以前書いた「デスノートに名前を書かれた人」の感想より。
今流行している・・・インフルエンザでコント作ってみてください。少し不謹慎ですかね('◇')ゞ
（※2019年1月にいただいたコメントです）
というわけで、今回のお題は「インフルエンザ」です。
今回のお題はlomonbalmさんからいただきました。
lomonbalmさん、ありがとうございます。
老人
「インフルエンザですか？」
男性
「はい。インフルです。」
老人
「それはお辛いでしょう。」
男性
「Ａ型だそうです。」
老人
「いつ発症を？」
男性
「おととい診断されました。
おとといを０日目として、５日間、他の方との接触を極力控えるように言われました。」
老人
「なるほど。（部屋の隅を見る）」
男性
（部屋の隅を見る）
（部屋の隅に人を運ぶためのカゴが置いてある）
老人
「殿は今もあのカゴの中に？」
男性
「はい。できるだけ外に出ないようにと。」
老人（家老）
「・・・にしても災難ですね。
参勤交代中に殿がインフルエンザ発症とは。」
男性（家臣）
「はい。
箱根を過ぎたところでインフルと診断されたのですが、そのまま戻るわけにもいかず、江戸も近いので、
『そのまま行ったれ』という話になりました。」
家老
「なるほど。」
家臣
「とりあえず、江戸に着いたので、
まず殿を安静にできる場所にお運びして、事情を説明させていただきました。」
家老
「ありがとうございます。状況は理解できました。」
家臣
「あ、これ、医師の診断書です（紙を渡す）。」
家老
「わざわざすみません。
（紙を見て）確かに、インフルエンザA型と確かに書いてありますね。」
家臣
「最初、診断結果を聞いたとき、『このタイミングで発症しますか』と思いましたね。」
家老
「周りの人たちは大丈夫ですか？
参勤交代中だったんですよね。」
家臣
「感染しないように工夫しました。」
家老
「工夫と言いますと？」
家臣
「殿には絶対にカゴから出ないように伝えました。」
家老
「あー、だから、殿は未だにカゴから出てこないんですね（部屋の隅に置いてあるカゴを見る）。」
（部屋の隅にポツンとカゴが置いてある）
家臣
「あと、カゴの持つ棒を５ｍにして、持つ人は極力端っこを持つようにしました。
できるだけ、殿に近づかないための工夫です。」
家老
「なるほど。だから持つところがあんなに長いんですね。
城に着いた時、全員がツッコみましたもんね。
『持つところ長っ！！』って。」
家臣
「急カーブとか大変でしたね。
何度も切り返しして・・・。」
家老
「そういえば、カゴ自身も一回り大きくないですか？
こんなに大きかったでしたっけ？」
家臣
「いや、カゴを二重にしました。」
家老
「二重に？」
家臣
「はい。これもインフルエンザ感染を防ぐ施策です。
カゴの中に一回り小さいカゴがあり、その中に殿がいます。」
家老
「そうですか。
ちなみにカゴの下の方にある穴はなんですか？」
家臣
「鍵穴です。」
家老
「鍵穴？」
家臣
「カゴを改造して鍵をかけられるようにしました。
中にあるカゴにも鍵がかかるようになっています。」
家老
「厳重ですね。」
家臣
「念には念を入れて、そのカゴを鎖でぐるぐる巻きにして、
南京錠をかけてここまでやってきました。」
家老
「すごいですね。
脱出マジックみたいです。」
家臣
「あ、そうそう。
今回の大名行列では、街の人もできる限りカゴから離れてもらいました。」
家老
「インフルを移さないように？」
家臣
「そうです。
普段は『下に下に！』と言いながら進むのですが、
今回に限り『逃げて！急いで逃げて！！』と言いながら来ました。」
家老
「街の人は『何だ？』と思いません？
突然、『逃げて！！』って声が聞こえてきて、声のする方を見たら、
鎖でぐるぐる巻きのカゴが通過するんですよね。
柄の部分が５ｍあるカゴが。」
家臣
「大丈夫です。
『こっち見んな！』って言いながら来たので。」
家老
「いや、見ますよ。
これだけツッコミどころがあるんですから。」
家臣
「確かに周りの人がみんな口々にツッコんでたなぁ。」
家老
「ところで、カゴの中は大丈夫ですか？」
家臣
「大丈夫というと？」
家老
「空気です。
密閉していると酸素がなくなるんじゃないですか？」
家臣
「確かに。定期的に空気の入れ替えをしないとさすがにマズイですね。
（カゴに向かって）殿、空気の入れ替えをしてもよろしいですか？」
声
「・・・。」
家臣
「殿？」
声
「・・・。」
家臣
「殿・・・？」
声
「・・・。」
家老
「返事がない・・・。」
家臣
「殿？！今開けます！（鍵を開け、カゴを開く）」
（カゴの中には誰もいない）
家臣
「いない・・・！！」
家老
「殿はどこに？！」
家臣
「途中で落としましたね。」
家老
「落としたぁ？！」
（川崎にて。人だかりができている。）
殿（ちょんまげにスウェット姿）
「（周りに向かって）こっち見んな！
（別の方を向いて）こっち見んな！！」
このタイプのテーマはおもいっきり現実離れさせないと楽しんでいただけないと思ったので、
今回は江戸時代の設定を当ててみました。
たまたま先週のコントと少しリンクするようなコントになりました。
人数：３人
家老
家臣
殿
所要時間：４分～５分
上演難易度：★★★☆☆
備考：カゴの準備は大変ですが、大き目の箱を置いておいてそれを「カゴ」と呼ぶ抽象的な表現でも伝わると思います。
具体的な形にしてしまうと、作るのも大変ですし、後で登場するカゴが二重の件、持つところが長い件、かぎ穴がある件がネタバレしてしまうので・・・
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