転出超過してしまう地方の女性人口 | 豊田耕一blog「田舎での子育て」

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次の世代にツケを回さない!ために、
4人の息子の父親として、市議会議員として、
敦賀の子どもたちのために日々奮闘しています。

先週末に愛発公民館(元愛発小中学校)を訪問して、新たな団体が入られる3階の元教室や廊下の大掃除を行いました。

 

綺麗になったガラス窓から見える桜がとても綺麗でしたが、妻の母校でもある愛発小中学校が閉校して、もう19年の月日が経ったんですね。

 

ということは、私が敦賀市へ来て19年ほど経つということでしょうか・・・、ちょうどこの年あたりから、死亡数が出生数を上回る「人口の自然減」の状態が始まったと記憶しています。

 

この「人口の自然減」とりわけ少子化対策における「未婚化」の問題にどう向き合っていくか、昨日のブログでも書かせて頂きました。

 

その中で「未婚化する日本」の内容を引用させて頂きましたが、その本を監修された方(ニッセイ基礎研究所ホームページ)のレポートも勉強になりましたので紹介させて頂きます。

 

その最新のレポート・2023年20代人口流出率にみる「都道府県人口減の未来図」での要旨(以下ニッセイ基礎研究所ホームページより引用)の言葉から始まります。

 

「人口問題を考える時、国であれ市町村であれ、そのエリアの20代未婚男女が流出してしまうことは、エリアのこれからの人口再生産力を失うことに等しい。」

 

そのレポートを読み進めていくと、「東京一極集中の主役である20代前半人口は、国勢調査でみるとその9割以上が未婚者である。そして彼ら、特に女性を失うことは、失ったエリアにおける婚姻減をもたらし、必然的に出生数減の未来をもたらす。」との現実を突き付けられます。

 

そして、2023年の都道府県別の20代人口転入超過数を、前年2022年の都道府県別20代推計人口で割った「20代人口社会増減割合」ランキングも紹介されていましたので拝見してみると・・・。

 

20代人口社会増減ランキングで、福井県は-3,2%で全国ワースト3位(-2093人)で、男女別では、男性が-2,8%(-988人)で、女性が-3,7%(1105人)でした。

 

敦賀市議会議員の私もこの事実はある程度把握していましたが、改めて福井県のデータを見て分かるように、女性の流出が顕著でレポートでは以下のように警鐘を鳴らしています。

 

「初婚同士の夫婦のもつ子どもの数がほとんど変わらない中で、地元の出生数が減少する主因は夫婦の間の子ども数が減ったことが原因ではなく、その上流の『婚姻減』にあり、そして、その婚姻数はエリアから消えた20代未婚女性(すなわち就職で大きく転出超過してしまう女性人口)の数の影響をダイレクトに受ける。」

 

昨日の私の言葉足らずのYouTubeでは、上記のような「転出超過してしまう地方の女性人口」によって進行する「婚姻減」そして「未婚化」の事実を触れられていませんが、正にこの通りではないかと思っています。

 

このあたりをしっかり押さえた上で議場等での少子化対策の議論を行いたい所存ではありますが、このレポートを書かれた方のお話を、機会があれば是非聞かせて頂きたいと思っています。