけない。


白菜が炊飯器の中に!

電子レンジの中にも焦げた白菜。

ティファールの中にはさつまいも。

オープントースターでお弁当を温めていた。

もちろん、容器はドロドロに。


と、予想外の危険行為が続いた。


お昼だけお弁当を配達してもらっていたが、ここまでくると、自炊させるわけにはいかない。


間違っても火事を出してはならない。

ガス炊飯器、お魚焼器も撤去して、夜のお弁当も追加した。

デイサービスも1日増やして週3日にしてもらった。


これで少し様子を見ることにした。


あるお天気のいい日、仕事が早く終わったので、処分の途中だった竹のラグを切断しにいった。


ゴミ袋に入るくらいの大きさに切りながら、隅に固めて置いてある不用物もどんどんゴミ袋に詰めていった。


ん??なんだか異臭がする。

どこからだ?

鼻を効かせながら匂いの元を探した。

ここか??とクーラーボックスの下の板をどかした途端、我慢ならないほどの悪臭が襲ってきた。


うわ〜っ!!くっさー!


こわごわ確認すると、発泡スチロールの中にあった肥料に水が入って発酵しているようだった。

これはひどい。

おまけに発酵したドロドロの中にビニール袋が突っ込んである。 


なんじゃこれ…。


勇気を絞って取り出してみると・・・。


あーっ!あったぁ。これ、ストーブのタンクじゃん。こんなところから出てきた。


しかし、ビニールは破れ、タンクはドロドロに浸かってすでに錆びていた。


誰がどうしてこんなところに…。


父しかいない。まさか、やっぱり昨シーズンから

ボケていたのか。


間違いない。気が付かないうちに認知症は始まっていたのだ。



一番困ったのが火の始末だ。


コンロの火、ストーブの火。

お風呂の給湯器は直接火を見ることがないので心配ない。


ガスコンロはすぐにIHに交換した。

それにあたり鍋、フライパンなどの調理器具も全て買い換えた。

もったいないけど仕方ない。


暖房は、昔からお湯も沸かせるので石油ストーブを使っていた。だからエアコンも冷房専用で暖房機能はついていない。 


その年もはじめは石油ストーブを使っていたのだが、危険なので石油ファンヒーターに切り替えようと、一年前に購入したものを使うことにしたのだが……。


あれ??給油するにもタンクがない??

他のと間違っているのか確認したら、なんと予備の二つの石油ストーブのタンクもないことが発覚した。


父に聞いてみても知らぬ存ぜぬの一点張りだ。

らちがあかないのでとにかく探しに探した。が、見つからず、断念してまた新しく購入したのだった。


あー、もったいない。


それにしても、タンクだけ3つもないなんて。

泥棒に取られたか?いや、とるならストーブごとだろう。

やっぱり父のしわざか?

まさか、去年から認知症だったのか??


ま、そのうち出てくるだろう。


ただ、石油ファンヒーターが安全かどうかがちょっと心配なところだ。




絨毯のかたまりをさわっていませんように。

願いながら巻いて仕事を終わらせて、実家へ向かった。


しかし、願い叶わず、廊下まで引きずられた絨毯からは包まれたはずのものが顔を出して潰れていた😭。


足裏のスタンプが廊下に押されているのを発見すると、途端に怒りが込み上げてきた。


なーにやってるのぉ💢。

余計なことやらんで!!

もう触るな!

動くな!

これ以上被害を広げんでくれ〜っ!

 

父をきれいにした後、ブチギレ状態でひたすら片付けた。

本命のブツをやっつけたあとは絨毯を切って切って切り刻んで燃えるゴミの袋にいれ続けた。

竹のカーペットは、さすがに工作バサミでは切れず、後日ノコギリで処分することにして庭に片隅に重ねておいた。


廊下も何度も何度も拭き掃除をして殺菌もして、ひと段落した時は、冬だけど汗だくだったし、ハサミの使いすぎで右手は痺れていた。


その後、接骨院に通うはめになる。


父は、すこしまえからできなくなることが増えていたのだが、それを機にスピードを増した。





父は、この緊急搬送をきっかけにどんどん錆びていった。


よっぽどショックだったのか、ちょいちょいお漏らしもするようになった。


救急搬送されて1週間ほど経った朝、珍しく弟から電話がかかってきた。


弟は、夏からつけたままのすだれを取り外しに、仕事に行く前に実家へ寄ってくれていた。

取り外して、父に声をかけようと玄関の扉を開けた途端、💩の香りが充満していた!!。


恐る恐るなかを見ると、絨毯の上にホヤホヤの💩が転がっているのをみつけて、直ぐに電話をかけてきたのだった。


そのまんまにして仕事に行ってもいい??という。


いいわけない!!

そのままにしておいたら、ブツを踏んでついたまま家中歩き回るに違いない。それだけはなんとしても阻止せねばならない。


時間もないので、せめて絨毯をまるけて💩を包むようにお願いした。


片付けに行くまで、惨事になっていませんように。