「旅立ちの島唄 十五の春」(2013年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

吉田康弘監督による日本のドラマ映画。出演は三吉彩花、大竹しのぶ、小林薫。

 

 

<あらすじ>

 

中学二年の仲里優奈はさとうきび農家を営む父の利治と南大東島で暮らしている。兄と姉は進学のため島を出て、母も家を出て一年が経っていた。優奈は北大東島から来た健斗に淡い想いを抱くが、健斗は高校進学をあきらめ父の仕事を継ぐため島に残ることを決意する。

 

進路に悩む優奈は、島を出た母親にい会いに行った。長束氏の母に安心する彼女だったが、母には新しい男性がいるのだった。頼りの先輩も同棲しており、優奈は何も得られぬまま島に戻ることに。

 

憧れの健斗に会いに行った彼女は、健斗が多くの悩みを抱えていることを知る。高校受験の前日、優奈は母親の同性相手に会いに行った。するともう別れたという。

 

久しぶりに家族全員で夕食を囲んだ夜、優奈は一人暮らしがしたいと申し出た。すると、久しぶりの家族の食事の席で、両親が離婚に合意したことを告げられる。試験当日、面接で家族のことを尋ねられた優奈は、つい涙を流してしまうのだった。

 

島の祭りで島唄を披露した彼女は、中学卒業後、島の外の高校に進学した。

 

<雑感>

 

離婚率の高い沖縄の話なので、リアルといえばリアルなのだが、こういう映画を見ても「また邦画の連中が家族の崩壊を描いている」としか思わなくなった。それほど邦画実写映画のテーマが画一的になってきているのだ。

 

かといって、沖縄の島でこういうことは普通に起こっているのだろうし。本当の人間が勝手に考える「沖縄の人々は温かい」なんてイメージを押し付けられるのもおかしな話だろう。

 

この作品の救いは、主人公の優奈が最後まで家族を愛し、いろいろあっても前を向いて自立を模索するところだろう。その先はまた大変だろうが、救いがあるのはいいことだ。

 

☆3.0。世の中、上手くいかないよな。