こんにちは。アセント学習塾の山田です。

 

もう12月ですね。今年は秋もずっと暑かったせいか、

季節の変化やカレンダーの進み具合がどうもしっくりきません。

中学生は2学期期末テストも終わり、ぼちぼちと返却がされているところです。

 

中1は今回の数学のテスト範囲に作図が出たところがあります。

昨日は作図の復習としてこんな問題を出題しました。

 

 

直線Lの上にあって、AP+BPが最短となる点Pを作図しなさい。

解説はこのあと。

 

 

 

 

 

よくある問題ですね。

点B(点Aでも可)の直線Lに対して線対称な位置に点B’を作り、

点Aと点B’を結んだ線分と直線Lとの交点が点Pになります。

 

 

作図の方法は以下の通り。

まずは点Bから直線Lに対して垂線を引きます。

次に直線Lとの交点をHとすると、Hを中心に半径HBとする円を描きます。

そしてその円と先ほどの垂線の交点が点B’になりますので、

点Aと点B’を線分で結んで直線Lとの交点がPです。

三角形PBB’は二等辺三角形でPB=PB’ですから、

AB’が線分となって最も短いために、AP+BPも最短となります。

 

さきほどよくある問題と言ったように、これがオーソドックスな作図になると思います。

ですが、昨日の授業では、ある生徒さんが別のやり方で点Pを作図しました。

 

 

点Aと点Bからそれぞれ直線Lに対して垂線を引きます。

そして直線Lとの交点をそれぞれ点I、点Hとすると、

点Aと点H、点Bと点Iを線分で結びその交点を点Jとします。

点Jからも直線Lに対して垂線を引くと、直線Lとの交点が求めるべき点Pになります。

 

最初に私がこの作図を見たときに、一般的な解法でなかったために

しばらく正解かどうかわかりませんでした。

自分で作図しなおしてようやく確かに正解だとわかりました。

先ほど書いた、二等辺三角形を利用してAP+BPが最短となる、という

理屈が分かるようになっている図ではないのですが、

中3の相似比を利用して、1つ目の作図の点Pと2つ目の作図の点Pは一致します。

 

数学は無駄の少ない解法を求めがちですが、新たな視点を発見することも大切です。

生徒さんの独創的な考え方は大歓迎です。ぜひお待ちしております。