ろくじょうのおとしあな -11ページ目

成城学園前



にらまれた
目、
は移動してゆき
どうせ消えてゆくから気にしないんだ

左耳だけが体重を支える
音がある方が重く
電車の向こうは意味もないただの光/非 光
世界はただのそれだけでできているのだよ
私の中のうれしそうなひと
まつげの長いひと
会ったことのないひと

知らない街で降りたら
シャッフルにしていたiPodから知らない曲が流れた
メールは
空白を告げて
そこで わたしは
だれなのだろう
会ったことのない、
しかしよく見知ったそのひとを
まぶたの奥に連れて
本当は姿もよく知らないのだと
わかっていながら


かたっぽの耳たぶはもう壊れていて
ものを響かせることができない
体重のない光とかそんなものたちが移動してゆく
それに言葉を与えないうちは忘れるばかり
私の目の奥の奥の彼女は
会ったことのないあのひとは
時間と想像力は
現実のあのあとは
消えてゆかないそのひとは
信頼といううつくしさは
壊れた右耳から流れる、最後という無意味のその そのうつくしさは

クリームみたいな大理石





誰かの人生に関わるには自分が強くなければ
弱さを知って強くなければ
捨て身でいなければ
信じなければ


久しぶりにハチクロを読み直して思った
小さな小さなもしもが乾いてかさかさと
言葉がしんしんと堆積する
耳をすましている
闇の向こうがわよ
金色の夕暮れが落ちてゆく
私はそこで立ちつくして
言葉をかきあつめて時間を止めていた

無題

ああだめだ
不安定がもうだめだ
なんにも自信なくなるなぁなんでこのタイミングで
わかったふりしても消えないでいるような嫌な嫌な感情以下のものをすべて流してしまいたいよ
そうしないといつまで経っても自分を管理できないんだろうな
誰も私を信じてないような気がして
それは自業自得だからと諦めるけども
このひとは大丈夫って残された人はつらいよね
一対一の関係は常につらい
誰にも引け目を感じず他人に何も思わず自分を保つことはできないのだろうか
私の欲求やしょうもない感情の屑の屑を自分で吸収することはできないの?
もう疲れ果てているのではないかな
振り返っても誰もいないよそれは闇だよ
なかったふりをして日常を過ごせたらどんなに
鈍感なルーチンワークを愛せたらどんなに
数時間前の妄想のあの地下鉄電車が。言うことをきかない身体が。
身体を引き留めておくものなど本当にあるのだろうか。