戦争で負傷したジョニーは病院で本を読んで感動し、著者のローズマリーと文通した。
退院してローズマリーに会いに行った。だが彼女はおらず母親のヒルダがいた。
ローズマリーはいつまで経っても現れなかった。ジョニーはヒルダが怪しいことに気がついた。
製作年:1944,監督:Anthony Mann,脚本:Bryant Ford,Paul Gangelin,原作:Philip MacDonald
■ はじめに
登場人物(キャスト)
ジョニー・メドウズ(ウィリアム・テリー)
レスリー・ロス医師(ヴァージニア・グレイ)
トンプソン看護師(アン・オニール)
ヒルダ・ブレイク(ヘレン・ティミグ)
ローズマリー・ブレイク(-) 娘
アイヴィ・ミラー(エディス・バーレット)
■ あらすじ
◆ ジョニーは病院で本を読んだ
ジョニー・メドウズは戦争で負傷し、軍の病院で療養した。
その時にローズマリー・ブレイクという女性が書いた本を読んで心が洗われた。
ローズマリーと文通をした。毎回丁寧で心がこもった返事を受け取った。
退院したら著者に会いに行こうと考えた。
◆ 女医と出会った
除隊してアメリカに戻った。
列車でローズマリーが住む町に向かった。
食堂車で出会った女性が、ローズマリーの著書を持っていた。ジョニーは彼女がローズマリーではないかと思い話しかけた。
彼女はレスリー・ロスと言い医師であった。レスリーは新しい任地に向かっていたのだが、ジョニーが目指す町と同じであった。
この時、突然列車が脱線し、前の方の車両でケガ人が出た。
レスリーは周りの人に指示を出すことも含めて、テキパキとケガ人を治療した。ジョニーも手伝った。
その後、二人はタクシーで町に向かった。
ジョニーはレスリーの家に泊り、いろいろと話した。レスリーはすでにローズマリーの母親に会っているとのことだった。
◆ ローズマリーは不在だった
翌日、ジョニーはローズマリーの家に向かった。
海岸のそばに立っている立派な屋敷だった。屋敷にはローズマリーの母親ヒルダとメイドのアイヴィ・ミラーがいた。
ヒルダは足が悪く杖を使用していた。だが歩くことはでき、日常生活にさほどの不便はないようであった。
ローズマリーはすぐに戻ってくるとのことだったが、いつまで経っても戻ってこなかった。
◆ 広間の肖像画
広間にはローズマリーの肖像画がかかっていた。
ジョニーは、生きている娘の肖像画を広間に飾ってあるのがおかしいことに気が付いた。
ジョニーは、その屋敷に滞在した。アイヴィと話したが、ローズマリーのことには曖昧な答えしか帰ってこなかった。
レスリーも同じような疑問を持っていた。
◆ ローズマリーは実在しない
ジョニーは、レスリーの家で暮らし始めた。
アイヴィはジョニーとレスリーに連絡を取ろうとしたが、ヒルダが見張っていてなかなかうまくいかない。
アイヴィはローズマリーが実在せず、ヒルダの頭の中で作られた存在であることを知っている。ジョニーと文通していたのはヒルダである。
◆ アイヴィは毒薬を飲んだ
アイヴィの調子が悪いので、レスリーが診察して薬を与えた。
アイヴィを疑ったヒルダは、アイヴィの寝室に行って飲み物を与える。
用心しているアイヴィは飲まないが、ヒルダは一口飲んで、残りをアイヴィに与える。
その時に一瞬のスキを見てヒルダは毒薬を入れる。アイヴィは気が付かない。
アイヴィは死亡した。
◆ ヒルダがトラップを仕掛けた
警察が駆けつけた。レスリーとジョニーも来た。
ヒルダは「アイヴィはレスリーから薬を」と証言したが、レスリーは「あの薬では死なない」と反論。警察は帰った。
ローズマリーの肖像画は。子供ができなかった自分の完璧な娘のファンタジーであることを認めた。
ヒルダはアイヴィが自殺であると主張した。そして「二階に遺書がある」と行って二階に上がった。
驚いたことにヒルダは二階の窓から下りて、二人が乗ってきた車に近づいた。
車は海岸の絶壁のそばに停車している。そこにトラップを仕掛けて戻って来た。引っかかれば、断崖から転落する。
ヒルダは戻って遺書をもたずに一階に下りた。
◆ 肖像画が頭に落下した
二人は帰ることになる。だが車まで来てトラップに気が付く。
ヒルダにレスリーの大きな叫び声が聞こえた。ヒルダは救急車を呼ぼうと受話器を取り上げた
だが二人が入って来た。
驚いたヒルダはソファに倒れこんだ。その頭にローズマリーの肖像画が落ちた。ヒルダは死亡した。