醤油用麹作りと醤油仕込み | 発酵食品アドバイザー・アジアの発酵食品研究家 大西孝典のブログ

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とうとう2021年の幕が明けた。

昨年は世界中がコロナに翻弄された、歴史的な年として終わったが、今年も負けず劣らず大変な年になるだろうことはおおよそ予想が付く。

ダーウィンが進化論の中で語った、「この世に生き残る生物は、最も強いものではなく、最も知性の高いものでもなく、最も変化に対応できるものである」という言葉を心に抱いて、今年一年を切り抜けていこうと決めた。

 

ここ沖縄も最近ではめっきりと寒くなり(と言っても20℃を切るくらいだが)特に年末から年始にかけては寒風が吹きすさぶ、嵐の様な様相だった。逆にこの季節こそ、醤油を仕込むにはうってつけという事でワークショップの開催を念頭に撮影用やら、サンプル用として、大量の醤油用麹を起こし、醤油を仕込んだ。加えて、発酵グループのメンバーでもあり、お友達でもある、兵庫県のたるや竹十さんより、醤油用の五升樽を送って頂き、その樽に合わせて醤油を仕込んでいたので、今現在、自宅の居室は醤油だらけだ・・・・。

 

醤油仕込み中の醤油樽。約五升分の醤油諸味が入っている。

 

そうこうするうちに年も明け、一昨日、沖縄での対面の醤油麹・醤油仕込みワークショップを行ったが、時節柄、今後のワークショップはできるだけ、対面式のワークショップを減らし、オンラインに切り替えてゆくという目的もあったため、通常は2講座に分けて行うワークショップを2時間半で、すべて終わらせるという少し急ぎのワークショップとなった。だからと言って内容を薄くする事は許されないので、準備するテキストもかなり吟味し、手をいれて、無駄を省いたものにした。

 


炒煎した小麦。これを割砕し、小麦と合わせて醤油用麹とする。

 

製麹中の醤油用麹。胞子の色が緑なので麹自体も全体的に緑色となる。

 

参加いただいた生徒さんに至っては非常に熱心に取り組んで頂き、結果的にはとても充実したものとなり、一粒万倍日と天赦日が重なった、超吉日にふさわしいワークショップになった事をここに感謝します。

今後は少しづつオンラインに重心を移す事によって日本以外の海外の生徒さんに向けても同じようにワークショップを行う事ができるようになる半面、対面式でリアルに人に会う事が好きな僕にとっては少し寂しい限りでもあるのだが・・・・

 

ワークショップの様子。

同じくワークショップの様子。

仕込み直後の醤油諸味。