こんにちは。アセント学習塾の山田です。

 

今年で4回目となりましたダレトクの入試レビューです。
今年の大阪府公立高校入試・特別選抜は
2/18(木)が学力試験、2/19(金)が実技試験となり、
合格発表は3/1(月)の14時からとなっております。
過去3年分が気になる方は、下記の記事もご参考にどうぞ。

大阪府公立高校入試・特別選抜・2018

大阪府公立高校入試・特別選抜・2019

大阪府公立高校入試・特別選抜・2020

 

国語A(45点満点・40分)

漢字読み6点・漢字書き4点・古文7点。

敬語・同音異義語・自動詞と他動詞などの問題のほかは読解。作文なし。

難問はないと思います。

設問中の文章の空欄の前後と本文とを見比べて、

答えとなる部分を見つけて抜き出したり少し改変したりする

基本的な読解問題を解く練習をしておきましょう。

 

国語B(45点満点・40分)

漢字読み4点・漢字書き4点・古文7点。

同音異義語・動詞の活用形のほかは読解。作文なし。

大問4の内容が中2理科で習う「海風・陸風」に関連したものでした。

いろいろなことに関心を持っておくと国語の読解に役立つ例だと思います。

 

 

数学A(45点満点・40分)

小学校の範囲6点・中1の範囲14点・中2の範囲12点・中3の範囲13点。

形式は例年通りで、予告どおり三平方の定理は出ませんでした。

相似の証明とそれを利用した面積の求積が出ましたが、

三平方が絡まない分、昨年よりも易しくなったと思います。

 

数学B(45点満点・40分)

中1の範囲10点・中2の範囲14点・中3の範囲21点。

大問3はいつも通りの一次関数と連立方程式の問題。

大問4は相似までの平面図形の問題でした。

この記事の最後に問題と解き方を転記します。

 

 

英語A(34点満点・40分)

語彙文法小問12題12点・和文英訳選択4題4点・会話長文適語補充選択3点・

会話文4題4点・長文読解1題7点・条件自由英作文4点。

配点や形式は昨年と同じです。

英作文は「Where do you want to go?」に対する答えと理由を5語程度ずつなので、

中2の不定詞の単元の典型的な例文を練習していれば書けると思います。

 

英語B(34点満点・40分)

語彙文法小問5題5点・会話文読解1題9点・長文読解1題13点・英作文2題7点。

配点や形式は昨年とほぼ同様です。

最後の英作文では「図書館の案内図はAとBのどちらが良いか」の意見と理由を書く、

というものが出ました。

自分に正直に直感的な方を選ぶのではなく、

単語的に書きやすそうな方を選ぶことが得点を稼ぐ鉄則だと思います。

 

リスニング共通(11点満点・15分)

こちらも配点・形式ともに例年通りです。

大問6までに「この答えは2回目の音読を聞かなくても大丈夫!」と余裕があるならば、

大問6の選択肢の英文を訳しておくとよいかもしれません。

どうでもいいことですが、大問3の牛のイラスト。

リアルな白黒模様の牛の耳の先は、遺伝子的に両耳とも必ず黒くなるそうです。

昨年Twitterで論争になっていたのを思い出しました。

 

 

理科共通(45点満点・40分)

小学校の範囲2点、中1物理5点・中2物理3点・中3物理2点。物理分野12点。

中1化学8点・中2化学1点・中3化学1点。化学分野10点。

中1地学3点・中2地学8点。地学分野11点。

中1生物9点・中2生物2点・中3生物1点。生物分野12点。

小学校が2点、中1が27点、中2が12点、中3が4点。

中1の単元からの出題が異様に多かったです。コロナに配慮してのことでしょうか……。

難問はなく、表を読み取る問題も少し考えれば正解にたどり着けると思います。

 

 

社会共通(45点満点・40分)

地理13点・歴史20点・公民12点。

昨年の公民が15点ですので出題範囲削減以外のコロナへの配慮はなさそうです。

昨年の一般入試の社会でも思いましたが、漢字指定が増えています。

今年は「能」「民本(主義)」「政党(政治)」「立憲(主義)」「地方分権」の5語で10点分。

昨年は「勘合(貿易)」「労働基準法」「株主総会」「蔵屋敷」の4語で8点分。

普段から漢字を書く練習をしておきましょう。

また公民分野では日本国憲法の条文の穴埋めが毎年必ず出ています。

過去問を見て出やすい条文は暗記してしまいましょう。

ちなみに、16年は第25条、17年は第98条、18年は第41条、19年は第13条、20年は第11条、

今年は第12条が出ました。


さて、数学Bは予告通り相似までの単元で平面図形の問題が出ました。




上の図において、四角形ABCDは長方形であり、
AB=9cm、AD=6cmである。DとBを結ぶ。
△EDFは∠EDF=90度の直角三角形であり、
Eは辺AB上にあってA、Bとは異なり、Fは直線BC上にある。
Gは辺EFと辺DCとの交点であり、
Hは辺EFと線分DBの交点である。
次の問いに答えなさい。

(1)次のア~エのうち、△DBCを直線BCを軸として
1回転させてできる立体の名称として正しいものはどれですか。
一つ選び○で囲みなさい。
ア・円柱  イ・円すい  ウ・三角柱  エ・三角すい

(2)△AED∽△CFDであることを証明しなさい。

(3)CF=7cmであるとき、
1.線分AEの長さを求めなさい。
2.△DHGの面積を求めなさい。

解説はこのあと。





(1)縦への回転ですが、答えは「イ」の円すいになりますね。

(2)直角と、直角マイナス∠EDC、の二つのアイディアで二角相等で証明終わりです。

(3)相似が証明されたので、AD:AE=CD:CFの相似比を使って、
6:x=9:7の比例式を解けば、1の答えは14/3(さんぶんのじゅうよん)になります。
また、△FGCと△FEBが相似ですので、GC:EB=7:13となります。
EB=13/3ですので、GC=7/3です。するとDG=20/3となります。
△HEBと△HGDも相似ですので、HからEBとDGにおろした垂線の
長さの比が13:20になります。
この比を用いてAD=6を分割すると、△DHGの底辺DG=20/3、高さ=40/11となり、
面積は400/33であることがわかります。

大阪らしい、汚い値が答えです。途中式の部分点なしの3点。
時間があればチャレンジしたいところですが、
これを解くよりも見直しに時間を費やしたほうが良いかもしれませんね。