皆さま、おばんです!

 

先週半ばに駅巡りを楽しんできたJR小野田線。

駅数は9駅(起点・終点を除く)、

総延長距離はたった14キロ弱しかないミニマムな路線ですが、

支線が存在することで知られてます。

この支線(本山支線)は1日に3往復の列車しか運行されてないので、

乗りつぶしで苦労された経験をお持ちの方、

きっと多いのではないでしょうかね?

 

今晩は本線と本山支線が分岐する、

小野田線・雀田(すずめだ)駅の訪問記です。

雀田駅は昭和4年に、小野田線の前身である宇部電気鉄道が開設した駅。

昭和11年に本山支線が開通したことから分岐駅に変わったのですが、

駅の歴史に疑問を感じてたのです。

目の前にあるのは2代目・雀田駅じゃないかと。

実は昭和4年に開業した当時の雀田駅は

別の場所にあったのじゃないかな?って。

なぜそのように感じたかは後ほど触れたいと思いますが、

まずは現在の雀田駅の様子からいきます。

 

先にも書きましたが、雀田駅は小野田線の本線と本山支線の分岐駅で、

駅舎は2線のど真ん中に置かれてました。

グーグルマップで確認すると位置関係がわかりやすいかな?

 

駅前を市道が横切っているのですが、

本線と支線、2本の線路が近いために

2つの踏切が隣接しているユニークな線路配置なのですよ。

地方にあるJR線ではなかなか見れない光景じゃないでしょうかね?

 

駅舎は国鉄時代からある古いモノですけど、1年半前に大改修され

外装もオレンジ色を基調にした彩色に改められたようです。

末期色(まっきいろ)?

いえいえ、縁起でもない。

 

駅から500メートルほど離れた場所に山口東京理科大学があり、

学校のイメージカラーにカラーチェンジされたそうですよ。

 

変えられたのは外装だけではありません。

待合室の中は学習体制万全な家具が配置されてました。

 

これは電車待ちの時間もしっかり勉強をしろってことですね、了解!

 

続いてはホームをチェック開始、雀田駅の最大の見どころはここです。

自分はコレをみて一気にテンションが上がりました。

本線と本山支線が雀田駅で分岐していることは何度も書きましたが…

 

この2線は構内でY字形に合流するのです。

故に雀田駅のホームは三角形なの。

こんな形のホーム、JR線では滅多に見れませんよね!

JR線で三角形のホームというと鶴見線の浅野駅を思い出しましたが、

ひと目で三角形とわかるホームは珍しいのではないかしら?

詳しいホーム形状は上から2枚目のグーグルマップでご確認ください。

 

こちらは本山支線側のホーム、電車1両分の短いホームでした。

 

ホームが嵩上げされる以前は

1両(20メートル)にも満たない長さだったみたい。

ホームの断面を見るとそんな歴史もわかっちゃいます。

 

こちらは本線用のホームでした。

カーブ上にホームが設けられてましたよ。

 

さぁてさて、冒頭に

「現在の雀田駅は2代目駅ではないか?」と書きました。

なぜそのように思ったのか?

雀田駅の開業年は昭和4年、

本山支線が開通したのは昭和12年ですが、

だとすると、カーブ上にある本線のホームが

最初に造られたことになるのです。

でもそれっておかしな話だと思いません?

普通は土地に制約がある以外、カーブ上にホームなんか作りませんよね?

カーブ上にホームがあれば当然、列車とホームの間に隙間が空きますから。

最初からカーブ上にホームを設置するとか、あり得ないと思ったのです。

そこで思いついたのが、

現在の雀田駅は分岐駅化された昭和12年に設けられた2代目駅で、

初代駅は別の場所にあったと。

これなら辻褄が合うと思いません?

 

Wikiによると、雀田駅は昭和4年に開業した当時は

電車がストップ&ゴーするための停留場だったらしい。

そこで、昭和22年に撮影された航空写真をチェックしてみたところ、

雀田駅の北側にホームっぽいモノが写ってたのです。

実はこれが初代・雀田駅だったのではないでしょうかね?

 

駅舎の建立年がわかれば良いヒントになるかと思いましたが、

建立年が記されている建物財産票は見つかられず。

その代わりと言っちゃなんですけど、

そばにある駅便(駅の便所)の建物財産票を見つけました。

 

建立年を確認すると… 昭和11年11月!!!

雀田駅が分岐駅化されたのは昭和12年1月ですから、

この年に駅が移設された説、アリだと思いません?

駅舎と駅便は、改装される以前は同じ仕様の壁面でしたので、

駅舎が建立されたのも駅便と同じ昭和11年末辺りではないかと。

個人が勝手に想像したことなので正しくはないと思いますが、

こんな推理が楽しめるのも駅巡りの醍醐味なのですよ。

 

駅の周辺を見渡すと、あちらこちらで

山口東京理科大カラーの看板を見かけました。

小野田線・雀田駅

小野田線・雀田駅

スクールカラーがオレンジ(橙色)なのは

「エネルギーに満ち溢れている色」だからだそうですけど、

由来が末期色じゃなくて本当に良かったです。

小野田線の電車は「山口東京理科大学カラー」だと言っても

通用しそうですね。

 

 

訪問駅リスト(JR線)

小野田線

 

↑(居能駅方面)

妻崎駅(平成31年1月9日)

長門長沢駅(平成31年1月9日)

雀田駅(平成31年1月9日)

┃ 浜河内駅(平成31年1月9日)

┗ 長門本山駅(平成31年1月9日)

小野田港駅(平成31年1月9日)

南小野田駅(平成31年1月9日)

南中川駅(平成31年1月9日)

目出駅(平成31年1月9日)

↓(小野田駅方面)

 

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