皆さま、おばんです!
前回のブログで函館本線・南小樽駅の訪問記をUPしました。
(前回のブログもぜひチェックくださいませ)
現在は函館本線の中間駅である南小樽駅ですが、
昭和60年まではここから延長距離2.8キロの手宮線が伸びてたのです。
南小樽駅ホームの西側に立ち、右に見える途切れた線路が手宮線でした。
…今でも線路が残っているのに驚きです。
手宮線は道内で一番最初に開通した鉄道(札幌駅~南小樽駅~手宮駅)
の一区間で明治13年に開業。
昭和37年の旅客営業廃止を経て昭和60年3月に廃止されました。
廃止から間もなく40年を迎える手宮線ですが、
現在は廃線跡の大部分が散策道に転用されて
小樽市の有名な観光スポットになってるそうですよ。
お腹のたるみが最近かなりヤバめになった自分。
ダイエットついでに廃線跡を歩いてきました。
まずは函館本線と手宮線の接続部分からですが、
ここは近づけない場所にあるので電車の車窓からチェックします。
右側にカーブしている線路がわかりますかね?
函館本線のこの区間は昭和40年に高架化されているため、
見下ろす感じで手宮線の線路を見ることが出来ますよ。
お次は散策道の最東端にワープ。
前回のブログで、南小樽駅の構内に「於古発川橋りょう」と書かれた
ガーター橋が置かれていることを書きましたが、
ここはおそらくはそれが架けられていたと思われる場所です。
ちなみにこちらが南小樽駅に置かれているガーター橋、
色にご注目ください。
こちらは国土地理院のサイトから転載した
手宮線が現役だった時代に撮られた昭和51年撮影の航空写真です。
色味がソックリですし、
やはりここで使われていたモノではないでしょうかね?
手宮線はかつて莫大な貨物輸送量を抱えており
明治43年から昭和18年にかけては複線だったため、
橋台にも複線当時の遺構が残ってました。
こちらは手宮駅側の橋台ですけど、煉瓦積みに石積みに…
情報量が多くて頭の中で処理が追いつきません。
廃線跡は築堤上にあるため階段を伝って進入しますよ。
それでは手宮線の廃線跡探索をスタ~ト!
それにしてもここの観光客の多さときたら…
皆さん、線路の上で「〇〇映え」な写真を一生懸命に撮られてましたけど、
男性陣だけの一行でもそんな写真を撮られるのですね。
散策道のすぐそばに置かれていたベンチ。
手宮線で活躍した蒸気機関車の歴史が
座るだけで覚えられちゃう優れモノでした。
散策道を歩くと間もなく踏切が現れます。
この先も踏切の跡がたびたび現れますよ。
更に進むと児童公園が見えてきました。
蒸気機関車を模った遊具が置かれてますが、
最近のちびっ子たちは蒸気機関車自体を知ってるのでしょうかね?
再び踏切が登場しますが、ここは市道との交差点です。
さすがにこれが40年近くも保管?放置?されてたのには驚きましたよ。
やがて進むと左側(山側)に怪しげな建物が見えてきました。
この建物はひょっとして…?
駅じゃないですか!?
その証拠に建物に「色内驛」って書かれてるし。
そこで調べてみたところ、
手宮線が旅客駅業を行っていた時代(昭和37年以前)に
色内(いろない)仮乗降場が存在していたそうです。
大正元年に旅客営業のみを扱う仮乗降場として開業し、
駅に昇格した時代もあったようですけど、
手宮線自体が旅客営業を休止~再開を繰り返していたために
色内仮乗降場もそんな歴史を繰り返していたという…
手宮線が昭和37年に旅客営業を廃止したことから
色内仮乗降場も廃止になったとのこと。
「色内驛」と書かれているのは「駅」時代の名残りみたいですね。
…といっても現在あるのは
当時の駅舎(待合所)を模して作ったレプリカ。
当時の駅舎には、四角い待合所のコーナー部分に
出札窓口が設けられてたようですよ。
こちらは色内仮乗降場が現役だった頃の昭和36年撮影の航空写真、
色内仮乗降場は単式ホームと待合所があるだけの簡素な造りの駅でした。
すぐそばにある大きな建物は小樽地方貯金局の建物で、
現在は市立小樽美術館が入居する分庁舎に変わってます。
この辺りの風景は今と全然変わってませんね。
ホームが残っていれば嬉しかったのですが、
色内仮乗降場が廃止されてから駅舎もろとも撤去されたようで。
うっすらと残る盛土が唯一の名残りなのではないでしょうか。
手宮線は函館本線と並行して西方に伸びてましたが、
ここから先に進むと山側に間もなく小樽駅が見えてきますよ。
ますます観光客だらけのスポットに突入しますが
長くなりましたので次回に続きます。
(続きもぜひチェックくださいませ)
昭和60年に廃止された手宮線跡を歩いてみた(その2 色内仮乗降場跡~手宮駅跡編)
昭和60年に廃止された手宮線跡を歩いてみた(その3 小樽市総合博物館の展示車両編)
昭和60年に廃止された手宮線跡を歩いてみた(その4 アイアンホース号編)
昭和60年に廃止された手宮線跡を歩いてみた(ラスト 小樽市総合博物館のしずか号編)
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