図録・オブ・ザ・イヤー2016 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

展覧会の内容は一切考慮することなく、
ただただ、図録の良しあしだけで評価する図録の祭典。
それが・・・

図録・オブ・ザ・イヤー2016

果たして、その栄冠は、どの図録の頭上に輝くのでしょうか。

図録


2016年。
我が家の本棚に加わった図録の数は、124冊
その中から、アートテラー・とに~が独断と偏見で選んだトップ10を発表してまいりましょう。


第10位  動き出す!絵画 ペール北山の夢

ペール


“king of「誰だよ?!」”こと、ペール北山。
そんな彼を日本で初めて本格的に紹介した展覧会そのものも気合が入っていましたが。
それ以上に、図録に気合が入っていました。
読み応えバッチリ。
ただ、表紙のどこにも、『ペール北山』の文字は無し。。。
誰だよ?!



第9位  よみがえれ!シーボルトの日本博物館

シーボルト


展覧会こそ、まぁまぁでしたが。
図録に施された遊び心のおかげで、9位にランクイン。
カバーをめくると、シーボルトが隠して持ち出そうとした日本地図が現れます。
シーボルト、懲りない男です。

シーボルト



第8位  特別展『禅-心をかたちに-』

禅


図録の内容どうこうはさておきまして。
あまりに和紙製の表紙の触り心地が良いので、お気に入り。
さすが3000円の高級な図録だけはありました。
たまに撫でてます。
中を開くのは、本当にごくごくたまに。



第7位  原安三郎コレクション 広重ビビッド

広重


展覧会も内容が濃かったですが。
それと比例して、図録の内容も濃かったのが、
サントリー美術館の“原安三郎コレクション 広重ビビッド”。
何と言っても、厚みが違います。
いきなりステーキくらいの厚さ。

厚み



第6位  木々との対話―再生をめぐる5つの風景

木々
木々


メインの図録と薄い冊子の2冊組。
無印良品で販売していそうな感じのするシンプルでオシャレなデザインです。
この薄い冊子は、実は無地。
中には何も描かれていません・・・ミスプリント??
いえいえ、会期の途中に、
展覧会の会場風景を撮影したver.が送られてくるのです。
2段階で楽しめる図録でした。

図録



第5位  大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで

洋回転


展覧会は、期待してほどには、頑張ってくれなかったですが。
その分、図録で頑張っていた気がします。
「図録よければすべてよし」とでも言わんばかりに。

大妖怪展
大妖怪展
大妖怪展



第4位  生誕300年記念 若冲展

若冲


2016年もっとも売れた図録は、間違いなくコレ。
というか、21世紀もっとも売れた図録です(2017年1月現在)。
順当に考えたら、これが「図録・オブ・ザ・イヤー」でしょう。
(「図録・オブ・ザ・センチュリー?」)
ただ、アートテラー的には、
あえて4位ということにしておきたいと思います。
図録としては、普通でしたので。



第3位  ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞

俺たち


図録のデザインが、So cool!
見た目だけでなく、内容もSo cool!!
個人的には、浮世絵の図録の歴史を変えた一冊、とさえ思っています。
永久保存版。



第2位  しりあがり寿の現代美術 回・転・展

しりあがり


展覧会自体も、めっぽう面白かったですが。
図録も図録で、めっぽう面白いです。
描き下ろしマンガを34ページ掲載!
さらに、

おまけ


展覧会本編とは関係ないオマケページも充実!
“図録=展覧会の記録”という常識をぶち壊し、
もはや、一つの読み物として成立していました。
この図録の紙面が、もう一つの展覧会場と言っても過言ではありません。



第1位  ビアトリクス・ポター生誕150周年 ピーターラビット展

ピーターラビット展


色。風合い。サイズ感。
それらが、ピーターラビットのイメージとバチッとハマっていました。
手にした瞬間、思わず、
「カワイイー♪」という言葉が口をついて出てしまいました。
僕の心の中に乙女がいることを、実感してしまった瞬間です。
あまりに自然に漏れたので、近くにいた人は耳にしていたはず。
パイになって消え去りたい。


というわけで、2016年の図録・オブ・ザ・イヤーは、
“ビアトリクス・ポター生誕150周年 ピーターラビット展”の図録に決定。
2017年は、どんな図録と出逢えるのでしょうか。
また来年の図録・オブ・ザ・イヤーでお会いいたしましょう!




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