■ Scared Stiff/Treasure of Fear
チェスが趣味の記者ラリーは同僚の恋人サリーと取材に出かけた。だが下りるバス停を間違っている。また下りた後ラリーの隣の客が殺されていることが判明。
降車した二人は、珍しいチェスの駒を発見して購入しようとする。白駒は購入できたが、黒駒は購入できない。駒を狙う犯罪者が二人に近づく。


製作年:1945、監督:Frank McDonald、脚本:Daniel Mainwaring、Maxwell Shane


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ラリー・エリオット(ジャック・ヘイリー) 新聞記者
 サリー・ウォーレン(アン・サヴェージ) 新聞記者、ラリーの恋人

 チャールズ・ウォルデック(ルシアン・リトルフィールド:二役) 双子
 プレストン・ウォルデック(ルシアン・リトルフィールド:二役) 双子
 オリヴァー・ウォルデック(バディ・スワン) 天才少年
 ウィズナー教授(ロバート・エメット・キーン) オリヴァーの教師

 ディーコン・マーカム(バートン・マクレイン)
 ミンク(ジョージ・E・ストーン) マーカムの手下
 保安官(ポール・ハースト) 名前不明
 フロ・ロッソン(ヴェダ・アン・ボルグ) 保険会社の調査員

ジャック・ヘイリーは「オズの魔法使い」のブリキ男。

アン・サヴェージは「(1945)恐怖のまわり道/Detour」がやたらと有名。他にも悪女役が目立つが、本作のようなコメディにも多く出演している。ご心配なく。いや誰も心配してないって。

画面が暗すぎ。なんとかならないのか。本作は1時間04分だが、やたらとストーリーが詰め込まれていて目まぐるしく展開する。コメディなので、その部分を言葉で紹介するのは難しい。ご了解を。
 


■ あらすじ

◆ ラリー・エリオット

ラリー・エリオットは叔父が経営する新聞社の記者である。チェスが得意なのでチェスの記事を多く担当している。

同僚のサリー・ウォーレンとは恋人同士である。

さて今回はグレイブ・シティのワイナリーで開催される収穫祭を取材することになる。サリーと一緒にバスに乗り込んだ。

◆ 殺人事件

さてちょっとわかりにくいのだが、グレイブ・シティの前にグレイブ・センターというバス停がある。

二人は間違ってグレイブ・センターまでの切符を購入した。まだ二人は、この間違いに気が付かない。

バス停に到着する前に事件。二人は通路を挟んで座っている。

ラリーは座席に座ってもチェス盤を出して研究している。さて隣の客の体が傾いてきてラリーの邪魔をする。ラリーは押し返す。これが繰り返される。

隣の客が傾いて動かくなってしまった。ここで「グレイブ・センター」に到着して降りた。もちろん間違い。何人かが降りた。

バスが発車した後、ラリーの隣の客が殺されていることが判明。当然警察が捜査を始めた。

◆ ジンギス・カンのチェス駒

バスから降りた乗客は、全員グレイブ・センターに足止めされた。保安官が到着するのを待つ。

保安官が到着する前にサリーはアンティークのチェスの駒を発見し、ラリーと一緒に駒を買いに行った。サリーもチェスに興味があるらしい。注、足止めは無視。

この駒は13世紀にジンギス・カンが所有していたもので、マルコ・ポーロが持ち帰ったものである。嘘くさいが....。

今ではこの駒はワイナリーを所有するチャールズ&プレストン・ウォルデック兄弟が白駒と黒駒と分けて半分ずつ所有している。

だが、この兄弟は仲が悪く10年も口をきいていないとのこと。

◆ ディーコン・マーカム

サリーはプレストンから白の駒を手に入れることに成功する。

ラリーがチャールズから黒駒を手に入れようとしたとき、ラリーとチャールズは何者かに殴り倒され、黒駒を奪われてしまった。

このタイミングで保安官が到着し殺人事件の捜査を始めた。注、あまりマジメにしているとは思えない雰囲気。

後ほど判明したのだが、このチェス駒は、元の持ち主から殺人犯のディーコン・マーカムが奪って、ウォルデック兄弟に売りつけたものである。

だがマーカムは国外逃亡の資金を得るためにチェス駒を取り戻そうとしていた。

◆ ホテルでの攻防

マーカムと手下のミンクはラリーの部屋に現れて銃を突き付けて白駒を手に入れようとする。

サリーが部屋に入ってくるとマーカムとミンクは隠れる。

さらにフロ・ロッソンという女性か入ってきた。彼女はマーカム一味を追跡する保険会社の調査員である。

フロはバスで殺された男性はマーカムの手下であることを明かす。補足。フロもラリー&サリーと同じバスで来た。

ラリーの部屋の壁が回転ドアになっており、後ろ側に隠れる空間がある。

計五人が、壁の後ろに隠れたり出てきたり、クローセットの中に隠れたりするわけの分からない動きが展開される。注、単に受け狙いのドタバタと思われる。

◆ 白駒がなくなった

さらに天才少年のオリヴァー・ウォルデックが入ってきて「(バスの)死体の頭を切り落とした」と宣言する。注、意味不明?

オリヴァーは発煙筒を焚いた。煙が充満しみんなは廊下に出た。

この騒ぎの中でサリーが手に入れた白駒がなくなる。

◆ 犯人が判明した

なんとかラリーは黒駒を見つけた。だかワインセラーの中で背後から殴られて気絶する。ラリーは縛られた。

それとは別にサリーも白駒を発見した。だが、オリヴァーの家庭教師ウィズナー教授に捕らえられた。

目を覚ましたラリーは縛られていたロープを何とかほどいて脱出する。

ラリーは殺人犯と判明した教授と格闘して捕らえた。

◆ ラスト

さて白駒、黒駒が揃った。フロはこれに対して1000ドルの報酬を出すとのこと。

ラリーは本社に電話して、グレイブ・シティに行くのか、また帰社するのかを確認する。
 


■ 出演作

アン・サヴェージ
(1945)恐怖のまわり道/Detour
(1949)悪魔の揺り籠/シルヴァーシティの悪魔/Satan's Cradle
(1946)裏切った女/Renegade Girl
(1945)殺人への謝罪/Apology for Murder
(1946)裏切った女/Renegade Girl