Apology for Murder

トニーは記者のケニーと組んで金持ちの夫を交通事故を偽装して殺した。
事故の偽装がばれってしまったが、別人の「犯人」が逮捕された。しかし「犯人」も無実が証明された。
ケニーは弱気になったが、トニーは今度は弁護士の男と組んで、ケニーを捨てた。


製作年:1945、監督:Sam Newfield、脚本:Fred Myton、原作:Fred Myton


■ はじめに

◆ 登場人物(キャスト)

ハーヴェイ・カークランド(ラッセル・ヒックス)
トニー・カークランド(アン・サヴェージ) 妻
メイド(エヴァ・ノヴァク)

ケニー・ブレイク(ヒュー・ボーモント) 記者
ウォード・マッキー(チャールズ・D・ブラウン) ケニーの上司

グレイグ・ジョルダン(ピエール・ワトキン) ハーヴェイの知人、容疑者
アレン・ウェブ(ノーマン・ウィリス) 弁護士
ジェド(バッド・バスター) ケアテイカー

◆ 補足

アン・サヴェージが演じているせいかトニーのキャラクタがスゴイ。

アン・サヴェージ(1921年2月19日-2008年12月25日:87歳)は「(1945)恐怖のまわり道/Detour」でもっともよく知られている。

本作でも悪女役だが、悪女役ばかりやっているわけではなく、むしろコメディが多い。その時は人格円満な表情をしている。
 


■ あらすじ

◆ カークランド家を訪問

記者のケニー・ブレイクは取材のためにハーヴェイ・カークランドを訪問した。

部屋に入るとハーヴェイと女性がいた。

女性は部屋を出るために立ち上がってドアに向かった。その時にケニーに微笑みを投げて出て行った。

取材を終えてケニーがドアから出てみると、階段のそばで、その女性が待っていた。またニコニコしている。

少しだけ話して外に出た。

◆ 女性はケニーを待っていた

ケニーは帰社した。仕事が終わったので新聞社のビルを出ると、車が止まっていた。

カークランド家で会った女性である。二人で車に乗って行った。

湖のそばに来てベンチにかけて話した。女性の名前はトニー。

さっそく二人はキスをした。まだ今日会ったばかりである。

◆ トニーは結婚していた

ケニーはまたカークランド家を訪問した。ハーヴェイはいなかったがトニーがいた。

ここでトニーは結婚していることを明かした。夫はハーヴェイ。ずいぶんと年が離れている。

「彼のことは愛しているわ。でも彼は私を支配するの。金のこととか自由にさせてくれない」と夫に対する不満を述べ立てた。

トニーの意図は明らかである。

しかしここでケニーに自制心が働いた。ケニーは帰ろうとする。トニーは慌てて引き留めた。

ケニーは玄関から外に出た。トニーは怒ってグラスを壁に投げつけた。

◆ 歯車が回り始めた、もう止められない

ケニーのアパート。ケニーは誘いを断ったもののトニーのことが気になっていた。イライラしている。

そうしているところでトニーが訪ねてきた。キスをした。

二人はさらに深い関係になった。

ケニーのスイッチが入った。もう止められない。

◆ ハーヴェイを殺した

二人はそれぞれ車に乗って走っていった。山道に入る。車を隠して止めた。

トニーは近くの家に行って電話を借りた。ハーヴェイに「車が故障した、助けに来てちょうだい」。

ハーヴェイが車で駆けつけた。トニーは道端に座り込んで待っていた。

車を下りてハーヴェイがトニーに話しかけた。後からケニーがレンチで殴って気絶させた。

二人はハーヴェイを車に乗せて崖下に落として事故に見せかけた。

◆ 事故偽装はばれた

ケニーが出社するとハーヴェイの件で大騒ぎである。

上司のウォード・マッキーが取材に行くように指示した。

カークランド家を訪れた。警察が来て調べている。トニーもいる。

二人は警察に悟られないように頷いた。

トニーは悲しそうな(&ばれてしまわないかと心配そうな)顔をしている。ケニーはトニーに「インタヴュー」した。

だがしかし、事故偽装は簡単にばれた。車のイグニッションキーが入ってなかったのだ。

そして「犯人」も簡単に上げられた。ハーヴェイの知人。仕事のことでトラブっていたグレイグ・ジョルダン。ジョルダンは逮捕された。

◆ マッキーは疑う

二人にとっては、この展開は都合がいいのだが、ケニーは後ろめたい気持がしている。

トニーは「私たちは、もう一緒なのよ」とキスをする。ケニーが拒否するので、二人は口論する。

一方、マッキーは「ジョルダンは無実だ」と言っている。

マッキーはケニーのアパートを訪ねて、マッキーにいろいろ話した。

◆ アレン・ウェブ

次にマッキーはカークランド家を訪れてトニーに聞いた。トニーが嫌がるが「記者は何でも疑うのです」と言う。

マッキーが帰った後、入れ替わりにケニーが入ってきた。「マッキーは気がついている」と弱気である。

トニーは弱気になったケニーを責めた。

ここでアレン・ウェブという弁護士が訪問してきた。

トニーはケニーを「記者の方です」と紹介した。

ケニーは帰った。

◆ トニーはケニーを捨てた

ジョルダンの無実が証明されて釈放された。またジェドというケアテイカーがマッキーを訪ねて来て何かを話した。

ケニーはトニーに電話したがトニーは出ない。カークランド家を訪ねたがメイドに断られた。実はトニーの指示。

トニーはウェブとドライヴをしていた。我々には説明がないが、二人はもうキスをする仲である。トニーらしい素早さである。

◆ 拳銃で撃ちあった

夜、ケニーはカークランド家に行った。暗がりに車を止めて見張る。

トニーとウェブが来た。二人は中には入る。

ケニーは車から下りて中を窺った。二人はキスをしている。

ケニーは二階によじ登って窓から侵入した。一階に下りた。

二人の前に現れた。ケニーとウェブが殴り合った。ウェブは倒れた。

それを見てトニーが引き出しから拳銃を取り出してケニーを撃った。

トニーは拳銃を捨ててウェブに駆け寄った。

その間にケニーが拳銃を拾った。気づいたウェブが立ち上がった。

ケニーはウェブを撃った。続いてトニーも撃った。

◆ 真実を記録する

ケニーは倒れた二人を置いて、外に出た。自分も撃たれているので、フラフラの状態。

新聞社に帰って真相をタイプする。ケガをしているので、うまく打てない。ゆっくりゆっくり打っていく。

一方屋敷では、警察が来て現場を調べている。マッキーも来た。

ケニーはやっとタイプし終わった。そこにマッキーが現れた。打ち終わった書類を手渡した。
 


■ 出演作

アン・サヴェージ
(1945)恐怖のまわり道/Detour
(1949)悪魔の揺り籠/シルヴァーシティの悪魔/Satan's Cradle
(1945)殺人への謝罪/Apology for Murder
(1946)裏切った女/Renegade Girl
(1945)恐怖の宝物/Scared Stiff/Treasure of Fear
(1945)死体を隠せ/Midnight Manhunt
(1943)死体と三人の女:危険な夜/One Dangerous Night
(1943)ボストン・ブラッキー・盗まれたダイアの巻/After Midnight with Boston Blackie
(1947)ジャングル・フライト/Jungle Flight