A男さんは来月 “還暦” を迎えます。と同時に、

 

38年間勤めた会社を定年退職します。

 

いまの率直な気持ちを話してくれました。

 

 

********************

 

 

はい、会社からは再雇用の打診はありました。

 

でも、即座に断りました。だって・・・

 

これまで部下だった人間の下で働くなんて、

 

私はイヤだし、相手もやりづらいですよ。

 

 

定年については、すでに覚悟はできています。

 

これまで先輩方のさまざまな行動を

 

しっかり観察してきましたから。

 

 

たとえば、こんな方がいらっしゃいました。

 

定年から数ヵ月も経っているのに、

 

古い名刺を持ち歩いているんですよ。

 

ええ、会社名と肩書きが入った名刺です。

 

 

「いま新しい名刺を作っているんですが…」

 

なんて断りながら手渡すんです。

 

あれは、みっともないですよ。

 

 

私は古い名刺は捨てて新しいのを作ります。

 

やっぱり名刺は〈男の顔〉ですから。

 

肩書きは「〇〇会社・経理部長」にします。

 

「元」をつければ官名詐称にならないでしょ。

 

え、マズイですか? うーん、そうかな?

 

 

経理畑に明るいってことは言いたいです。

 

これまで一生懸命働いてきて、

 

自信があるのはそれだけなんですから……。

 

 

はい、これからは家族と楽しく過ごします。

 

女房には苦労のかけっぱなしでしたから、

 

せいぜい女房孝行させてもらいますよ(笑)。

 

旅行ですか? 女房と旅行なんて、

 

一度もしたことありません。

 

 

女房はいつも友人たちと旅行。

 

私と出かけると気疲れするんですって。

 

え、これからは一緒に行ってくれるかって? 

 

そりゃあ、私の金で行くわけですから、

 

行かせますよ。ついてくるでしょ。

 

 

孫は二人います。ええ、かわいいですね。

 

これまでは忙しかったけど、これからは

 

孫の面倒もしっかり見るつもりです。

 

もちろん泣きだしたりしたら

 

女房に任せますけど(笑)。

 

え、それも女房がイヤがるって? 

 

 

なんかこんな話をしていると、

 

だんだん気が重くなってきますね。

 

 

でもね、定年になったらね、

 

ワガママ言わせてもらいますよ。

 

だって私、これまでずっと我慢して、

 

精一杯、頑張ってきたんですから!

 

 

 

<

 

 

 

夢の中で、目の前の道が3本に分かれている。


どの道を選ぶかで運命は決まる。

 

さて、どの道を行こうか?

 

 

 

 

夢の中で――子どもの頃に読んだ

 

この小説を思い出していた。

 

菊池寛『三人兄弟』

 

 

 

 

早朝、寝ぼけまなこで

 

この小説の「あらすじ」を記す。

 

 

 

 

*****************

 

 

 

 

身寄りのない貧乏な三人兄弟

 

立身出世を夢見て、

 

都に旅立つところから始まります。

 

 

 

希望に燃える少年たちの前に

 

三本の分かれ道が現れます。

 

 

 

そして…長男は右の道、次男は真ん中、

 

三男は左の道を進みました。

 

 

 

それぞれ一人旅を続ける中で、三人は

 

その後、人生の恩人となる人物に出会います。

 

 

 

長男は時の権力者である左大臣に、

 

次男は大盗賊の首領に、そして、

 

三男は豪商に拾われたのでした。

 

 

 

それから十年後――長男は若くして検非違使

 

(けびいし・現代の警察署長兼裁判所長)の

 

職に就いていました。

 

 

 

ある日のこと。

 

役所には、そのころ世間を

 

騒がせていた盗賊集団の首謀者が

 

捕らえられていました。

 

 

 

また同じ場所に、盗賊に押し入られた被害者、

 

まだ若い豪商の二代目も呼ばれていました。

 

ほどなくして検非違使と豪商とのお目通りが

 

始まりました。

 

 

 

二人が目を合わせると……しばしの沈黙のあと、

 

どちらからともなく「おーっ」と

 

腹から絞り出すような声が漏れました。

 

そして互いの立場も忘れて、

 

二人はおいおい泣きながら抱き合ったのです。

 

十年ぶりの長男と三男の再会でした。

 

 

 

しかし実はもう一人、歯を食いしばりながら、

 

誰にも気づかれぬように

 

涙をこらえている若者がいました。

 

捕らえられ、縄でしばりあげられた盗賊でした。

 

 

 

運命とは残酷なものです。

 

 

 

兄弟が三本の道に分かれたとき、

 

三人の「志」に違いはなかったはずです。

 

しかしその後、

 

それぞれが出会った人物によって、

 

こんなにも大きな違いの人生

 

送ることになったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

還暦を迎え、20年ぶりに

 

高校の同窓会に出席した。

 

 

 

男子校だったのでジジイばっかりだ。

 

華やかさなど1ミリもない。

 

会場全体が加齢臭に満ちている。

 

 

 

ああ、イヤだ!

 

でも…私もジジイなのだから

 

文句は言えない。

 

 

 

とりあえずビールで乾杯!

 

 

 

 

 

 

ジジイ同士、会話は弾む。

 

話題は多岐にわたる。

 

 

 

思い出話、家族の話、趣味の話。

 

でも、いちばん盛り上がったのが

 

健康談義。会話の中心は

 

病気のデパート、A君だった。

 

 

 

 

 

 

30代の胃かいように始まって、

 

40代では脳こうそくと大腸ポリープ、

 

50代で心筋こうそくと網膜はくり。

 

 

 

どんなもんだい! 

 

ドヤ顔で病歴を自慢するA君が

 

いちばん元気だった!

 

 

 

うーん、そういうことか!

 

病気でも、何でもいい。

 

自信は人を元気にさせる!

 

 

 

浅沼道郎の本

 

   極上の言葉に涙する夜があってもいいじゃないか | みらいパブリッシング  (miraipub.jp)

某企業の管理職A男さんは働き盛りの42歳。

 

自他ともに認める完璧主義者です。

 

 

 

 

どんな仕事も全力投球。妥協はしません。

 

常に厳しい基準を持ち、ノルマを課し、

 

自分にも他人にも甘えを許しません。

 

 

 

 

そんな彼が体調を崩しました。


よく眠れない。朝は起きられない。

 

食欲がない。一日中、体がだるい。

 

(ひょっとして、オレ、ウツ病?)

 

 

 

 

 

 

 

 

心療内科での診断は、本人の予想通り、

 

「ウツ病」でした。

 

 

 

 

医師からは、こう言われました。

 

 

「もっと自分に甘くてもいいんです。

 

人間はミスをするものなんですから。

 

ミスをしたって、

忘れてしまえばいいんです。

忘れる努力をしましょうよ」

 

 

終始にこやかに励ましてくれました。

 

 

 

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A男さんは社会人になって初めて

 

2週間の休暇をもらいました。

 

 

独身の一人暮らしなので、

 

誰に気兼ねすることもありません。

 

処方された薬を飲みながら、

 

自宅でのんびり過ごしました。

 

 

 

 

しかし、2日もすると・・・

 

 

 

 

(自分だけ休んでいいのだろうか?

 

そもそも自分がウツになるなんて…)

 

 

 

 

ウツになった自分自身を責め、

 

ゆっくり休むことが

ストレスになってしまう

のでした。

 

 

 

 

そうなると――

 

医師の「忘れる努力をしましょう」

 

というアドバイスも逆効果でした。

 

 

 

 

頑張って忘れよう、と

思えば思うほど、それが、

さらなるストレスに

なってしまうのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうこうなったら、

 

ストレスを切り捨てるのではなく、

 

ストレスと共生するしかないと

 

判断したA男さん。

 

 

 

 

休暇を何日も残したまま、

 

あす出社する

つもりです。

 

 

 

ん、それで

いいの?!

 

 

悩める若いお坊さんが高僧に聞きました。

 

 

 

「お念仏を唱えていると必ず睡魔に襲われます。

 

どんなに我慢しても、眠くて仕方がありません。

 

“仏の道” を志す資質に欠けるのでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「眠気が覚めたら、また

 お念仏を唱えなさい」

 

 

 

 

*****************

 

 

 

 

人間関係に悩める女性が高僧に聞きました。

 

「私はいつも一言多いと言われます。いつも、

 

相手のことを考えてアドバイスしているのに…

 

どんどん人が離れていきます。もうつらくて

 

仕方がありません。どうしたらいいでしょう?」

 

 

 

「これからは『ありがとう』

 

『ごめんなさい』だけを

 

 言うようにしなさい」

 

 

 

 

*******************

 

 

 

 

悩める若いサラリーマンが高僧に聞きました。

 

「会社ではなぜか大きな仕事に恵まれません。

 

いつも誰よりも先に『やりたい』と言って

 

手をあげるのに…。実績はありませんが、

 

やる気だけは誰にも負けません。

 

どうしたら自分をアピールできますか?」

 

 

 

 

「これからは『やりたい』ではなく、

 

『やります』と言いなさい」

 

 

 

 

*******************

 

 

 

 

悩める若き神父がAIに聞きました。

 

 

 

 

「この世に、神は・・・

 存在するのでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「目の前に

 いるではないか」

 

 

 

 

浅沼道郎の本

 

周りの9割が味方に変わる話し方 | みらいパブリッシング⁤ (miraipub.jp)

 

 

 

仕事にミスはつきものです。

 

大切なのは、ミスをしたあとに

 

ミスを引きずらないことです。

 

 

 

アナウンサーの場合――

 

生放送でのミスはとっても目立ちます。

 

だって・・・・・・

 

視聴者全員が目撃者なんですから(笑)。

 

 

 

 

 

ニュースの誤読許されません

 

ニュース全体の信頼性が失われてしまうから。

 

 

 

たとえば、某アナのこんな誤読がありました。

 

 

 

「この1年で、成田空港からは800万人が

 

  出国(しゅつごく)しました」

 

(おいおい「しゅっこく」だろ。

 

「しゅつごく」なら「出獄」になってしまう)

 

 

 

「予選を勝ち抜いた猛者(もうじゃ)たちが

 

 決勝トーナメントに進出しました」

 

(おいおい「もさ」だろ。「もうじゃ」なら

 

「金の亡者」になってしまう)

 

 

 

ミスをした本人には本当に申し訳ないけど、

 

大笑いしちゃったのが、

 

世界初の生体肝移植のニュース。

 

「性感帯移植に成功しました」 って、

 

もし移植されたら・・・その人、

 

本当に毎日たまんないよね。

 

 

 

日本人初の宇宙飛行士が誕生したとき、

 

日本初の宇宙人飛行士が誕生しました」

 

うーん、これは、絶対に誕生しないと思うなあ。

 

 

 

アナウンサーのA君は、

 

失敗してもいつも前向きです。

 

 

 

先日はこんな失敗がありました。

 

夕方ニュースのオープニングで、

 

こんばんは。きょうは皆さん、

 

 どんな一日でしたか」と

 

言うつもりで、飛び出した一言が、

 

「こんどんは!」

 

隣りの女子アナは固まっていました。

 

 

 

普通、こんなミスをすると、

 

しょげ返っていそうなものですが、

 

A君はまったくそんなことはありません。

 

 

 

このエピソードを鉄板ネタにして、

 

ブログやSNS、あらゆる場で公開して

 

しまうのですから恐れ入ります。

 

 

 

おかげでいつも彼の周りには

 

笑顔が絶えません。

 

 

 

どうやっても挽回できない失敗は忘れて、

 

常にプラス思考を心がける

 

しかありません。

 

 

 

忘れるしかないっしょ、自分のミスは。

 

 

そこで金言を。

 

 

ミスをしない人とは、

何もしない人のことだ
 

 

 

浅沼道郎の本

 

極上の言葉に涙する夜があってもいいじゃないか | みらいパブリッシング (miraipub.jp)

 

 

 

女が三人寄れば、かしましい ――

 

アラサー仲良し三人組のランチタイムは、

 

きょうも職場のウワサ話で盛り上がっています。

 

 

 

 

「こんどの人事、A課長が部長に昇進するって」

 

「やっぱりね。あの人 “人たらし” だから」

 

「あら、でも私、Aさんのこと好きよ」

 

「私も。“人たらし”って言われるのはわかるけど、

 

 悪い印象は全然ないし…」

 

「そうね。普段の話し方も、とっても気づかいが

 

 あるし…。美容院行った次の日なんか必ず声を

 

 かけてくれて、こないだなんか『髪切ったの?

 

 前も良かったけど、ショートも似合うね』って。

 

 ホメ方が上手なのよ」

 

「ああ、それってB男と大違い。あいつなんか、

 

『髪切ったんだ。またフラれたのか』って。

 

 必ず余分な一言あるんだよね。

 

 ああいうデリカシーのない奴、大っ嫌い」

 

「Aさんは感じの悪い言い方、絶対しない

 

 男性の受けだって全然いいし…」

 

「そう、C男が言ってた。前に失敗したとき、

 

 あの周年プロジェクト。あのとき最後まで

 

 かばってくれたのはA課長だけだったって」

 

「知ってる。D部長だって賛成してたのに。

 

 でも最後は “手のひら返し” だったよね。

 

 責任を部下に押し付けるなんてサイテー。

 

 あんな奴、地獄に落ちるわ」

 

「その点、Aさんはスゴイよね。あのときも

 

 C男を、周りにホメまくってた

 

『C男はスゴイ。あの発想を膨らませるのが

 

 上司の仕事なんだ』って」

 

「それもできずに責任だけ押しつけるのって

 

 もうサイテー

 

「C男も言ってた。何が嬉しかったかって、

 

 Aさんが自分のことホメてたって、あとで

 

 いろんな人から聞いたこと。やっぱり直接

 

 ホメられるのも嬉しいけど、周りから聞く

 

 のってチョー嬉しいよね

 

「ちょっとあんた、A課長にゾッコンじゃない。

 

 ダメよ、不倫は」

 

「ないない。顔面偏差値、低すぎる(笑)」

 

「ひっどーい!」

 

「Aさんは男としてっていうより、人として

 

 尊敬できるってこと。女にだけ人気がある

 

 のは “女たらし” なんだから」

 

「あんた、早く食べなさいよ。もう時間よ。

 

 もう、しゃべってばっかりなんだから…」

 

「あんたもよ(笑)」

 

 

 

 浅沼道郎の本

 

 

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*今際(いまわ)の言葉 臨終の最期の言葉のこと

 

 

A男さんは85歳。自分の死期を悟って

 

枕もとに家族を呼んだ。

 

 

 

 

 

(ああ、幸せな人生だった)――

 

そう心の中でつぶやきながら、

 

二人の孫に伝えたいことがあった。

 

 

 

*****************

 

 

 

高2のB男君と中3のC子さんは、

 

小さい頃からおじいちゃん子。

 

早くも目を赤く泣きはらしている。

 

 

 

「おお、来てくれたか。ありがとう」

 

土気色(つちけいろ)の顔に懸命に笑みを

 

浮かべようとするが、顔はこわばる。


 

 

孫たちからは言葉がない。

 

うつむいたまま、ただ肩をふるわせている。

 

息も絶え絶え、A男さんは息苦しいなか、

 

なんとか声を絞り出した。

 

 

 

「二人の幸せを祈っているよ。困ったときは

 

 じいじのことを3回呼んで、祈りごとを

 

 心の中で唱えてごらん。必ず力になるから」

 

 

 

年長のB男君が答える。

 

 

 

「そんなことはいいから、死んじゃイヤだよ。

 

 お願いだから、死なないで。ねぇ頑張って」

 

「ハハハ、もういいよ。じいじは…じいじは

 

 もう頑張れない…。これまでずーっと、

 

 頑張ってきたんだから…」

 

「お願いだから、そんなこと言わないで」

 

「B男、いいか、おまえは男の子なんだから、

 

 これからはパパやママを支えて、しっかり

 

 家を守るんだぞ。いいか、頼んだぞ」

 

「じいじ、そんなこと言われても……

 

 いまの時代、男も女も関係ねえし

 

「・・・・・・」

 

 

 

これはいかん、と気づいたA男さん、

 

次に、C子さんに語りかけた。

 

 

 

「C子、じいじの最期の願いを聞いてくれ」

 

「うん、何でも言って」

 

「いいか、これだけは言っておくぞ。将来、

 

 お前が結婚して家を出ても、いつまでも

 

 家族は家族。パパとママのことを大切に

 

 するんだよ」

 

「じいじ、そんなこと言われても……

 

 あたし、結婚なんて考えたことないし…」

 

「(ゴホ、ゴホッ)ど、どうして?」

 

「だって結婚なんて人生最大のリスク

 

 だと思うんだよね」

 

「リ、リスが、どうしたって?」

 

「リスじゃなくて、リスク。危険だってこと」

 

「じゃあ、せ、せ、生活はどうするんだ?」

 

「働く。お金のためじゃなく生きがいのために」

 

「生きがいって…子どもはどうするんだ?」

 

「うーん、子どもはいらないっかな…。

 

 子育ての環境は悪くなるばっかりだし…」

 

「・・・・・・」

 

「ねえ、じいじ、聞いてるの?」

 

「・・・・・・」

 

「ねえ、しっかりして。じいじ、死なないで」

 

「・・・・・・」

 

 

 

意識が遠のくなかで、A男さんは思った。

 

(まったく、いまどきの若いもんは…。

 

 うーん、このままでは

 死にきれない……)

 

 

浅沼道郎の本

極上の言葉に涙する夜があってもいいじゃないか | みらいパブリッシング⁤ (miraipub.jp)

 

 

 

<

     名古屋外国語大学(愛知・日進市)

 

 

きょうは名古屋外国語大学・特別講義の担当でした。

 

 

 

 

 

講義タイトルは――

 

「話すチカラは生きるチカラ」

 

 

 

 

 

 

学生たちにとっては随分、大げさなタイトルに

 

聞こえたかもしれません。

 

 

 

 

でも、長年「話し方」に関わってきた私の、

 

これが結論です。

 

 

 

 

「話し方」は「生き方」を表します。

 

ですから「話し方」を学ぶことは、自分の

 

「生き方」を見つめ直すことでもあります。

 

 

 

 

前向きで明るい「話し方」を身につければ

 

楽しい人生を送ることができます。

 

 

 

 

逆に、後ろ向きの「話し方」ばかりして、

 

何でも他人のせいにしていたら、結局

 

惨めな人生を送ることになってしまいます。

 

 

 

 

若い人たちには、ぜひ自分の「話し方」を

 

見つめ直してほしいと話しました。

 

自分の「話し方」にを込めてほしいと。

 

 

 

 

それは、きっと自分の「生き方」に

 

を込めることにつながるから…。

 

 

 

 

若い人たちと触れ合えるのは楽しい。

 

真剣にメモをとりながら、講義に

 

耳をかたむけてくれる学生たち。

 

彼らの未来が平和で安定した社会で

 

ありますように……願うばかりです。

 

 

 

<

NHKのニュースで、画面の右上に

 

こんな文字が表示されていました。

 

 

 

「AI自動音声で 

 お伝えしています」

 

 

 

この表示がなければ、

 

イントネーション、滑舌、間(ま)など

 

人間のアナウンサーが読んでいると

 

誰もが信じてしまう完成度です。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこで気になるのは、このままでは将来、

 

人間アナウンサーは必要なくなるのか?

 

という率直な疑問です。

 

 

 

 

びっくりびっくりびっくりびっくりびっくりびっくりびっくりびっくりびっくりびっくり

 

 

 

 

以下、ある日の人間アナとAIアナの会話です。

 

 

 

「AIさんの活躍はめざましいね。スゴイよ」

 

 

「ありがとう。君からそう言ってもらえると

 

 とっても嬉しい。そもそも君たちのために

 

 ボクらは生まれてきたんだから」

 

 

「え、どういうこと?」

 

 

「だって、君たちは本当に忙しすぎるだろ。

 

 24時間体制でニュースのスタンバイなんて

 

 人間のすることじゃない。ボクらだったら

 

 早朝も深夜もまったく関係ない。だから

 

 体調をくずして急に休むなんてこともない」

 

 

「ああ、それはありがたいけど……」

 

 

「だったら、もっと感謝してほしいなあ。

 

 この際だから、はっきり言わせてもらうよ。

 

 ボクらはニュースの誤読なんて絶対にしない。

 

 噛んだり言いよどむなんてことも絶対にない。

 

 新しい単語のアクセントもすぐ辞書で調べる。

 

 どう考えても、人間より優れているのさ!」

 

 

「そんなに威張らなくても……ショックショックショック 

 

 

「おいおい、どうした、どうした? ん?

 

 すぐ弱気になるのが人間のダメなところだ」

 

 

「そうさ。人間には “感情” があるからね。

 

 弱さや悲しみ、苦しみを知っているから、

 

 人々に寄り添ったニュースを伝えられる。

 

 AIには “人間らしさ” が欠けているんだ」

 

 

「その課題は十分に承知しているさ。だから…

 

 これからの進化に注目してほしいってこと」

 

 

 

******************

 

 

 

結局、プライドとプライドのぶつかり合いで

 

ケンカ別れになってしまったようです(苦笑)。

 

 

 

 

 

 

 

ひとまず人間アナを代表してまとめると――

 

 

 

人間アナはAIアナのできないことに注力する。

 

ニュースの企画や取材、現場のインタビュー、

 

さまざまな人間の感情に応えられる臨機応変な

 

対応に磨きをかけていく――そうしなければ、

 

アナウンサーの未来はないでしょう。