食い詰めた彫刻家ランゲは醜い大男クリーパーを助けて、彼をモデルにすることを思いついた。
クリーパーは殺人鬼でもあった。ランゲは以前に彼の彫刻を酷評した人々の殺害を命じた。
製作年:1946,監督:Jean Yarbrough,脚本:George Bricker,原作:Dwight V. Babcock
■ はじめに
登場人物(キャスト)
マルセル・デ・ランゲ(マルティン・コスレック) 彫刻家
クリーパー(ロンド・ハットン)
ジョーン・メドフォード(ヴァージニア・グレイ) 記者
F・ホームズ・ハーモン(アラン・ネイピア) 美術批評家
スティーヴ・モロー(ロバート・ローリー) 画家、メドフォードの恋人
■ あらすじ
◆ 彫刻家のランゲは食い詰めた
マルセル・デ・ランゲは売れない彫刻家である。力を尽くして作品を作っても評価されない。
アトリエを兼ねる自宅アパートは未完成あるいは売れなかった作品で埋め尽くされている。
彼の精神は次第に崩壊への道を進み始めた。
◆ 素晴らしいモデルに出会った
ついにランゲは自殺を決意して外に出た。
橋のそばで、水に浸かっている男性を発見して助け上げた。その男性はクリーパーと言って、かなりの大男で、醜い顔をしていた。
ランゲはクリーパーを自宅に連れて帰った。そしてクリーパーをモデルにすることを思いついた。クリーパーの像がランゲの評価を大きく上げるものと確信した。
クリーパーを自宅に泊めて、制作に取りかかった。
◆ クリーパーは殺人鬼
クリーパーのことは秘密なので、人が訪ねてくるとクリーパーと製作中の作品を隠した。
実はクリーパーは殺人鬼である。ランゲはクリーパーに命じて、かって彼の作品を酷評した批評家たちを殺害させた。F・ホームズ・ハーモンも犠牲となった。
◆ 記者のメドフォードが事件を調べ始めた
一連の殺害事件の犯人と疑われたのは、画家のスティーヴ・モローである。
モローの恋人の記者ジョーン・メドフォードは、事件を調べ始めた。
メドフォードがランゲのアトリエに辿り着いた。彼女は訪ねてきて、雑然とした部屋の中を見た。
メドフォードは作りかけの作品があることに気がつくが、ランゲはそれを見せない。
◆ ランゲはメドフォードに惹かれ、メドフォードはランゲを怪しんだ
メドフォードが何度か訪ねて来るうちに、ランゲはメドフォードに惹かれるようになった。
逆にメドフォードはランゲが事件に関係しているのではと疑うようになった。
ある時、彼女はランゲが書いたクリーパーのデッサンを発見して、それを黙って持ち帰った。
当然のことではあるが、ランゲの方でもメドフォードのことを疑い始めた。メドフォードは警察にも相談した。
◆ クリーパーに襲われた
ついにランゲはクリーパーにメドフォードを殺害するように命じた。だがクリーパーはランゲが自分を裏切るのではないかと考えて、殺害を躊躇した。
ランゲが外出している時にメドフォードが訪ねてきた。
以前に取得したデッサンと同様の作りかけの作品を発見し、さらにそのモデル(クリーパー)がいるのに気がついた。
クリーパーはメドフォードに両手を広げて歩み寄った。メドフォードは逃げようとしたが失敗し、アトリエの奥の方に逃げた。
狭いアトリエの中でメドフォードは逃げまわた。
ついにクリーパーに捕らえられて首を絞められたが、ちょうど警察が突入してきて、クリーパーを射殺した。
■ 出演作
◆ ヴァージニア・グレイ
(1944)幻の文通相手/Strangers in the night
(1950)明日なき男/HIGHWAY 301
(1955)アラモ砦の戦い/The Last Command
(1946)燃える密林:ルイジアナの沼地/Swamp Fire