- (1953)聖衣、キリスト教弾圧/THE ROBE - 35年頃、イエスが処刑されたとき
- (1951)クォ・ヴァディス/Quo Vadis - 65年頃、ネロ皇帝
- (1952)アンドロクレスと獅子/Androcles and the Lion - 135年頃
- (1960)奴隷の叛乱/Revolt Of The Slaves - 235年頃、マクシミヌス皇帝
このテーマの映画はかなりある。「クォ・ヴァディス」は原作があり、この他にも映画化されている。
「奴隷の叛乱」はイタリア映画。奴隷は登場するがストーリーは奴隷には関係がない。
■ (1953)聖衣、キリスト教弾圧/THE ROBE
出演は、リチャード・バートン、ジーン・シモンズ、ヴィクター・マチュア。
護民官のマーセラス(リチャード)は次の皇帝になるはずのカリギュラとトラブルを起こしてエルサレムに左遷された。
任務でイエスを捕らえて処刑する。その後、民衆は「イエスが復活した」と噂した。
処刑前にイエスが着ていた赤い色のローブを偶然に手にしたところ、大きな衝撃が走った。それ以来マーセラスは変わってしまった。
マーセラスはキリスト教に帰依しローマに戻った。
皇帝となったカリギュラの前に引き出された。恋人であったダイアナ(ジーン)と一緒に刑場に送られる。
■ (1951)クォ・ヴァディス/Quo Vadis
出演は、ロバート・テイラー、デボラ・カー。
題名の「Quo Vadis」はラテン語で「あなたはどこに行くのか?」の意味。本作にはイエスの弟子のペテロが登場する。ペテロがローマでの弾圧に耐えかねてローマから逃げ出した。
その時にイエスが現れて「どこへ行くのか?、あなたが立ち去るならば、私は再度ローマで十字架に架かる」と言う。それでペテロは、はっと気が付いてローマに戻る。
軍人のマーカス(ロバート)はガリアから帰還した。リジアに恋をした。しかしリジア(デボラ)は禁制のキリスト教徒であった。
ネロは新首都を作ろうとローマ市内に放火した。それをキリスト教徒がやったことにした。
キリスト教に対する大弾圧が行われた。その過程でマーカスは改宗した。
マーカスやリジアは闘技場で殺されそうになったが助けられた。
マーカスは「大火はネロの仕業」と訴えて、ローマ市民が立ち上がった。
■ (1952)アンドロクレスと獅子/Androcles and the Lion
ヴィクター・マチュア、ジーン・シモンズ、アラン・ヤング、ロバート・ニュートン。
本作は、キリスト教弾圧の映画の中でも非常にユニークなものである。どのようにユニークかと言えば本作はコメディになっている。おそらく他にはないだろう。
キリスト教徒のラヴィニア(ジーン)やアンドロクロス(アラン)はローマの兵士たちに捕らえられた。そしてローマに連行されて処刑される運命である。
キリスト教徒を連行していく兵士の隊長(ヴィクター)。
連行していく時、教徒たちは明るく歌を歌う。それに合わせて兵士たちも歌ったりする。
そして隊長とラヴィニアがラヴラヴの関係になる。ただし宗教については意見が対立したまま。
ローマに到着して、教徒たちは牢に入れられるが、隊長はラヴィニアを外に連れ出してデートする。
いよいよ闘技場で処刑が行われる。怪力のフェロヴィアス(ロバート)がローマ兵士と剣で戦う。何人と戦ってもフェロヴィアスが勝つので、皇帝はフェロヴィアスを許す。さらに教徒すべてを許す。
そして自分の兵士に「キリスト教徒になれ」と行ってしまう。キリスト教徒としてはハッピーだが、ローマ皇帝の言葉とは思えない。
だが、残虐な処刑を楽しみにして闘技場にきた市民は「ライオンをだせ」と要求する。
そこでアンドロクロスが連れ出されてライオンの餌食になる。しかし登場したライオンは、アンドロクロスの肩に前足をかける。アンドロクロスとライオンは抱き合う事態になる。
アンドロクロスは昔、前足にトゲが刺さって苦しんでいたライオンを助けたことがあった。まさにそのライオンであった。
皇帝もライオンと仲良くなり、隊長とラヴィニアは相変わらずラヴラヴである。
■ (1960)奴隷の叛乱/Revolt Of The Slaves
出演はロンダ・フレミング、ワンディサ・グイダ、ラング・ジェフリーズなど。ラングは本作当時のロンダの夫。
クローディア(ロンダ)の家に奴隷が入ってきた。ヴィビオ(ラング)。ヴィビオと親しくなっていく。
クローディアの従姉妹アグニス(ワンディサ)と近衛隊長セバスチャン(エットーレ・マンニ)は恋人同士。
クローディアはヴィビオ、アグニス、セバスチャンがキリスト教徒であることを知った。弾圧されているキリスト教徒に共感し彼らを助けるようになる。
大弾圧が開始された。セバスチャンは本来は弾圧する側である。しかしセバスチャンとヴィビオが大活躍して中心となって戦っていく。
クローディアも闘技場の中で鉄柵を動かしてライオンを解放して兵士たちをやっつけたりする。
最後は闘技場に集められて一人一人殺されていく。注、クローディアは教徒ではないので対象外。
アグニスの番になった時、アグニスが跪いて祈ると、キリスト教徒に対する残虐な処刑を楽しみにしてきたはずの観客から反対の声が沸き上がる。それが大きな流れになってマクシミヌス皇帝を動かした。
(1953)聖衣、キリスト教弾圧/THE ROBE