（隋の受付にて）
受付
「遣隋使としてお越しの『おのの』さまー。」
（誰も名乗り出ない）
受付
「『おのの』さま、いらっしゃいませんかー？」
（誰も名乗り出ない）
受付
「『小野妹子』さまー。」
小野妹子
「あ、はい（受付の元に急いで向かう）。」
受付
「小野妹子さま。」
妹子
「はい。」
受付
「本日は隋にお越しいただきありがとうございます。」
妹子
「いえ。」
受付
「では『おのの』さま。
今回、隋の視察に当たりまして・・・。」
妹子
「あ、あの、すみません。」
受付
「はい。」
妹子
「さきほどから私のことを『おのの』さまと呼んでいらっしゃいますが・・・。」
受付
「はい。『おのの』さまですよね。」
妹子
「いや、フルネームだと『小野妹子』ですが、
『おのの』で切られたことないもので。」
受付
「でも、さきほど書いていただいた来訪者カードを見ると、
苗字のふりがなのところに『おのの』と・・・。」
妹子
「あぁ、それは仕方なかったんです。
書けるのであれば、苗字と名前の境界のところに『の』って書きたかったのですが・・・。」
受付
「あ、ミドルネームってことですか。」
妹子
「違います。
日本にミドルネームのシステムないので。」
受付
「でも『マイケル・J・フォックス』はミドルネームありますよ。」
妹子
「彼は日本人じゃないからです。」
受付
「『バスコ・ダ・ガマ』もミドルネーム付いてますよ。」
妹子
「彼も日本人じゃないからです。」
受付
「いっそのこと、
『おの・ダ・いもこ』にしますか。」
妹子
「なんでバスコ・ダ・ガマに寄せるんですか。
やめてください。『小野田妹子』みたいになるんで。」
受付
「そもそも、ミドルネームじゃないとしたら、
この真ん中の『の』は何なんですか？」
妹子
「わからないです。
小学生の頃からそう呼ばれていたので。」
受付
「あ。あだ名ですか。」
妹子
「あだ名ではないです。
小学生のころのあだ名を仕事先の来訪者カードに書かないです。」
受付
「ちなみに、お父さまが名前をつけられた・・・？」
妹子
「まぁ、そうだと思います。」
受付
「お父さまが役所に申請を出すとき、
勢いあまってふりがな欄に『の』を二つ書いちゃったとか・・・。」
妹子
「だとしたら、その勢い最悪ですよ。
役所の人も聞くと思いますよ。
『これ、"の"は２つでいいんですか？』って。」
受付
「もしくは、お客さま。
もしかして、名前の方が『のいもこ』なんじゃないですか？」
妹子
「名前の方につくんですか？
どういう意味ですか、『のいもこ』って。」
受付
「野生の妹子ですよ。」
妹子
「何ですか、野生の妹子って。
なんで野生じゃない妹子と区別してるんですか。
そもそも区別しなくても、『妹子』って私以外聞いたことないですよ。」
受付
「たしかに。」
妹子
「仮に区別したとして、なんで野生の方を選択したんですか。」
受付
「スゴイですね。
ツッコミが止まらないですね。」
妹子
「今になって、日本にいる父に言いたいことが山ほどできましたよ。」
受付
「あ、お帰りになりますか？」
妹子
「まだ帰らない！
隋見てから帰る！！」
受付
「失礼しました。」
妹子
「今帰ったら『何しに隋に行ったんだ』って言われる！」
受付
「では、『おのの』さま。」
妹子
「結局、『おのの』って呼ぶんですね。」
受付
「こちらの入館証を首からかけてください。」
妹子
「（入館証の文字を見て）これはどういう意味が・・・？」
受付
「『隋のお客様』という意味です。
後ろの数字は通し番号です。」
妹子
「・・・私に対するハードル上がってませんか？」
受付
「大丈夫です。
では、こちらからご案内致します。」
妹子
「はい。」
受付
「足元お気をつけください。」
妹子
「（『随一』と書かれた入館証を首から下げている）すみません、やっぱり恥ずかしいんですけど。」
意外と過去にコントにしたことがなかった「小野妹子」。
いろいろツッコミどころがあると思うので、今後も登場するかもしれません。
人数：２人
妹子
受付
所要時間：４分～５分
上演難易度：★★☆☆☆
備考：特殊な演出もないので、演じやすいと思います。
設定が今風なので、衣装も今風にしても違和感ないと思いますが、そこだけ昔風にしてもいいですし、演出次第です。
【コント】全校朝会
【お題コント】動物
【コント】ブレーメンの音楽隊
【コント】天使と悪魔の２択の話＃４
【コント】避難訓練
今後のコント作りの励みになるので、ぜひ、感想をお聞かせください。
↓こんなコメントでもＯＫです！
・今回のコント、実演（アニメ化）するならキャストは誰？
・お気に入りのセリフは何？
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